取り敢えず諫早湾

鳥瞰から見える自然の綻び

 クラシックコンサートとゴルフは残念ながら日本では似た雰囲気を纏わされている。例えば、ヨーロッパで乗ったタクシードライバーがオペラを鼻歌ということがあった。日本ではおそらく滅多に遭遇出来ない。もっと自由にクラシックを楽しむとベートーヴェンもロックも時として同じ効果を与えてくれることに気付く。
 ゴルフ発祥のイギリスでは、贅沢な施設を望まず只ゴルフを楽しみたいのであればお高い会員権不要に庶民でもプレイは可能。

取り敢えず普賢岳

 限られた人々だけが楽しむ日本のゴルフ事情。
 ダムを人工的に造らずとも山自体が保水機能を持っている。その山をまるで遊びでバリカンを使ったように鳥瞰風景の中ではとても見苦しく緑が剥がされている。「グリーンを楽しむ」どこが?と言葉が出そう。
 山が豊かな所では山の養分が流れ出る河口で漁場を支えるが、ゴルフ場の見せかけの緑を維持するために投入される農薬が周辺地域に恩恵を与える筈がない。
 ゴルフ場の傍らを走行しても見えない矛盾が上空からは明らか過ぎる程。

取り敢えず諫早湾

  諫早湾干拓事業は、1989年着工2007年完成しているが今年9月日経に『諫早干拓訴訟で差し戻し 最高裁判決「ねじれ」続く』出ているように未だ問題が解決されない。
 自然に手を入れる場合、そこでの生物が人間だけではないことを多くは失念していないか。壊すことはその多くは容易に出来るが、その復旧、或いは復元は厳しい。

 何度も利用している飛行機。それでも見飽きないのは、私に見える部分が広がってきているからか。基本的には楽しく眼下の景色を楽しんでいるのだが、鳥瞰風景はその距離がとても冷静に現実を指し示してくれることもあって考えさせられることも生まれる。

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