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嘘をつくこと。

__________本当の自分がわからなくなるまで。


早い話、私は嘘がつけない。

少し正確に言うと、嘘がつききれない。

一度ついた大きな嘘は、
必ず巡り巡って、
自分の口から吐き出すことになる。

嘘をつききれないと
どんなことになるのか。

その答えはみんな知っていただろうか。

○○○

それが優しい嘘ならまだいいと思う。

でも人を騙すようなひどい嘘であるならば
嘘を知ったその人は深く地獄へ落ちてしまう。


○○○

私は大きな嘘をひとつ
今までについたことがあって

それを自分の口から相手に
悪びれることもなく伝えてしまったことがある。


嘘を伝えた時も伝える前も、私はその嘘の内容を
対してひどいとは思ってなかったけれど

嘘をついていた時点で、実は
"やましいこと"だとわかっていたのかもしれない。



いろいろあって

話巡って

私の頭もよく回転して


その嘘を自分の口から騙した本人へ
話してしまった後に
その嘘がひどいものだったと気づいた時

少し遅ればせながら
私も地獄に突き落とされた。

○○○

とてもつもない罪悪感。


○○○

今でもそのことを思い出すと
地獄自得だけれど気持ちが悪い。


__________本当の自分がわからなくなるまで。

今日は地元の友達2人とご飯を食べに行った。

そのうち1人の女の子が、
とてつもなーーい嘘のプロ。

いろんなところで嘘を隠して
相手を騙して偽って

一貫して、かえって清々しいくらい。


彼女の話を聞きながら
そんなにずっと嘘をついていたら

"ほんとの自分がわからなくなるのではないか"

と私はふと思った。

それは私の中で
"嘘"にあまりいいイメージはなく
抱え切れるものだと思っていないから

嘘をつくときは
つききって、
自分も騙していかないと
苦しくなるのではないかと考えるからだ。


軽やかにトークを繰り広げる彼女の等身大は
誰も知らないような気がする。


__________本当の自分がわからなくなるまで。


私は「好き」という言葉を
口から出すのが少しだけ怖い。

なぜなら口に出した瞬間、
自分で「好きなのかどうか」
気づいてしまうからだ。

"好きじゃないのに好きって言ってしまった"
と自分で気付いてしまうからだ。


それくらい、
私は自分の嘘に敏感で

やっぱり嘘はつききれない。

__________本当の自分がわからなくなるまで。


正直こころのどこかでは、
軽やかに嘘をつける彼女を
そして損をしない彼女を

私は羨ましいと思っている。

これはないものねだりかもしれないけれど

強いな、とか
したたかだな、とか
ちょっと先進的だな、とか(勝手なイメージ)



でもそんなことを言ったら
なんだかダメな気がしてる。

かつそんなことを言っても
私はそんな人にはなれない気がする。


どうしても
この胸は
抱えきれないから。


「嘘をつく」という
私にとって負担のあることを持っていても
病み続けることなく
タフに生きているように
彼女か見えるから、

すごいなぁ、とか
思ってしまう。

ただ彼女はたぶん、
嘘のプロだから
まだ、バレたことがないから
その悲惨さを知らないのかもしれない。


○○○

「バレなければ大丈夫」は犯罪者の思考。

このフレーズにはかなり病んだ。



__________本当の自分がわからなくなるまで。

「嘘をつく」

彼女がどう生きていくかについて
私は何も口出ししないし、
するべき立場でもないけれど


実はひとつだけ知りたいことがある。

QQQ

彼女が素直になったとき

自分のしてきたことに病むだろうか?

それとも

ほっと安心して涙を流すだろうか?


どっち、なんだろうか。
それとも他の感情がそこには生まれるのだろうか。


知りたい。


○○○


「嘘をつくこと」


今の私にとっては
なるべく、ないほうがいい。

少なくとも、ひどい、嘘は。



以上、ご清聴ありがとうございました。

nae'avocado




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