妊娠3ヶ月


妊娠3ヶ月に突入。
腹痛と出血で、健診は2週間先だったけれど、受診。
本当に生きているのだろうか。もう、流れてしまったんじゃないか。不安だらけで診察台へ。
モゴモゴ動く豆粒大の赤ちゃん。心拍も無事に確認。私の不安に反して生命力漲る赤ちゃん。
意志を持った人間をお腹に宿したんだという実感が湧いてきた。

まだ愛着も湧いていない会ったこともない我が子を、女性は命がけで出産する。
それが母性でそれが愛なのだと思っていた。
実際、自分自身も、私に何があってもこの子をこの世に送り出さねば。という気持ちが湧き上がってきたけれど、これは、愛ではない。もっと本能的な物だなと、その時思った。


妊娠する前、夫は出生前診断をしたい。と言っていた。
私は、私の意志で産まない選択はきっとできないだろう。出生前診断はして、その後説得しよう。もしかしたら私だって意見が変わるかもしれないし、どちらを選んだにせよ、2人で納得感が出るまで考えることが大切だと思っていたから、出生前診断はとりあえず受けよう。と思っていた。

妊娠後なんとなく触れるのが怖くて、言い出せずにいたけれど、そろそろ決めなければと、なるべく平静を装って、出生前診断どうする?と聞いたら、
あっさりと、受けなくていいよ。って。
理由を聞いたら、結果がどうであれ、産むでしょう?大丈夫だよ!って。

はっきりと伝えてはいなかったけど、私の意見を想像して汲み取って、尊重してくれたのがとても嬉しかった。
家族になったんだな。結婚して良かった。と思った。

この時代に、障害児を育てるということは、精神的な負担、体力的な負担、経済的な負担がかなり多い。諦めるという選択をとる夫婦も自分の家族を守るための苦しみと葛藤の末の選択なのだ。女性はお腹に命を宿した時から、この子を世に送り出したいと強く祈るのだから。

世の中のお母さんがいつだって最良の選択ができて、いつだってハッピーな社会が訪れますように。
すべての子どもたちが生きやすい世界になりますように。

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