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日本の東西南北制覇を目指して:波照間島へ⑥八重山諸島の風景としての山羊


 三泊四日、実質二泊三日滞在した小さな波照間島の概略地図は復習も兼ねて以下。 

波照間島概略地図

 浜シタン群落から日本最南端の碑に向かう途中、最初のやぎの親子に出会う。予想も事前情報もなかった為、唐突に現れた感を受けた。

自転車で走行中見えた小さな白い姿
ぴったりと寄り添っていた親子の山羊

 近くに行って分かったことは、母親だけがロープで繋がれていたこと。
 子やぎは好奇心で私たちが居る下まで降りてきたが、母の牽制で冒険するまでは近づいては来なかった。
 親子の習性を利用して母親だけにロープをかけていることは理解出来るが見る側にはつらい。

遠くから撮影

 北浜へ向かう手前に居たやぎ、きっと多くの観光客を出迎えてくれているのだろう。

子ヤギ二頭を連れたファミリー
校内敷地で飼われている山羊も
広い場所でもロープ

 独特の癖がある香りというより匂いがある山羊汁をはじめ私たちは彼らを命として食するすことはなかったが、八重山諸島では食用として山羊が飼われている。
 私たち旅行者の目を楽しませてくれた彼らはいつかお祝いの宴で、1頭丸ごとを料理として振る舞われるのだろう。

 気になり山羊について調べたところ、一番分かりやすかった「八重山食肉センター H.P」から以下引用:
 「八重山の方言で山羊は、『ヒージャー』と呼ばれ、『山羊薬(ヤギグスイ)』と言われるほど、栄養価も豊富、貴重なたんぱく源として昔から食されてきました。
全国的にも珍しい食文化ですが、沖縄では、お刺身(山羊刺し)、血・肉・内臓と野菜の炒め物(チーイリチー)、肉・骨・内蔵を一緒に塩で味付けされ煮込んだ汁物(山羊汁)が食されています。独特な臭いのある山羊汁は、臭い消しとしてヨモギ(フーチバー)や生姜を入れたりします。お祝いの席で、山羊1頭を料理し振る舞うこともあります。
 山羊は、15世紀頃の琉球王国の大交易時代に中国などから伝えられたと言われています。
気候風土に対する適応性が高く、病気になることも稀で飼育に手間のかからない山羊は、食料難の時代に貴重なたんぱく源として重宝され盛んに飼育が行われました。また、沖縄在来山羊(島山羊)は15kg前後の小柄で歩留率が低い為、肉量と乳量を増やすことを目的とし、1926年、長野県から日本ザーネン種という大型で白色のヤギが導入され島ヤギと交配改良が行われるようになりました。ザーネン種の累進交配により,1頭あたりの体重が40~50kgほどまで増加しました。乳用としての改良も進み、牛乳とほぼ同様の栄養価を有し消化もいいため、乳幼児や病弱者の最も入手しやすい栄養源としても重宝されました。
 近年では、畜産農家の減少や都市化、乳用牛の増加、癖のある山羊肉の若者離れ等に伴い山羊頭数も減少傾向にありましたが、現在でも山羊肉のファンは多く、沖縄では、専門店も多くあり、山羊農家も飼料を研究し山羊特有の臭みの少ない山羊の生産等にも取り組んでいます。生産頭数の少ない沖縄産の山羊は、ほとんどは本土に流通せず地産地消が主で希少なお肉として食されています。」

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