積み重ねろ。山野太一

本日の敗戦投手。山野太一。

やまのたいち。2020年ドラフト2位。東北福祉大学では通算22勝0敗、公式戦70回連続無失点という大記録を残し、ヤクルトにやってきた。

大卒ルーキーは、実力だけでなく、経験を買われ即戦力の期待を受ける。しかし、山野を見ていると、そんなプレッシャーは微塵も感じていないように感じる。

浦添キャンプでは、定点カメラの前で踊り、インタビューの受け答えはスムーズ。画面からは、172cmという小柄さが伝わってこない、堂々とした態度だ。東北福祉大学の同期、ドラフト4位の元山飛優とともに、「キャラが立っている」野球選手だった。

5回裏から、3人目で登板した山野。6回裏、フォアボールの後、暴投、タイムリーで勝ち越しの1点を与えてしまう。続く7回裏、フォアボールから内野悪送球とフィルダースチョイス、そしてタイムリーで2失点。

結果、山野は3回2失点で敗戦投手となったのだった。

失点の仕方が悪い。こうしてバタついている間に、相手にどんどん点が入っていく。打線の援護はない。
負けるときは負けるが、すべてがかみ合わない違和感を抱えたままの敗戦は、なんだか尾を引く。

野球選手はよく「切り替え」という言葉を使う。
モヤモヤしたまま前を向くことなどできないからだ。でも、過去は変えられない。せめて上書きして、今日以上の経験を重ねていくことしかない。
いや、重ねることは上書きとは違う。なくならない今日は、上に重ねた経験で少しずつ薄くなっていく。

だから、切り替えろ。切り替えて、積み重ねろ。山野太一。

R3.3.9 tue.
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京セラドーム大阪

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