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【Gwent 雑記】「フクシャコーラルは強い」、のか?

最近ゆえあってゲームの思考に関する色々な記事を見返していたのですが、以下の記事を見て、思っていたことと結びつくところがあったのでそれについて書きます。

M:tGの記事ですが、他ゲームにおいても引用されることがあるのでご存じの方も多いかも知れません。知らなかった方にはオススメです。

「フクシャコーラルは強い」

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「フクシャコーラル」という手筋があって、その名のとおり《フクシャ》の能力先に《コーラル》を指定する動きです。これが強いということで、《フクシャ》が導入された ver.9.4 では非常に人気がありました。一種の定石的なムーブとなっていたと言えるかもしれません。

手札に《モークヴァーグ》を持っていたとして、次のような点数のプレイを行っていることになります。
・《フクシャ》本体4点(※)、雨2ターンの4点
・《コーラル》本体6点、破棄ダメージ2点
・《モークヴァーグ》5点

(※ ver. 9.4 時は5点ですが、記事現在に合わせます)

21点プレイ。確かに強い。

ここで、4コストで破棄効果を持つ《ヘイマイの吟遊詩人》を指定することを考えてみます。
・《フクシャ》本体4点、雨6ターンの12点
・《ヘイマイの吟遊詩人》4点
・《モークヴァーグ》5点

あれ、点数が勝ってる? 「フクシャコーラルは強い」んじゃなかったの!?

「フクシャコーラルは強い」、のか

通りすがりのフクシャコーラル伝道師
「ヘイヘイヘイ! それはちょっとアンフェアな比較じゃないか?

だってさ、
・《コーラル》は最初に使ったラウンドで独立したテンポプレイを行っており、その流れから自然に再利用できる点で強い
・《コーラル》は《ビルナ・ブラン》と強いシナジーを形成し、例えばR1でこのパッケージが揃っておらず先に《コーラル》を使ったとして、R3でシナジーを再現できる点で強い
・破棄を利用したデッキはR3に《モークヴァーグ》などの破棄先だけが手札に来てしまう事故が起こり得るが、《コーラル》を呼ぶことでこうした破棄パッケージ特有の手札事故を解消しつつ強力なプレイが可能という点で強い
・ダメージが通る相手が2体並んでいたり消化ターンが残っていたりする必要があるなど、長い雨天候が最大バリューを発揮するには状況を選ぶ

こういう背景があるってワケ。それを無視して考えるなんて意味がないよ」

…… つまり色々と前提があり、そのうえで概して「フクシャコーラルは強い」に繋がるということ。

しかし、それは裏返せば「フクシャコーラル」が優れない状況もあるということに他なりません。

まず、状況により点数が単純に他の選択肢に劣後する場合があります。他には、「R3ロング、「フクシャコーラル」を狙ってマリガンで《モークヴァーグ》をキープしたが、《フクシャ》をプレイする前に相手《ザヴィエル》で墓地の《コーラル》が消滅した。そのため《モークヴァーグ》を手出しすることになった」というような機会損失も一例となります。

要は、他の優位な選択肢を取れる対戦は珍しくないわけです。とはいえ、少なくとも ver.9.4 では、あやしい「フクシャコーラル」はたびたび見られるものでした。これは、「フクシャコーラル」といういわば定石が、本来考えを入れるべき部分を覆い隠してしまっているという要因がありそうです。

締めとして冒頭の記事から引用。

定石とは、前提条件を緩くした「大体正しい」知識であることが多い。
そこで、いつ、どのように、正しい知識であるかを整理することが必要となる。

この記事は簡潔なこの記述を数十倍に希釈してお届けしました。

余談

なんか偉そうな記事ですが、実際は自分もできているとは言えず棚に上げて書きました。真髄未だ遠し。

そんなわけで(?)、思考に関する他人の考えに触れるのは面白いので、グウェントプレイヤー諸氏はたくさん考えを書いてくれると嬉しいです。


余談2
(記事タイトルなのに)本題とは関係ないのですが、《フクシャ》は低コスト指定の方が強い派です。

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