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亡霊のように島を彷徨う。ぱんぱんぱん!

夏の観光シーズンもピークを迎えると、島の飲食店はどこも連日満席です。来島制限のない夏なので、去年よりお客さんは多いのに、感染予防で座席は減ったままなので、席とり合戦は凶暴化の一途をたどっておりました。

そこにきて、今日はあそこ、次はあっちと日を追うごとに飲食店が次々と閉店。シーズン中は休み返上で営業するところを2日も3日も臨時休業していれば、ああそういうことかとみんな気づいてソッと店を後にするのでした。

ただし。飲食店はまだいい。外食できなくても、島民は自炊でしのげばいいのです。でも、だ。

パンはいかん。パンだけは。

この夏、お盆のドピークに島で唯一のパン屋さんが休業しました。たっぷりきっかり10日間。島民にとってパンは命の源といってもいいほど重要な存在なのです。パン屋がない島も少なくないなかで、焼きたてのパンを朝から食べられる幸福を、どれほどのシマ島島民がかみしめていたことか。

そのパン屋が10日も開かない。非常事態宣言です。今日こそは、今日こそはとパン屋の前まで行ってはうちひしがれ、その足でスーパーへ行くもどこにもパンはない。

パン。。。パンはどこだ。。。

ウォーキングデッドのようにパンを求めて彷徨い歩く島民たち。

戦い敗れてボロボロになって帰ると、

「仕方がない。ないものは作るしかないだろ」

とザビ男はつぶやき、おもむろにオーブンでパンを焼き始めたのです。

自家製カレーパンと、自家製クリームパン。

ありがとう、おかげで今日も生き延びました。。。

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