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お家生活の芽を摘まないで

 期間限定であったからこそ多くの不満も出ずにお試し版が終わった感がある。この自粛生活が「今後終わりなく続く」と云われると間違いなく絶望感を克服しなくては先へは進めないだろう。

 この短期間に随分手放していた生活を取り戻した。
 一番は、如何に外食が多かったかという点。週末は必ず映画を観ることと外食はセットだった。ともすると週中でも面倒になると容易に外食が選択肢に入っていた。
 この食生活が基本に立ち返ったこととパートナーと夕食をとることが多くなったことは、少々面倒さは含むものの良い時間だった。
 仕事を言い訳にしていた庭に久々しっかりと向いて付き合った結果は、きっといつもお世話になっている庭師の方を驚かせる自信がある程、綺麗になった。

 念の為、触れるが決して内向的生活回帰を提案しているのではない。
 あまりにも容易にお金で解決できる生活に浸かっていたことを確認したことを記している。
 折角、時間に追われずに丁寧な生活をしてきたのだ。これを全部手放すことは勿体ない。内向的生活になっても経済が萎む訳ではない。また、そこに新たな需要は生まれる。要は、バランス。
 大仰になるが、余裕が無い生活が続くと未来を担う子は生まれ辛く将来は暗雲どころか異常気象並みの雨続きの日本になる。

 話は逸れる。ずっと FaceTime のビデオは不要とみていた。FaceTime に限定せずともビデオチャットの有効性は一度使ってしまうと敷居は瞬間消滅だった。離れている友人ともっと表情付きの会話が出来ていたことを知らされた人は多かったのではないか。

 世界から不思議がられている日本の緊急事態宣言解除。
 リトマス試験紙よろしく感謝できない人をあぶり出しもしたが、宣言解除を支えていたのは、近所付き合いもなくなった日常であっても会ったことがない人を支える想像力と意志を持った人が多かったからと信じたい。

*タイトル写真:アイリッシュ・ブレックファスト At Drogheda (Ireland)

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