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冒険者さん、こんにちは、あるいはこんばんは。

サラサラ乾いた土を勢いよく踏みつける音
生い茂る草を軽やかに跳ぶ音
青空を眺め絡む砂に囚われぬように走る音
輝く真白の床に足あとをつけていく音

異色肌の彼女はエオルゼアを駆ける案内人だ


何か依頼がないものかと、無数の張り紙を眺めていく

「冒険者さん、こんにちは、あるいはこんばんは。」
そんな書き出しで始まるその文章に魅かれ読み込んでいく
どうやらこれはチョコボキャリッジで各地を巡るツアーの案内のようだ
いつも慌ただしく駆け巡るこの世界をキャリッジで散策しよう
そういうことらしい

ゆっくり進むキャリッジに揺られ各地を巡る
時々ある案内人の小話の細やかな知識といったら。

足を止めて休憩をすれば、おやつが出てくる心遣い
のんびりのんびり時間をかけて揺られて行く
道すがらの彼女の小話もまるでそよ風のように巡っていく
そもそもの話、案内人の彼女自体が風のような心地なのだ
ふわりと揺れる髪も、透き通る異色の肌も、風のよう

各地を巡る彼女のポケットにはきっとたくさんの知識が入っている
それらをわけてもらいながら巡り巡って目的地
本日の旅の終点。

きっと今日も彼女は誰かを運んでいる。
当たり前にあって、いつも忘れてしまうたくさんの景色をみせるために。

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