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2023年 映画Best3

 パンデミック前は週に最低でも2本は映画館で作品を観ていたが、一旦、映画館から距離を取った生活後は中々そのリズムが戻らないままの2023年の鑑賞数となる。
 また、鑑賞作品の全てをこの note にレヴューとして残していない。
 因みに、レヴューは好みの作品だけを上げているわけではない。寧ろ、もう少しまとめてから文字にしようとしている内に旅行記録に押されて記事化されていない作品が多い。

 少ない鑑賞数の中から2023年の Best3 :

「いつかの君にもわかること」
 2月初めに観たこの作品が一年中こころの中に住んでいた。
 特別ではないある一つの一般的なシングルファミリーの静かな生活を丁寧なカメラワークで追う。大切なことは声高に叫ばなくとも伝わることが描かれている。

1「PERFECT DAYS」
 先に上げた作品とは対照的に12/28と年も押し迫った時に観た作品が同点一位。決して記憶が鮮明という理由での1位ではない。この一年で観たどの作品ともその内容が被ることがなかった。

1「遺灰は語る」
 
イタリア作品が日本で上映されること自体が少ない。同じヨーロッパ作品でもモーツァルトとベートーヴェンの曲が全く違うようにこの作品の味もイギリス制作やフランス制作とは異なる。
 映像も音楽もきれいだった。この監督だからこそ出来た作品。

2「THE FIRST SLAM DUNK」
 
1位に上げようか悩んで、ごめんなさい2位。
 原作を全く読んでなくても面白いからと勧められて観た。
 バスケットボールが跳ねる音の場所ごとの違いをはじめてとして音を見事にコントロールしていることと無駄がない脚本の良さに惹かれた。

2「イニシェリン島の精霊」
 
私のアイルランド好きが背景にあることは否めないが、寓話のようでありながら時代背景が透けて見え時間の歪に落ちてしまった世界を描いているようで印象に残る。

2「ロストケア」
 
松山ケンイチと長澤まさみの対峙シーンでの特に松山ケンイチ氏の演技がこれまでの彼の演技とは異なって映った。
 介護絡みの事件、記事は日々出ないことはないほどテーマは現実的でありながらも、まだ、心のどこかで介護は対岸のことと見たい気持ちが起こりがちな世界。映画作品として内容をデフォルメしていることは確かだが、問題提起として良作。

2「対峙」
 銃乱射の加害者と被害者が事件からある程度時間を置いて引き合わされた数時間が描かれる。
 ニュース報道の大半は事件が起きたそのリアルタイムだけに終わることが大半でその後を報告してくれることはほぼ無い。事件後のことは溢れるニュース洪水に埋もれていく。
 まるで一幕仕立ての演劇のようだが、静かな始まりからシンフォニーの流れのように感情が流れていく様が描かれる。

3「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」
 娯楽の王道でもあり、ファンへのサービスで埋め尽くされた作品。
 同じく今年上映されたインディージョーンズ作品と娯楽性が類似しているようにも見えるが、少なくともM.I.は過去の栄光にすがらず、まだ、先へ進む力を見せつけてきた。

 同点が多く、これをBest3?と言われそうな振り返りになってしまった。
 以下はレヴューを迷っている内に保留になった作品も含めて紹介。
 ・「生きる LIVING」
 ・「クロース」
 ・「パリタクシー」



 


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