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『遠い世界』

誰かと一緒のベッドに入るのは、怖い。

近すぎて、肌の温度まで感じて。頭があたって二の腕があたって。

歯があたって。初めてのキスは、うまくできなくて。離したくちびる。

きみの瞳を信じられない自分を信じられない。

ねえ、他のこと考えてるんでしょ。目の前のことじゃなくて。

あたしのことじゃなくて、どこか遠い世界のこと、考えてるんでしょ。

スマホの光が境界線。そらす視線。

目線のあわないきみは、次第に、あたしの中で半透明になっていく。

このベッドが、冷たくなってしまえばいいのに。

ぬくもりは呪い。

生きゆくすべをもたず、けど死に切れないあたしたちは、今日も眠る。







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谷川俊太郎さんの「きみ」という詩がとても好きだったのでインスパイアを受けて殴り書きクオリティだけど書いてみた。湧き上がった感情の記録を残しておく。

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