ブランディングの失敗要因

企業がブランディングをしたとして失敗とは何を指すでしょうか。

・経営陣の理解がない
・ブランディングの知見を持っているメンバーがいない
・従業員が自分事できなかった

組織内部的なことを挙げてみました。
他にも様々あると思います。ブランディングを推進されている皆さまには頭が下がる思いです。

経営陣の理解がない

辛いですよね。こちらがどれだけ何を言っても理解してもらえない。
明らかにダメだろうという方向に舵をきって、あぁこれでは座礁するだろうなと眺めて、実際座礁するとやっぱりなと思う次第でございます。

半分くらいは経営陣へ伝わるような努力が足りなかったことはあるでしょうが、半分は経営陣がブランディングに興味を持ってないのではないでしょうか。

だって、そんなのしなくても売り上げたつし。
ブランディングって目に見えないじゃん。

いや、わかる。その気持ちは非常にわかるんですがそれって何年前の価値観でしょうか?
もちろん口に出して言うことはできないので、グッと堪えるのですが企業としてスケールアップしようとする時に化石のような考え方ではダメだと思うのです。

まぁそういうことも含めて推進するメンバーがうまく巻き込めって話なんですが。

ブランディングの知見を持っているメンバーがいない

経営陣の理解云々は努力すればまだなんとかなるレベルなんですが、そもそも推進するメンバーにブランディングの知見がなかったらどうでしょう。

表面上のさらっとした知識で進めていけるでしょうか。
たぶんなんとなくは行けると思います。大成功はないのでしょうが。

ブランディングの最初の一歩としては行動原理を明解にするということだと思います。

我々はなぜこのビジネスをしているのか。
この根源的で単純な質問の答えを共通言語とする。

これがブランディングの最初の一歩だと認識しています。
企業として社会的な理想像(=ゴール・ビジョン)を定義し、市場内での強み・弱み、コアターゲットを決める。
こうして出来上がったブランドアイデンティティなるものを従業員に浸透させ全社一丸となって一つの方向に向かって船出となるわけであります。

非常に難しい取り組みだとは理解していますが、最低限上記のことをしないとブランディングは途端に座礁してしまいます。

従業員が自分事できなかった

ブランドアイデンティティなるものが十分に定義できなかった、或いは定義したけれども役員含む従業員に浸透できなかったというのが該当するかと思います。

これは俗に言うインナーブランディングに失敗したということになるのかと。
企業文化(企業風土)によって左右されるのですが、従業員を巻き込めなかったお前が悪いんじゃねーかと言われたら返す言葉もございません。

とはいえ従業員も生活者の一部でございましてそこを理解しない経営陣或いはプロジェクトメンバーだとインナーブランディングは厳しいなーと思う所です。

従業員も一人の人間でございますので考える頭がございます。
ですのでトップダウンで情報を落とすときにキチンとした説明がなければ疑問を持ってしまう従業員が出てしまうのもやむなしかなと。
疑問を持つのならまだ良い方で、興味すら無いという方もいるかと思います。

ブランドとは生活者が特定の商品・サービスに対してどのような感情を持つかということは皆さまご存知かと思います。
ブランドは企業の持ち物ではなく生活者のものでございます。

従業員は生活者の一部でありながら実際にブランディングをしていくメンバーでもございます。
そういった彼ら・彼女らがバラバラな方向を見ていればうまくいくものもうまくはいきません。

まとめ

これらを解決するためにはどうすればいいでしょうか。
ブランディングは船出しだすと容易に方向転換することは出来ません。
コロコロ言ってることが変わると信頼できませんもの。

プロジェクトメンバーに知見がない場合は、即メンバー入れ替えをしましょう。そもそもうまく進められません。

経営陣には根気よくワークショップ形式で一緒になって勉強していきましょう。間違ってもブランディングの期間を半年未満にしてはいけません。
ブランドアイデンティティを作るだけで最低は半年かかりますからね。

ブランディングは時間がかかるものです。短期的な成果はまずないと言っていいでしょう。

従業員には徐々に熱意を上げていきましょ。
いきなり「これで行くから!シクヨロ!!!」と言われてもピンとこないので、ブランドアイデンティティが定義できたとき、抽象的ブランドメディアが出来た時、可視的ブランドメディアが出来た時に逐次情報を落としていきましょう。
抜けなく漏れなく説明を。

大事なのは行動原理の共通言語化でございます。

社内事情でやきもきされているブランディングを推進されている皆さまの助けになることをお祈り申し上げます。

それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?