どうすればいい?雄平

雄平

本名、高井雄平。プロ野球選手。神奈川県出身。
昭和59(1984)年6月25日生まれ。37歳。
身長174cm、体重83kg。
東北高校。2002年ドラフト1位。ヤクルトスワローズ(当時)入団。
投手。2009年オフ外野手転向。左投左打。

入団当時、讀賣巨人軍のファンだったため、ヤクルト指名に笑顔なし。よって、ヤクルトファンの印象悪し。
入寮時の態度も悪く、当時の寮長が「親への態度は悪いし、ポケットに手を突っ込んだまま。どうなることかと思った」と振り返る。

温厚な真中満(元監督)が唯一激怒した選手。外野で飛球をスライディングキャッチしようとしたところ後逸し、そのまま立ち上がらなかったため、ベンチで見ていた真中は「怪我でもしたか」と思った。しかし雄平は平然と起き上がり、ベンチに戻ってきた。「何で最後までボールを追わないんだ!インプレーだろ!」。そうきつく叱った。

それから雄平は、常に全力プレーで野球をするようになった。

バッティングが大好き。夕方までずっとバッティング練習をしていて、石井琢朗(元コーチ)から「まだやってたんか」とあきれられ、時間ギリギリまでバッティング練習をしようとして、宮出隆自(現ヘッドコーチ)に「大人になりなさい」とたしなめられた。同級生の坂口智隆もバッティングが大好きで、坂口が2016年に移籍してきてからはいつもバッティング談義に花を咲かせている。

どんな凡打でも必ず全力疾走で一塁まで走る。その結果、内野安打になり、一塁塁上で笑顔のガッツポーズが出る。練習中も笑顔でいるその様子が「かわいい」と、SNS上で「#雄平かわいい」というハッシュタグが登場した。

2015年に同級生の大引啓次が移籍してきたとき、行きつけのサーティーワンアイスクリームに連れて行き、それをたまたま同じく同級生の森岡良介(現一軍コーチ)に目撃された。好きなアイスは、ベリーベリーストロベリーとバナナアンドストロベリー。#雄平かわいい。

雄平が、試合後なかなかベンチから出てこない日があった。家に帰り、中継録画を見返すと、試合後のベンチに座ったままの雄平が映し出されていた。実況アナウンサーが言う。

「あー、雄平が立ち上がれません」

その試合は、雄平がラストバッターだった。ファールゾーンへのサードフライで試合終了。東京ヤクルトスワローズは敗戦した。そのことを悔いた一人の野球選手は、悔しくて悔しくて、立ち上がれないほどの思いを抱えていた。

ヤクルトには、ファンクラブ会員限定のユニフォーム、通称「CREWユニフォーム」がある。わたしはその、悔しさのあまり立ち上がれない雄平を見て以来毎年、クルーユニの背番号を「YUHEI 41」にしている。

だから、引退する雄平の背番号を選択できない、2022年ファンクラブ入会申込みを、私はできないでいる。

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これから私、どうすればいい?雄平。あなたを失うことを、どうしても受け入れられない。

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