「圧倒的な量的変化は質的変化をもたらす」(141/365)
前職の先輩、同僚とはいまも付き合っているのですが、いわゆる「組み込みコンピュータ」業界について深い議論を継続しています。
昔、議論の中で出た、師匠の名言が、
「圧倒的な量的変化は質的変化をもたらす」
です。一般的に、
質的変化
と
量的変化
は対立するものと捉えられています。
定性的
と
定量的
という対比にも通じます。しかし、これらは本当に対立概念なのでしょうか?我々はそうは思いませんでした。もっと、相即相入な関係であるはずだとの直観があったのです。そこで、身近で具体的な題材としては、まず「記憶媒体」を考えました。
記憶容量については、おおむね10の3乗、つまり1000倍が質的変化の閾値に思えます。
最近、AIの世界も劇的な進展を見せています。基盤モデル、大規模言語モデルは、まさに、
「圧倒的な量的変化は質的変化をもたらす」
ということが、AIの世界にも起きるのではないかという予感があります。
記憶媒体も、AIを支える計算資源も、すべてコンピュータシステムの指数的進化に伴う変化です。
コンピュータシステムの進化はこれからの産業、社会基盤としてますます重要となるでしょう。
ソフトウェア=使う側、だけでなく、ハードウェア=計算基盤、の発展に向けた人材育成にも目を向けていきたいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。