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元日

元日 洗濯物を干し終え 最寄りの駅まで行くと 既に待ち合わせ時間を10分過ぎていることに気づく Hに「時間間違えた これから乗ります すみません」と連絡して 結局待ち合わせの時間に20分ほど遅れて駅に着く Hは地下鉄の改札近くでATMを探しているところで 「ごめん 時間間違えてた」「そういう日ですよ 今日は」と言われ「そうなんかね」と返す Hと路線図を見ながら行ったことのない場所を探す「浦安?」「降りたことないな」「行ってみます?」「いいよ」改札を入り階段を降りホームへ出る「無職?」 「ようやくですよ」 「いいね」 「まあ慣らしていかないとですけどね」 大晦日まで二日風呂に入れなかったとHが言いながら 電車に乗り 「31迄あると思わんかったでしょ?」「長いですよ 人も死んでますしね」 「引き前もなにもないね」浦安駅を出ると左方向にサカゼンが見えて 「どうする?」「適当に行きますか」 「そうね」 通りに出ると バス停には舞浜行きのバスが止まっていて 「この書体いいかも」「東京ベイシティバスの字」と話しながら 広い道路を歩く 道路の反対側にローソンが見えて 「寄っていい?ちょっとローソンで手続きしたいのあって」 「いいっすよ」無くなったイベントの払い戻しをして外に出る 「ちょっとうれしいかも 戻ってくると」 「そういうのありますよね」 「無職だと元日に浦安歩けるんだね」 「ですね 気分が違いますよ どこ歩いてても」 「呼び出しもないもんね」 道を右に曲がると 人の列が見えて 近くまで行ってみる 「こんなに人くるんだね」 列の横を通り 神社の入口まで行ってみる 「豊受神社?トヨウケでいいのかな?」「みたいですね」広い道路の向こう側に保護猫カフェと弁財天の看板が見える「あっちは弁財天あるね」信号を渡り 弁財天の看板が立っている路地を進むと 小さい社がある 参拝している人を眺めながら路地を抜ける 遊歩道が見えて 「この道は川だったところだよね?」 「そうですね 多分」鉄塔を通り過ぎて「どっち行く」 「もう一回通りに出ますか」大通りに出ると 道の先に城のようなシルエットが見えて 「あれディズニーランドかな?」「そうだ」 「行ったことある?」「ありますよ 言ってませんでしたっけ? 昔働いてたの 登録すると働けたから」「そうなんだ」「暴走族のにーちゃんとかいましたよ」「へー」「向こう行ったら川に出ますね」 川沿いに出て土手を歩く  空に凧が上がっている 幅のある川の先を眺める「マンション多いな」 「そんなに高さはないですね  正月ってなんか晴れるな」しばらく川沿いを歩き 「最近はさ 二十代くらいの頃の生活に戻りつつあるかも その頃はそれで大丈夫かな?って思ってたことが やっぱりこのくらいのサイズで良かったかもな自分は とかって思えてきとるよ」「それはわかる」 「結果そんなに要らんしなとか ひとりでいるのも好きだしね 自分のサイズに気づいた時に 手放せないところまでいってるとどうなのかね ひとりでいてよかったでしょ?」 「それはあるな 給与もあそこまでは要らないとかね」対岸にも行き 「このまま行くとちょっとあれかな」 「戻りますか」 来た道を戻り 途中コンビニに寄り飲み物を買い Hは買ったナッツを歩きながら食べる 「こっちであってるかな?」 「多分」 「あれ」 「あ」 道路を挟んで猫とカラス カラスはゴミ袋を突く 猫はその様子を見ていて カラスも猫に気づいている 猫が動こうとすると 別のカラスが 猫とカラスの中間地点の地面を蹴るようにしてまた電線まで飛び 猫に圧をかける 「緊張感あるね」 「ありますね」 しばらく見ていると 自転車に乗った若い男性が「猫とカラスは仲悪いからな」と連れの男性に言っている 猫は直ぐそばの家の軒下へ移動していった 自転車の男性は「あの猫身重だ」と言って 自転車を漕ぎ出した Hは斎場の側で猫同士が騒いでいて 近所の人が犬を抱っこして出てきたら 猫が散っていった話をしてくれて さっきも通った豊受神社のあたりはさらに列が伸びている 「こっちはベビーカステラの列なんだ」「これも結構並んでるね」 列を眺めながら 「さっきの弁財天のあたりが元々の海のあったあたりじゃないかな? 家の感じも低いですよね」「そうなのかな?どこから埋め立てなんだろうね」 「あの瓦とかゴツいですよ」 「漁師の元締めの家とかそうだよね」 「上に飾りますよね」 「こういう開けてる 坂のない土地は未だに慣れないな」駅に近い道に出て 「Nさんの言う通り葬儀業界もそのうちフリーでやりやすくなってくると思いますよ」 「だろうね Nさんはすごいね」 「根性が違うし 体力あって 情があるから」「自分は無理だな 亡くなった人の骨格を整えるのは好きだけど 盛れないんだよね 歯の模型でも削る作業の方がいいんだよね」「自分はコスメでもぼかしますね」 「わかる気がするな」「とにかくぼかしますね」 駅に戻り ホームに向かう Hが元同僚たちとの忘年会でのやり取りを聞かせてくれる 「急行じゃなくていいでしょ」とHが言い 来た電車に乗る 行く先が決まらず 大手町で降りて路線図を見る 「高島平 あの中国食材の店はやってそう」 「やってそうだね」 「渋谷行きません?歩いたことなかったはず」「そうだっけ? まああんまり渋谷自体に行かんもんね」と半蔵門線に乗り換える 渋谷に着くまで 頻繁に遠くまで移動する人について話す 「近く歩くだけでも面白いけどね 遠くはたまに行くくらいでいいかも」 遠くまで行くのが日常になったら濃淡の濃が強すぎるんじゃないか?と話していたら渋谷に着き 「人少ないね」 Hが二十年以上前に行っていたSMバーがあった場所を探す 「この居酒屋は前からあるよ」 「あったかな」 「井の頭線がこんなじゃなかったよね」 「ですね この坂上がってたな」 「お酒飲めないのによく行ってたよね」 「行ってましたね」路地を入っていくと「あった あった」「ここ?」「そうそうここだ」「へええ」「違うお店になってるな  女王様とか元気だといいんですけどね こっちのビルはストリップ劇場が入ってたとこじゃないかな」 Hが隣のビルを差しながら説明してくれる 築年数の経っていそうなビルの三階には赤と青と白が縦に入ったデザインの旗がかかっている 更に坂を登る 「もう一つ先かも」「こんなだったか」 ライブハウスが入っているビルを眺め 「Mさんのバイト先の方まで行ってみる?」「まだやってんですか?あの人」 「たまにやってると思う 選曲したりはしてるはず」 井の頭線の改札前を通り 道玄坂に出て 信号を渡り 原色の看板が目立つ路地に入る 「このあたりに昔バイト先の事務所があったかも ポスター貼りの バイクで通ってたな」閉まっているお店の間を歩く 名曲喫茶の入口で休みであることを確認して 映画館のある方へ出てみようと歩く 「こんなところにも神社がある 気づかなかったな」稲荷神社を過ぎて 映画館のある通りに出る 「このあたりからさっきのバーのあったあたりまで歩いたりしてたのは覚えてますよ あっち行ってみます?」 ライブハウスの脇の道を進む 「こっちは来たことないかも」ホテルからスタッフらしき人がゴミ捨てに出てくる ホテルの看板を眺めながら進み突き当たりまで行くと 階段があって 階段を降りる 「起伏あるな」 「谷だもんね」 アパートから楽器を持った男性が出てくる 長い塀を追って歩く 「なんだろうこれ?」 「ずいぶんと敷地あるね」 全く人通りが無い路地で 昼間も見えていた月はくっきりと見える また別の長い塀を追って歩く 「こんな路地でも車があってすごいね」 「東京の人は駐車うまいですよ こことかギリギリ入れてますよ」 車庫入れしてある車の壁との距離を差しながらHが言う 路地を抜けると神泉駅に出る 「もう神泉だ」「向こう行ってみる?」閉まっているお店を通り過ぎ コンビニの前でHが 「照明暗くないですか? このあたりも規制とかあるのかな?」「住宅街だしあるかもね 鎌倉歩いた時もあったよね」大通りに出て 「山手通りですね」 「どうする?」「このまま歩いて帰れそうですけどね」「下北沢とか出てみる?」「行ってみますか」 女性とすれ違った後 「今の人なんだろ?」 「え?」「すごい綺麗な人だったけど 携帯なんであんな持ち方してんだろ?」 後ろ姿を確認する 「地図とか見てるだけかもよ」 「ならいいんですけどね」 信号機を渡り 「あっち方面であってる気がする」と言うHの言う通りに歩く 通りかかったマンションの入口にご自由にお持ちくださいと張り紙と共に置いてある物をみる 「クリスマスツリーあるよ」コップを手に取りながら「微妙に使わないな」とHが言う「使うまではいかないかな」「ですね」マンションも通り過ぎる「次仕事するんでも 雑談はできるところがいいっすね」 「へー」 「主婦の人とかと話すの好きですよ 生活の話って面白いんですよ やっぱり  ガストで働いてた時に気づいたんですけど」「自分は仕事場であんまり話さないからな」「かたいですよね そのあたり」「そこまで話そうとかないもんな そんな面白いことも言えんしね」「面白いですよ」「そうかな dBの話とか?」 「そうそう dBで家電探す人いるんだみたいなね」 「音は大事なんよ」 門が見えてくる 「ここが駒場の東大なんだ」 門の前を通り過ぎ 適当に歩いているうちに東北沢の駅に出ていて 「もう下北沢すぐですね あの下駄の人に着いて行けば着くんじゃないですか?」と100メートルくらい先を歩いている男性の方を見てHが言う 下北沢へと続く道に新しい建物が立っていて 「こんなでしたっけ?」「こんななんだよ今」「わかんないなこれは」 「もう下北沢だ」「え?」 「あそこスズナリ」 「あー あっそおいうことか」「そうそう」 駅に近づくと 高架下の新しそうなお店が並ぶ通りに 元日営業している飲食店が数軒あって 「この辺で入る?」「そおっすね」台湾料理のチェーン店らしき店に入る テイクアウトを待っていた人たちが出てくる 交差するように席に案内される 「朝 早い時間に餅少し食べただけだった」 「食べましょうよ」Hはルーロー飯と焼き小籠包のセット 自分は名前が覚えられない麺と焼き小籠包のセットを注文する 追加で台湾ビールを注文 ビールにアサヒのロゴが入った紙コップが被せて運ばれる 「少し飲む?」 「ほんとに少し」 紙コップに三分の一くらい注いでHに渡し 自分は瓶のまま飲む「味の軽いビールだね」「これ瓶で飲んだ方がよかったりして」「そうなのかね ビールならどっちでも自分はいいけどね」座った席の横には外国人二人 斜め後ろには子ども連れの人たち 後ろには男性がひとり 「自分も昔ちょっとだけ 住んだ場所見に行ってみようかな? Hの真似だけど」 「行ったらいいじゃないですか?」「じゃあ 行こうかな」 「どこですか?」「東松原」 「近いじゃないですか」運ばれた料理がさほど量が多くなく Hも「量がこのくらいでありがたい」と言って会計して出る 一周してみようかと商店街を歩く 「この珈琲屋は前からあるよ ミスタードーナッツもずっとある気がする」 「でしたっけ? 王将ありましたよね?」「王将はもうちょい先だよ」「王将あったあった このあたりに昔バイク停めたりしてませんでしたっけ?」と王将の店先のあたりをHが指差す「そうだったっけ?」そこからまた駅前に戻り 井の頭線の以前と変わらない出口がある方まで歩き その横の踏切を渡って 右に入り線路沿いを吉祥寺方向へと歩く 新代田の駅を通り過ぎ 環七を渡りまた線路沿いの道に入ったところで 以前 この道を自転車で通った時の夕方の感触がやってきて 「ほんの少ししか住まなかったから 覚えてるかな?」とHに言う 「少しですか?」 「そお 住んでくれって言われて住んだけど まあ諸事情あって すぐ出たような そこに住んでたら 今みたいな生活じゃなかったかもだけど」 「なってないですね」 「なってないね 今になると やっぱりこうでしかなかった気がするもんな」「その生活してたら もっと大火事になってたかもですよ それでも 出ると思いますけどね」「そうなのかな わからないけどね 出ようとか考えたりもしないのに 出る時が来たら出てるんよね 自分でも驚くけど」 「一軒家多いですね また下北とも違う感じで」 「この辺り前納棺で来たよ 広い家だったな」東松原の駅に着き 「ひとまずこっち行ってみていいかな?」「いいっすよ」 駅の改札前を通り 階段を降りて さほど広くない駅前の通りを歩く「この珈琲屋には覚えがあるな こっちだったかな」駅前の商店が少しある通りを進み途中で脇道に入り 塀に沿って歩き 二階建てのアパートを眺める アパートの入口には8段くらいの階段があって 階段の端に木の板が置かれている 「ここだった気がするな」「建物の名前は?」「覚えてないな  アパートの入口が階段になってたのは覚えてる」もう少し歩き別の建物を見ながらHが「こっちの建物とかは?」と言うので 「そこは違う やっぱりさっきのところかも 自転車さ 階段にかけられてる木の板で出し入れしてたんだよね」商店がある通りに戻り「あれスーパーかな?」 「かな」 「そうだ ここも覚えがあるよ で公園だ 行ってみていい?」「羽根木公園っすね」 「ここもたぶんそれ以来来てないかも」 トイレに立ち寄り 公園の遊具も暗くなってきて輪郭がぼやけて見える 「人に合わせられそうじゃないHは?」「合わせられるけど 生活は別ですよ」「そんなもんかね」公園から来た道を戻る 新しい建物の整骨院が目について 中を見るとサイン色紙が目立つように飾ってある そこも通り過ぎ 「どうする 取り敢えずこのあたりで乗る?」 「乗りますか」 吉祥寺行きの各駅電車に乗る 空いている車内で右隣に座るHの手を眺めながら こんな手の印象の人だったっけかなと思い 自分の手を見たら親指の爪の先がバイト先で使う研磨機によって少し薄くなっている気がした 「井の頭公園?」「降りますか」駅に出ると 小さなお店が営業している「ちょっと見ていい?」店先のメニューを眺め「こういうの見ると元日から営業すべきかとか考えるよな」賑わっている店内の様子を見る 「こういうのが飲食店だよね」 「あのお店やってる限りずっとそう言いますよ」 「なんでこうならないんだろうね」 「なんか目的が違うんじゃないですか 来る人の?」「そおかね」井の頭公園は池の側のベンチに座っている人が二人 橋のところの照明がよく見える 公園を出て吉祥寺駅の公園口から総武線に乗る 「どうする?」「新宿でいいんじゃないですか?」 新宿に着くまでの間にお店のイベント用に作ったチラシの画像をHに見てもらう 「ちゃんとしてますね」「そうなんかね やれるだけのことはやらんとね コントロールできるもんじゃないけどね」 JRの新宿駅から西武新宿線の駅の方へ向かう途中に歌舞伎町を通る カートを引いて移動する人が点在している 「すごいな 人多いよ 旅行者かな」「ここだけちょっと違いますね」 歩いていると道の突き当たりのビルの二階に喫茶店を見つける 「あんなところに喫茶店があるんだね」「やってますよね?」ビルの前までいくと「やってるね 知らないもんだな」喫茶店の入口のシャッターには二日からの営業を知らせる張り紙がある 「渋谷とは違うね」 「派手かも こっちの方が」「この辺もホテル多いな ほら あそこ」少し離れた場所の緑色が点描のように見えるところを指す「バッティングセンターだ」「こんなところにあるんだね 聞いたことはあったけど」 ホテルが並ぶ通りを抜けて職安通りに出ると韓国食材のスーパーがあって 「ちょっといい?」 「見てみますか」 「キムチでも買おうかな?」 「食べれます こんな?」 「Kさんよく買うんでしょ?」 「キロ買いしてますよ」 「極端よねそれも エゴマキムチか」キムチコーナーからお酒のコーナーを見る 「種類出てるな」 「珈琲とか売ってないんですかね?」 「あるんでない? とうもろこしのお茶とかよく見るよね」 お茶コーナー 麺類コーナー「辛ラーメンってそんな好きじゃないですね」 「自分も食べないな お粥とかあるよ こういうのあるといいのかね 年末さSさんがお店にお粥差し入れで持って来てくれてさ こういうのなら食べれるでしょって」 「気使われてるじゃないですか」 「そうかもしれんね」 店内の商品を細かく見て何も買わずに外へ出る 信号を渡って 職安通りに面した韓国料理の屋台を通り ドンキホーテの敷地に入る 「昔からここのドンキは屋台があるよね」店内には入らず 売れ残りの商品だけが置かれているテントの中を見る スピーカーからは売れ残り商品を紹介する音声が聞こえる HはiPhoneのケースを探している 「いくつなの?」「11ですね」「12が多いね」「ないかな」11のケースは見つからずそのまま路地に出る 「馬場まで歩く?」「ですね」 細い路地にある飲食店には若い人たちの姿が見える 「韓国風ティラミスだって」 「結構いい値段しますね」 路地を抜け 歩いていると閑散とした通りに出て 何も通りそうにない道路を信号機が青になって渡る 一軒だけ営業している黄色い看板の店の外で 男性二人が煙草を吸っている 中には歌っている男性の姿が見えて 曲名はわからないMr.Childrenの曲が聞こえてくる Hが元同僚のAさんにもらった料理が美味しかったと言っていて 「それは食べるのが好きな人の料理だね」「そうですね」 「自分の料理は食べるのが苦手な人の作る料理なんだよな」「うまいじゃないですか」「食べるのが好きな人が作る料理は温度感じるけど 自分のはそういうのはないんだよ」「なんかわかる気はする もらった料理でこれに新生姜使うんだとか思いましたよ Aさんの鍋」「そういう料理は食べたいと思ってないと作れないからな」「自分は食べたくて作る方ですよ」 「そういう感じだよね 自分は作れるけど 欲求がないんだよ つまらないなって思うけどね もう馬場だね」 元日から贅沢な遊びをしたなと話しながら 空いている電車に乗る 「四万歩にちょっと足りんかったね」 「だいたい同じくらいですね」Hの降車駅より三駅前で 「じゃあ」と言って降りる 駅から工事中で白いパネルが両側に立っている路地を抜け 病院の前を通り 幅の狭い橋を渡り 川沿いの道に出て途中にある階段を登り アパートの外階段登り 入口入って また階段を登り二階の部屋に入る 玄関ドアと天井の間には一昨日飾った稲穂と南天の飾りが見えて 玄関口に置いてある椅子の上に黄色いナイロン生地のトートバッグを置き 照明のスイッチを押し コートを脱いでカーテンレールにつけてあるS字フックに掛け すぐ側の敷き布団にからだを預け 膝から下は床に出したまま寝っ転がる そのまま眠ってしまい 起きたらHから 「どうしましょうか?今日」と連絡がきて 「行ってみましょうか」と返す その後にHから朝ごはんの食事の画像が送られてきたので 自分も餅を焼く気になり 一口コンロに網を置いて餅を焼き 大晦日に買った 半額セールの鳥の挽肉 豆腐 三つ葉で作った豆腐の無くなった湯豆腐の残りを温め 簡易式雑煮にして食べた

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