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樹影もまた正確な季節時計

 エアコンの恩恵を受け室温コントロールされた部屋で目覚めたその時点では局所的季節外地で生活しているようなもの。毎朝、ベッドから離れる前にスマートフォンで外気温を確認する。そして、大概は溜息飲み込み暑さ対策を描きながらその日の身支度に入る。今や外気温度確認は降水確率次第で行動が変わることと同じまでになった日本の暑さだ。

 雨も降らないようで庭側に面したオーニングをどの程度まで下ろそうかと思案していたが、庭木らがオーニング以上の働きをし随分と長い影を落としていることに気が付く。猛暑の中でも季節は確実にすべき仕事をこなし秋へと動いていた。
 二階にある自分の仕事部屋よりも一階のダイニングテーブルを多く使うこともあってこの木々の変化にはパートナーよりも敏感。

 外気温の方が着る服の選択をはじめとして影響が大きい分つい意識はそちらに向くが、季節の用意周到な準備に含まれるこうした動きは太陽がその位置を動かさない限り一番狂いがない時計だ。古の人が日時計を使ったことに頷ける。昨日、外食のテーブルで腕時計が止まっていることに気が付いたパートナはブツブツと文句をこぼしていた。目先の便利さに不自由さがセットなことには予め諦めた上で利用しなくてはならない。さもなければ腕時計不要の細かい時間を気にしない生活を手に入れるしかない。

 オーニングに落ちる(映る)影など多忙時には基本陽が落ちてからの帰宅になる為日々の変化比較がそもそも出来なかった。
 コロナ禍の影響で自宅で過ごす(週末外の)時間が増えることも悪いことばかりではない一例。

 *だが、その樹影が素敵だったと個人的な発見写真を送り付けられる友人らにはごめんなさい。

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