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ダイアゴナルステッチにハマる日々。

にーはおにーはお。
こんにちは、蒼子です。

最近暇さえあれば狂ったようにかぎ針でちまちま編み物にハマっているので今日はそのことについて書こうと思う。

ことの発端は3ヶ月ほど前。

YouTubeのおすすめでこんな動画が出てきた。

編み物なんてしたことなかったんだけど、
なぜか突然お薦めされたこちらの動画。

色とりどりの正方形を組み合わせて綺麗なブランケットが出来上がっていくのにうっとり見入ってしまった私は何をどうトチ狂ったのか、

「ちょっとこれできそうだなあ」

などといらんことを考え始めた。
頭の中で優雅に綺麗なブランケットを完成させる自分を思い浮かべると居ても立っても居られなくなり百均に行ってかぎ針から毛糸から揃えてみた。

さて、動画を見ていたところ手元は軽やかにサクサクと編み進めるお姉さん。
とっても簡単そうに見えたけど、まず長編みもしたことないし、細編みすら怪しい私は言うまでもなく玉砕した。

というところで、いちから細編みの練習と長編みの練習を行い、リベンジを図ったところ、
こんどは繋ぎ方やどこに針を入れて良いかわからずに何度も編んでは解いての繰り返し。

それでも、何とか一つだけ正方形を作れた時は嬉しくて泣きそうになった。

そんな私のご自慢の初の正方形はこちら。

どこに針を入れて良いかわからずに、
根性と7時間の時間を費やして完成した私の見事な正方形は、家族から

「立派なアクリルタワシだね!」

と、最高に腹の立つ煽られ方をして、終わった。

それでも何度も解いては編んでを繰り返して何とか繋げてみたのがこちら。

たわしとまではいかないけど、動画と違って全く綺麗な模様は浮かび上がってこないし、何だかところどころ穴空いてるし糸が出てるし最高にダサい仕上がりに終わった。

いきなり大きなブランケットは無理だと判断した私が次に考えついたのは、とりあえず練習として小さいランチョンマットを作ってみることだった。

ベトナム風の色合いを意識してコットン糸で編んだんだけど、まだまだ繋ぎ方が下手だったりおぼつかないところはあるけど、初めて綺麗に完成させられた。

ここまで来るのになんと3ヶ月。

飲み込みが悪い上に不器用なので色んな動画を見ながら研究した。

そしてこのランチョンマットを完成させてから私はランチョンマット製作にハマり、
いろいろな色でランチョンマットを編み始めた。

正方形をつなげるのではなく、一つの大きな長方形を余ったコットン糸を組み合わせて作ってみたり、

いろいろな色が入っている毛糸を使って編んでみたり

調子に乗ってカラフルが爆発したような色合いにしてみたり。。

一枚一枚編み上がるたびに、編み上がったランチョンマットが積み上がるたびに何だか嬉しかった。

私の人生は、私の心は。
2020年の3月18日から停止したままだ。

この2年間ここまで死に物狂いでやってきたけど、
会社でどんだけ自然に笑えても、
自宅の扉を開けば私は無力で悔しくて死にたい2020年3月18日から刻を刻むことができない哀れな女になる。

家に帰れば、迫り来る冷たい絶望と死にたい気持ちと戦わないといけない私には今、
もうすでに何かを目指して努力する活力やひたむきさが残ってない。

絶望の体験だけが積み上がり、

愛想笑いばかりが上手くなってしまった私は、
希望と自信に満ち溢れていた2年前より随分空っぽで老いた存在だ。

それでも、この絶妙に難しいステッチを繰り返している時だけは、頭の中がつぎはなにいろをくみあわせて、どんな模様を作っていくかで頭の中いっぱいにバケツをぶちまけたような彩色と、絶え間なく続く編み目で満たされて、いつも家の中を満たしている絶望や悲哀の存在感が一瞬見えなくなる。

そんな感覚にはまってずっとずっと何枚も何枚もランチョンマットを積み重ねる。

こんなことは、いつまでもはできない。

いつかはこの絶望と悲しみ身と向き合い再び立ち上がり、走り出さないといけない。

でも、今はまだそんな元気はないから

この、ランチョンマットが編み上がるまでは、
編み目と色だけで頭の容量を使い切って、

もうしばらくだけ無意味な時間を過ごしていたいのだ。

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