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尿路上皮癌:1手術

 9月半ば、母に行われた細胞診の結果が芳しくなく、それに続く精密検査の結果は手術となった。
 友人二人のご家族に同じがん経験者がいらしたことは、アドバイスを受ける側として本当に心強かった。母にも具体的な話を想像の域ではなく経験談として伝えることで手術前の心準備となる。

 血尿から始まった母のがん。
 幸いホームドクターが早い段階で疑い、そして、検査等動いてくださったお陰で早期発見の展開は感謝しかない。
 ずっと昔に甲状腺がんを母は経験していたが、今回はそことは全く繋がりはなかった。我が家に訪れたがんはこれで4種類目を経験することになる。

 尿路上皮癌は、腎盂・尿管癌、膀胱癌これらの何処かに発生する。
 今回の手術では膀胱内の癌を取り除くことに併せて、膀胱より上位に癌が発生していないか腎盂から繋がる左右の尿管も検査対象となった。
 第一段階の手術は無事に終了したが、二週間後の病理検査を待たなくては正直まだ落ち着かない。

 膀胱癌は深達度によって、筋層非浸潤癌と筋層浸潤癌に大別される。膀胱壁は内側から、粘膜、粘膜下層、筋層、漿膜が重なった構造になっている。粘膜から発生したがんが、粘膜下層までにとどまるのが筋層非浸潤癌、筋層以上に浸潤するのが筋層浸潤癌。
 
母の場合、現時点ではカテーテルによる癌部分切除だけに終わり、投薬をはじめとした術後治療も行われない初期だと判断している。
 因みに、入院期間は5日間だった。

 今更ながらだが、けれども、がんと判明したからこそではあるが、血尿に気付く一ヶ月前に下腹部の痛みを母は訴えていた。しかし、その時は主治医も膀胱炎を疑っての対応だった。
 様々ながんが存在する為に、体の不調に対してそれががんの仕業とすぐに疑うのは実際には難しい。

 尿路上皮癌の場合、その臓器特性上再発の可能性は極めて高い事は術前に担当医からの説明があった。
 実際、友人のご家族も5、6回の手術をされている。

 どなたかの参考になれば、と母の尿路上皮癌を簡単ではあるが記録する。
 血尿や排尿痛は軽視されませんよう。

*タイトル写真は、母の手術が行われる日に見た大きな虹。
 ただの虹ではあったけれども、勝手に何事も無く母の手術が無事に終わる幸先よい知らせのように私には映った。


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