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梅雨の沖縄旅行・如何に予算内に収めるかのゲーム的様相も含め:3 佐喜眞美術館

 友人と私は共に今回が初めての沖縄旅行ではない。事前に日程すり合わせの為確認したこれまでの旅行の内容も当然ながら全く異なる。
 そうした中で短い旅行日程を組んだ訳だが、どうしても外せない場所があった。
 それがサブタイトルにある佐喜眞美術館
 私が初めての沖縄旅行の際に是非行ってみてと友人に勧められた美術館である。絵や音楽は決して一回で鑑賞が完結する類ではない。私にとっては二回目の佐喜眞美術館訪問になるが、それでも前回とは違う何かを得られるかもしれない期待があり彼女を誘う。

 レンタカー店でも「今日は一日雨は降り止まないようですよ。」と云われ、二人して諦め雨のドライブ開始となる。
 幸い、初日の予定は美術館で雨の影響はここにはほぼ無い。あるのは慣れない土地での最初が雨であることの多少の気分的厄介さだけだ。
 沖縄の方の運転は如何ですか、と伺うと「のんびりした運転かもしれません」と返答される。

 佐喜眞美術館について:
 先祖の土地が米軍基地となり、その地代で上野誠、ケーテ・コルヴィッツ、ジョルジュ・ルオー等のコレクションをしてきた私にとって、1983年の丸木位里さん、丸木俊さんとの出会いは運命的な出来事となりました。

ご夫妻は、「沖縄戦の図」を沖縄におきたいと願っておられました。 鉄の暴風だと呼ばれるほどの熾烈な戦争だった沖縄戦以後の変化はあまりにも急激で、いまなお翻弄され続けている沖縄の状況のなかで、私はなんとしても、心を落ち着けて静かに「もの想う場」をつくりたいと思いました。
私たちの願いが、一つになって、先祖の土地の一部を取り戻し、1994年11月23日に美術館を開館しました。

コレクションをつらぬくテーマは、「生と死」「苦悩と救済」「人間と戦争」です。建物は、沖縄にこだわり、庭にある私の先祖の270年前の亀甲墓と統一感をもたせるように、また屋上の階段は6月23 日(慰霊の日)の太陽の日没線にあわせてつくりました。
1995年に国連出版の『世界の平和博物館』にも収録されています。

私は、この美術館が訪れる皆様にとって深々とものを想い、魂の緑陰として感じていただける場となることを願っています。

                  佐喜眞美術館HPより引用

 生憎の雨模様と平日が重なり、館内は私たちともう一方が居るだけだった。因みに私たちの訪問時はパレスチナ関連の企画展が併設されていた。
 彼女と二人、貸し切り状態で丸木位里、丸木俊ご夫妻の「沖縄戦の図」を観る。更に、大きなご褒美は鑑賞中に館長さんがお見えになり絵についての詳しいお話を伺う展開になったこと。
 一回目の自由な絵の鑑賞に加えて、今回の詳細な館長さんによる絵の背景につてのご説明や絵そのものについてもお話を伺うことは迷っていたピースがカチリカチリと嵌っていく感覚だった。

 閉館近くになって雨もほぼ止み、諦めていた美術館屋上へ上がられた。

佐喜眞美術館屋上



 
 


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