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ラデッシュにある境界線

 今日、新鮮なラデッシュが手に入る。
 そこで、はたと悩む。
 このラデッシュの葉はMoon(ミニレッキス)が食べるべきか、それとも彩りよく皿に盛り人間の私たちがいただくべきか。

 ビアトリクス・ポターさんがお書きになった「ピーターラビット」は有名である。我家には特別装丁の全集まであるが、案外と名前は知っていても話を読んでいない方はいらっしゃる。
 子を対象にした児童書ではあるが、一巻の最初に「マグレガーさんの畑にだけは、行ってはだめですよ。お父さんはね、マグレガーのおくさんに、パイにされてしまったのですからね」とかなり驚きの導入がある。
 怖いもの知らずのいたずらっ子らに重しが必要として、お母さんはお父さんの悲劇を隠さずに語る。(この部分だけではなく、マクレガー家はまだ顔を出す。)
 ウサギは可愛い容姿だが、農家の方々からみると畑を荒らす害獣ではある為反論はできない。

 絵本表紙にもあるピーターラビットがラデッシュを持って食べている姿。
 このラデッシュは日本でよく見かける丸い形ではなく人参に似て細長い  The Long Scarlet Radish と呼ばれている品種だ。
 ウサギのこの子らにとっては実の部分ではなく、葉を食べる方が健康にとっては良い。だが、人間にとってもラデッシュは赤い実の部分だけではなく、この葉もえぐみがなくそのままサラダでも火を通した調理でも美味しくいただける。

 今は人間と暮らすMoonではあるが、可能な限り野に居る状態で食習慣を管理し長生きしてもらいたい。
 今回のラデッシュの束、葉の部分は半分ずつ分け合うことが一番良いのかしら。
 

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