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個性は懐刀とか

坂下あわびです。

気がつけば8月が終わっていました。

今年の夏ほど存分に、季節を味わったことはなかったかもしれません。
カメラマンを醍醐味は季節を堪能できることでしょうか?
今年ほど大汗かいた夏は多分生まれて初めてでしょうし、春は春でこんなに桜を見た春もなかったでしょう。
「正直もう桜あきたわ…」と今年の春すぎには思っていた、あわびです。

今年の夏は開業して以来はじめての大遠征祭りでした。
兵庫を拠点に大阪、東京、神奈川、静岡、埼玉、滋賀、京都、山梨、北海道、そして遠征一区切りの高知の帰りのバスでこれをしたためています。
(北海道のチートさよ)

関西国際空港に至っては6回も行きましたヨ。

どこも半分仕事、半分遊びのようなものですが、やっぱり泊まりの仕事は楽しいですね。

頑張って仕事して食べる地産地消の料理は美味しいですよ。地元の人はあんまり行かないんでしょうがもったいないなぁ。

山梨でほうとうを食べ、鎌倉ではシラス丼、静岡では茶畑弁当(?)、滋賀では生バウム、高知ではカツオのたたき、北海道ではスープカレー、、次こそはジンギスカン食ってやる。

待ってろ、ひつじ。

前回、

次回はフォトグラファー志願の友だちなどからよく言われる、

【自分の写真なのに個性を殺して好きなように撮れなくて、それで楽しいの?】

という点についてお話したいと思います。
前回記事

と書いたのですが、前回書いたときには

【プロだったらなんでも撮れよ!プロだろ?!】

っていう答えを用意していたつもりなんですが、よくよく考えてみるとあながち間違ってないなぁと。

そりゃ頼まれたものを撮りますし、色味や構図の指定も受ければ、納品物をみてお叱りを受けることもございますし「それで楽しいの?」と純粋に聞かれたらたしかに

【うーん、、】

という気持ちになることもないこともないような気もすることもないようなあるような…。

芸術家志望フォトグラファーによる、商業カメラマンへの反骨精神ゆえの「それで楽しいの?」なら「楽しいにきまってんじゃんよ!」

って答えますが

純真無垢にたずねられるとね、うん。


でも前回記事を書いたときは僕も経験がまだまだ浅かったですヨ、いまでも全然足りないですけど。

つらい経験ばっかりじゃなくてうれしい経験もたくさんするんですよね、どんな仕事でもお仕事していると。

僕は自分に家庭もないですしあまり家族写真というのは得意な分野ではないというか、できることなら避けたいくらいなのですがまぁ引き受けますよ、依頼が来たら。

そんな僕でも自分で撮った写真をレタッチしながら、泣いちゃうときがあります。

いや、しょっちゅう泣いてるなぁ。

写真の出来が素晴らしすぎてほれぼれ…とかではないですよ。

写っている家族を見て、

この夫婦がはじめて出会ったときはどんなだったんだろう。
この子が生まれたときはどんなにふたりで喜んだんだろう。
この子はどれだけ愛を受けて育ってそしてどんな子になって、また親になったときにはこの家族にもう一世代加わっているのかなぁ。

などなどガラにもなく考えていまい泣けてくるんですよ。

カメラマンってそれくらい人の顔をみる仕事です。

街ですれ違う人でもこの人うれしそうだな、この人おこってるな、この人は考え事してるな。。

などなどわかりだすんですよね、不思議と。

専門がポートレート、人物撮影なので余計に表情で見分けがつくようになったのかもしれません。

まぁー、、幸せそうな顔をみると泣くんですわ。

他人の家族見て泣く日が来るとは思わなかったですよ。

そう思うとあんまり好きじゃない仕事もやってみるとだんだん楽しくなってきますね。


逆に【自分の好きな色味や構図、雰囲気】にこだわりつづけると、何かひとつトラブルやクレームなどが来たときにかなり傷つくかもしれない…と思いました。

自分の自信持ってるものをけちょんけちょんに言われるんですからね。。いや本当に言われるときはけちょんけちょんですから。

それがタイミング的に続けばもうちーんですよ。(そしてそういうときってえてして続く)

けちょんけちょん。


なので僕の【全力で好き】なものはもう基本的にはしないです。

むしろ懐刀…くらいにとどめておいて隠し持っていたほうが行き詰まったときにそれが自分を助けてくれることもあるんじゃないかなぁ


と思ったりもする、初秋のあわびでした。

今日のお写真(2022.8月某日)

とりあえず土地のものは食ってしまおう!とするあまりモミジまで食っちまったの図です。

甘くて美味しいよ


坂下あわび

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