父親

『父親』というワードから、 
なにを思い浮かべるだろうか。
威厳や厳格さなど、人によって様々だと思う。

私の父は、一般的な父親像からは大きく離れている。
父は、私にとって特筆すべき二つの側面を有している。

一つ目は、『笑いのセンスが抜群』であること。
もう日常がバラエティ特番を越える勢いである。

先ほども、電話で昼ごはんに何を食べたのかを聞いたところ、真面目に
『青いきつね🍜』
との返事が返ってきたが、まさにきつねも真っ青な、赤でも緑でもないうどんという、全くイメージのつかぬ回答である。

二つ目は、『屈託がない』こと。
父は、若い頃は悪さもたくさんしてきたようだが、心が真っ直ぐであることは確かだ。 

だからなおさら生きづらかっただろうと、
時代劇ばかり流れているテレビをオーディオがわりにしている背中に、
娘ながら同情してしまう。

真っ直ぐ故だろうか、
我が父ながら、オーラがめちゃくちゃ綺麗なのだ。
透明感と明るさに溢れている。
人のオーラは社会経験に依存しないことがわかったのは、父のおかげである。

長年の糖尿病が仇となり、目も不自由な父。
それでも今日も、明るく楽しく暮らしている。

ああ、本当に、有難いことだと思う。
その朗らかな精神性に敬意を表し、見習い続けたい。悪さは真似せずに。

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