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スナック社会科vol.2レポート①

1月26日(日)スナック社会科vol.2「在日は誰だ!〜Who makes the wall?」at新宿ロックカフェロフト、終わりました。ご出演、ご来場者のみなさまありがとうございました!。
論点は広がり、時間は足りず、けれど何となく目指す方向が見えてくるような夜だったと思います。レポートがまだまだまとまらないので、お先に会場の声をご紹介しながら振り返りたいと思います。

まずは当日の感想について。
「当事者はマジョリティ側という言葉は本当にそのとおりだと思います。日本社会が壊れないように、ヘイトクライムが起こることがないようにマジョリティ側が意識していかなくてはいけないと思います。とはいえ、差別とは何か構造的に捉える反差別の教育がほとんどない現状です。それをどう広げていけるか(略)」(40代)
当事者は差別する側、という蔡忠浩さんの言葉に頷く方は多かったと思います。される側を当事者としてしまう事で、差別を外側においてしまう過ち。まずここが第一歩なのだと私も強く思います。

「(略)それぞれの立場からのお話を伺って、自分自身も在日二世の母と日本人の父の間に生まれた立場なので想うことの違いに(共感するところももちろんありますが)なんというか、面白さを感じました。『違う』ということがもっと面白がられる世の中にしていかなくてはいけないなと思います。」(30代)
ご登壇いただいた方々も客席も、あんなに小さな場所に色んなルーツとルートを持つ人たちが集まりました。これも一断片。同じところと違うところがある。ブッキングした側としては嬉しいご感想でありました。

「マジョリティ側(日本人)の出演者がいればなお良かった。」(30代)
ここの役割を私が担うべきだったのですが力不足でした。そして、ハーフで日本国籍のケイン樹里安さん、帰化して日本国籍の金村詩恩さん、また、両親とも日本人で日本国籍の私、全員日本人といえば日本人です。後半のお話にも出て来ましたが"日本人とはなんぞや?"ということにも繋がっていくことで、これも考えていきたいことだと思います。

「アーティストの方々のお話を聞いて、それぞれの方の音楽が聞きたくなりました。がっつりとテーマに沿って話すのではなく、音楽、ご自身の経験やルーツとルートについて話していて聞きやすい内容でした。(略)」(30代)
歌詞に韓国語を混ぜること、日本語・韓国語・英語を機能的に使うこと、ツールとしての言語や音楽。そんなお話もそこだけで一時間くらい聞きたいような興味深い内容でした。ご出演者それぞれの音楽のファンの方、書籍の読者の方、来てくださったきっかけはそれぞれだと思いますが、これを入り口にまたそれぞれの作品への出会いになればと思います。
「本当に色んなことを考えました。在UKのジャマイカルーツの人たちが自分たちを"移民"と呼ぶな、というエピソード。(個人的に)意識的にとらえていた言葉ですら、タグ付け、差別しているのだと思うことになるとは。今日学んだ視座をもとに考え、話し、作り続けて行こうと思いました。」(30代)
イギリスにも旧英国領だったルーツの色んな人がいます。これも蔡さんのお話にありましたが、日本でも当時の一世は移民ではなく移動だということ。こういうお話を聞くと歴史を学ぶことの重要さを感じます。タグ付けに関しては、会場からの質問もあり議論が白熱しましたが、最初に紹介した"当事者はマジョリティ側"にもつながることで、自分の内にあるものと取っ組み合っていかないといけないことだと思いました。

続いて、スナック社会科で今後取り上げて欲しいテーマについて。
「今回の続きを」という声と他にも「女性・フェミニズム」「差別」「香港」「ブラジルルーツ」「天皇制」など。天皇制については、当日もお話に出ましたが絶対的に上に置かれる人がいる状態で、差別の構造を考えるということについて、これも勉強が必要だと思いました。ジェンダーのことも、はたまた障害や病気にしても、置かれている構造を疑うこと、また、押し付けられる構造やシステムはより弱いものへ、地域へと周縁化され見え辛いものになってしまう。ここの部分の学びと想像力が必要だと思っています。

こうして振り返って、役立たずの司会その①を補ってあまりあり過ぎたケイン樹里安さんが、ご出演者のみなさまの言葉を拾って広げてくれて、またみなさま別々のことを言っているようで繋がっていることを結んでくれて、本当にお願いして良かったと思いました。ケインさんがご自身のnoteで書かれていたとおり、一度お断りされていたのですが、私は今回の企画で色んな人がいるグラデーションを作りたかったのと、専門外であるからこそのフィードバックがあると思っていたのでお願いしました。
改めて感謝を。

また、おいおい他の声もご紹介して行きたいと思います。アンケートをお寄せいただいたみなさま、転載をご了承してくださったみなさまありがとうございました。
Twitter #スナック社会科 で他の方の感想も見れるので良かったらハッシュタグを追ってみてください。また、ご意見やご感想もお寄せください。

引き続きレポートまとめます。しばしお待ちくださいませ。

サトマキ


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