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クラブツーリズム 流し撮り撮影ツアー ご報告

こんにちは!
ミスター600mm!!
ヒコーキの世界を超望遠で切り撮る航空写真家
深澤明です。

2023年9月10日(日)に開催されましたクラブツーリズム 写真撮影の旅「流し撮りを練習しよう!初秋の空に飛び去るヒコーキ撮影会 in 羽田空港」にご参加くださった皆さま、どうもありがとうございました!

「ヒコーキを撮るのは初めて!」

「いつもは室内でダンスを撮っているのでまるで別世界です!」

という方もいらっしゃいました。

中には、先日の JAL SKY MUSEUM で開催した「ド本気講座 プレミアム」に参加してくださった方も!

さらに!!

「前回の羽田空港と川崎工場群の線上撮影ツアーに参加して、面白くて、、」と今回の撮影会にもお申し込みくださった方が。

深澤独演会よろしく、カメラも持たずマイク片手に喋り倒した甲斐がございました。

あ、また12月16日(土)にこの「夕暮れの羽田空港でのヒコーキ撮影 + 川崎工場群夜景撮影」の大人気ツアー(← 自分で言っちゃう!)が設定されていますので、是非ともお待ちいたしております。

あらあら、撮影会レポートの前にPRしちゃいました!

さて、今回の「流し撮り撮影会」。大事なのが開催のタイミングです。

普通「流し撮り」をテーマにするならば、秋から冬が定番でしょう。なぜならば、北風運用のRWY34Lへの着陸機を狙うのが撮影会としてはシンプルで良いからです。

シンプル、というのは、狙いどころが着陸後の地上滑走のみに集中できるという点を指します。

撮影会と同様、第1ターミナルの展望デッキから。左から右へ着陸機が減速しながら滑走します。雨の日などはエンジンの逆噴射で水飛沫が飛ぶ様子も狙えます(SS 1/15)
第3ターミナルの展望デッキから。同じ滑走路を使用して同じ方向から着陸しますがターミナルビルが対面なのでヒコーキは逆方向を向いています(SS 1/5)

ところが、今回の「流し撮り撮影会」は9月上旬。まだまだ夏真っ盛りでございます。つまり、南風運用が多いです。しかも、15時集合で19時までの4時間の実施。その間のほとんどは、新ルートでの着陸が行われています。

要するに、目まぐるしいのですよ、各機の動きが。

何やら間隔は開くものの、目の前の滑走路(A滑走路 : RWY16R)に右から着陸機が降りてくる。そう思ったらRWY22から西の空へ向かっていくヒコーキがバンバン見えています。「先生はあのヒコーキを狙えとは言っていなかったな」と。そのうち目の前の滑走路から海の方向へ向かって離陸していくヒコーキがある。

たいへんです。どれを狙えば良いのやら。そこで、まず集合場所でワタクシがお伝えしたテーマ課題は一つ。

「シャッタースピード 1/100秒からスタートしましょう」。

昼間のうちから身体と頭に「流し撮りをするぞ〜」と叩き込むのです。

流し撮りとはなんぞやといえば、動感表現です。

今回「初めてヒコーキを撮る」という参加者の方には、ややハードな課題だったかもしれませんが、動くヒコーキをカメラで追う動きそのものは変わらないのです。違いは、それをスローシャッターに設定して動感を出して撮るかどうかだけです。

もちろん、スローシャッターにすると、縦ぶれや横ぶれなど弊害が出てきます。

三脚を使えば、少なくとも縦ブレには超有効でしょう。だいたいシャッターを押し込むときにカメラが縦方向に動くことが多いからです。その上、ヒコーキの動きを追って横に振っているのですから、難易度の高さは想像つくと思います。

まずはやってみて「難しいなぁ」と実感する。その上でどうすれば良いかのヒントがあれば、今後のスキル向上に繋がる。そういう流れでこの撮影ツアーを講師としてと捉えています。

長々書きましたが、要するに

「1/100秒からスタートして、ある程度撮れるようになったら、1/80、1/60、1/30、1/15、1/8とだんだんスローシャッターにしていき、慣れていく」

正直、これが一番シンプルに流し撮りをマスターする方法だと、確信しています。

スカイマークのBC1。1/500ぐらいで普通に撮ろうかと思いましたが「今日は流し撮りだった」と思い返して撮りましたw。離陸機は難易度が高い。。。(SS 1/13  f8  ISO64
こちらが着陸機。最上階のガリバーデッキからです。すでにここらあたりではかなり減速していてかえって動感を出すのが難しい(SS  1/15  f8  ISO64
エアボーンすると「ググッ」と機首部分が上がります。これを撮るのはカメラを斜め上へ振る動きで追います(SS 1/25  f8  ISO100
そしてまた着陸機が。ANA's 50 787だったので少し寄り気味に(SS 1/15  f8  ISO100
慣れてきたら離陸機も望遠側でグッと寄って流し撮り(SS 1/20  f8  ISO400
手前にヒコーキがいると、より動感が強調されます(SS 1/20  f8  ISO640
それにしてもエアバスA350は美しい(SS 1/20  f8  ISO1600
カメラを斜めに振っているのがよくわかりますね(SS 1/10  f8  ISO6400
エールフランスの存在感に思わずカメラを向けました(SS 1/6  f8  ISO6400
タキシングを狙うのもいい感じです(SS 0.3sec.  f8  ISO6400
締めはソラシドエアの737-800で(SS 1/5  f6.3  ISO6400

こんな写真を撮影しました。

さあ、ここからが重要です。

ご覧いただいた写真たちのシャッタースピードはヒコーキの動きや撮りたいイメージによって微妙に変えていますが、そこは大したことではないです。

注目していただきたいのは、ISO感度です。

15時過ぎから19時近くまで撮影していたということは、逆光でありながら昼間から撮影を開始し、夕暮れ、そして日没後とだんだん暗くなっていく状況でした。

1/100秒のシャッタースピードから始まって、例えばシャッタースピード優先オートで撮っていたとしても、暗くなってどうしようもない時間が必ずやってきます。

それ以降、どこをどう調整すれば良いか。

それが、ISO感度です。

ISO感度を100から始めたとして、400、800、1600、3200とISO感度を上げていくことで明るさを得ていくのです。

〈流し撮りのコツ まとめ〉

○ シャッタースピードを1/100秒から撮影をスタートしてみる

○ 撮れてくれば(慣れてくれば)シャッタースピードを1/80、1/60、1/30、1/15、1/8と落としてゆく

○ できれば三脚を使用する(縦ブレ防止が主な目的)

○ 暗くなってきたら、ISO感度を上げてゆく

○ 撮れるようになるまで、撮る

以上です

さて!次の流し撮りの撮影特訓ツアーは大阪・伊丹空港に隣接するスカイパークで開催いたします。すでに東京からの参加者も多数お申し込みいただいており、11月5日(日)に設定されているのですがすでに催行が決定しております。そこで、前日の11月4日(土)にも同じ内容のツアーが設定されました。

11月4日(土)は絶賛募集中。11月5日(日)は9月11日17時現在で「残人数1」となっておりました。

スカイパークからの撮影はヒコーキまでの距離が近いので、これまた興奮しますよ!!深澤と一緒に楽しみましょう。伊丹空港での撮影が初めての方も大歓迎です。

それではクラブツーリズム 写真撮影の旅、並びに深澤明を今後ともよろしくお願いいたします。




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