For I Am King 『I』(2018)
女性デスボイスシンガーのAlma Alizadeh擁するオランダ発のメロディック・メタルコア・バンドFor I Am Kingの2018年発表アルバム『I』。
アメリカにも似たようなバンド名のI Am Kingというポストハードコアバンドがいるが、それとは別物。
2013年に結成、ギターオリエンテッドな良質メロデスアルバムを世に3枚出しているものの、イマイチ知名度が低いのがとても残念。
VoのAlma Alizadehは頭の良い大学の学生みたいな見た目にも関わらず、ArchEnemyのAngelaにそっくりの強烈なグロウルを吐き出してきて、もうギャップ萌えが止まらない。
曲調的にもArchEnemyライクな曲が多く、哀愁ギターを中心にしっかり徹頭徹尾メタルしていてかなり好感が持てる。
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Alma Alizadeh-Vocal
Wouter Cammelbeeck -Guitar
Koen Scheepens-Guitar
Jurgen van Straaten-Bass
Ivo Maarhuis-Drums
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■Prey
静かなイントロを突き破るように殺傷力十分のドラスティックなギターと全てを薙ぎ倒すようなドラムが飛び出してくるヘヴィな開幕チューン。
Alma AlizadehのAngela Gossowリスペクトな歌唱も、やや荒削りながら強烈なインパクトをしっかり残してくる。
■Forever Blind
Michael Amott風のトリルを上手く捩じ込んだギターリフから始まるミドルテンポのメタル。
ノリの良いリズムにムクムクと心の中でメロイックサインが立ち上がってくる。
ギターソロもテクくてメロディックで大好き。
欲を言えばもう少しリズムか調の展開が欲しかったところ。
■Home
エッジの効いたバッキングリフと美麗メロディを切り刻むギターが屋台骨を支える北欧メロデス風の曲。
初期ArchEnemyの曲と言われても分からないレベル。(褒めてる)
■Misery
Alma嬢は、普段絶対アヴリルラヴィーンかエドシーラン聞いてるでしょ!少なくとも絶対デスメタルやらんでしょ!って見た目してるのに、凄い咆哮かましてくるもんだからビックリしちゃうミドルテンポチューン。絶対眼鏡がいけないんだと思う。
ゴリゴリに刻んだり、疾走したり、静かなアルペジオを聴かせたり割と展開が多い曲。
■Invidia
箸休め的なギターインスト曲。
ハーモニックマイナースケール連発のネオクラチューン。
■In Flames
Almaさんがまた叫びまくります。
ギターも駆け回りまくってます。
ただ、、何かが足りない…なんかこうキラーフレーズが…
■The Reaper of Souls
トレモロユニゾンギターリフが印象的なヘヴィチューン。
大アルペジオ連発のギターソロがテクいネオクラ。
■Devotion
キャッチーで爽やかなハードロック路線の曲。
ストレートでコンパクトで良い。
■In Memory
初期ArchEnemy系疾走メロデス。
サウンドの暴虐性とエッジの際立つギターの鋭利性があいまって強力なヘドバン誘発ソングになっている。
アルバムの中で一番好き。
■Havoc
叙情と激情が入り混じる混沌ギターピロピロ系のメタル。
後半はほとんどギターのみで、ひたすら号泣&テクいフレーズで聞かせにきてます。
総合満足度 81点(Kingになれるようこれからに期待するレベル)
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