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ミュージカル『マチルダ』感想(前編)

東京公演も中日を超えたとのことで、一度感想をアウトプットします。

ミュージカル『マチルダ』概要

5歳のマチルダは、図書館にある難解な本も全部読みつくしてしまうほど、高い知能と豊かな想像力を持った少女。
しかし両親はそんなマチルダに関心を全く示さず、家庭は辛い場所だった。
図書館に居場所を求めたマチルダは、そこで教師のハニー先生に出会う。
翌日、マチルダとハニー先生は学校で再会する。
ハニー先生はすぐにマチルダが「天才」である事に気づき、その才能を伸ばしたいと願う。
しかし学校は、校長であるミス・トランチブルが恐怖で子どもたちを支配する『監獄』のような場所だった。マチルダは自らが持つ不思議な力を駆使して、子どもたちを苦しめる大人たちに仕返しを試みる。自身も苦しい子ども時代を過ごしたハニー先生は、マチルダの良き理解者となり、いつしか二人の絆は固いものになっていく―。

公式サイトより

マチルダ:嘉村咲良/熊野みのり/寺田美蘭/三上野乃花(クワトロキャスト)
ミス・トランチブル:大貫勇輔/小野田龍之介/木村達成(トリプルキャスト)
ミス・ハニー:咲妃みゆ/昆 夏美(Wキャスト)
ミセス・ワームウッド:霧矢大夢/大塚千弘(Wキャスト)
ミスター・ワームウッド:田代万里生/斎藤 司(トレンディエンジェル)(Wキャスト)  他

今日時点で主要キャストは子役含めて1回以上観れているはず。
スイングや役替わりまでは網羅できてないです。
以下ネタバレしかありません。

MIRACLE/奇跡

両親は自分の子どもを奇跡って言うけど、みんな奇跡ばかりで奇跡は普通になっちゃったの?っていう皮肉な歌から始まる意外性。
Netflixの映画版見てから臨んだけど、ここってもっと子どもHAPPY!な曲だと思ってた。

エリザベートに通いまくったオタクだから原慎一郎さんに早々と出会えてテンション上がった。美声~~。

ハニー役キャストもここはアンサンブルとして登場。旦那役に役替わりがある時以外は脱出名人役の白山博基さんが入っているので、後々を考えると胸アツポイント。

子どもは奇跡!我が子は天才!通知表の成績が悪い?先生が悪い、転校させよう!って最高に世の親のバカっぷりを歌い上げたあとに、『マチルダは望まれて生まれた子ではない』という描写をするの、そんなお気軽に、地獄をカジュアルに見せるのどうなってんねんロイヤルシェイクスピアカンパニー。

子どもを欲しいとも思っていない、社交ダンスに夢中なミセス・ワームウッド(以下ミセス)と、子どもが生まれるなら男の子がよかった(というか男の子が生まれることしか想定していない)ミスター・ワームウッド(以下ミスター)。

女は賢くてはダメ、自分を磨きあげていることが女の価値、という思想のミセスが自分の妊娠に気づかないってそんなことある…?って冷静に今思ったけど、バカだから気づかない(自分の体型の変化には気づくけど、原因はわからない)のかと納得した。

この物語は基本的に心情の矛盾や論理の飛躍があっても「バカだから」「天才だから」で合点がいく。シンプルで寓話的で、「物語」がテーマのこの話にぴったりな人物造形だと思う。

医者が「出産のたび取り戻す 人類への信頼」って歌うのなんか趣がありませんか…?「傷のない肌 けがれない心」っても言うんですよ…。出産直後に男の子に取り換えてくれって裏金渡そうとするけがれた大人がいるからね!何も知らない子どもって最高だね!

「玉と竿がな~~い!!」って田代万里生にビッグボイスで歌わせたの、なんかニコニコしてしまいました。

NAUGHTY/ちょっと悪い子

マチルダ、髪ぼさぼさスタイルなんだけど、あれウィッグじゃなくて地毛だね!?オフの写真だとみんな綺麗な髪の毛なので…。良いトリートメントを差し入れしたくなった(母親ヅラ)。

舞台監督のトークセッションイベントに参加したのですが、子役がいてそれぞれ身長もバラバラなこともあり、毎公演いくつかの曲はリハーサルして舞台機構の位置を調整したり、動き方の確認をしているのだとか。

ミスター、大黒柱で家族で唯一金を稼いでいる人なのに、ミセスに完全に尻に敷かれててCawaii。ミセスのこと好きそうでCawaii。ミセスに怒られてマチルダに八つ当たりするの大人げなくてCawaii。

ミスターの「俺は脱出名人か!?」とミセスの「それなら私はアクロバットよ!」が後のマチルダの物語の着想になるんだけど、つまりマチルダはくだらない夫婦喧嘩もよく聞いているということで。

私はマチルダは天才で、勇気があり、一人でも運命を切り拓く力を持っている女の子だけど、理解者がおらず孤独で、とりわけ家族からの愛に飢えているというウィークポイントを持っているところが肝だと思っていまして。こういった家族とコミュニケーションをとろうとする姿の積み重ねがラストに繋がるので、見逃さずにいたいところ。

ミセスの「(ご飯は)勝手に電子レンジには入っちゃくれないからね」がTHEミセス・ワームウッドで好き。いや作らないんかーい。

そして「NAUGHTY」。制作発表でも歌われているマチルダのテーマソングみたいな曲なんだけど、クアトロキャストの個性が意外と見えて好きだな~。聡明に論理的に自分の行動を導いているように感じる子もいるし、茶目っ気でイタズラっぽく仕掛ける子もいるし。
でも共通して小さいからだで目いっぱい動いて歌って表現している姿に見惚れてしまうんですよね。

人魚姫もロミオとジュリエットも、恋のために死を選ぶけどなんで運命を変えようとしなかったの?って思うマチルダ、5歳にして面白かった~だけじゃなく自分の意見を感想として持てるの天才~~~~!!
ほぼ同時期に帝劇にいたピンクの髪の女の子とほぼ同い年と考えると面白い。どちらも不思議な才能に恵まれた子だね。

「人生が不公平なら我慢より行動しなきゃ」「何もしなきゃそれでそのままずっと変わらない」「耐え忍ぶのはそれでいいって言ってるのと同じ それは正しくない」「でも誰も動いてくれないし 変えられるのは自分だけだし そう悪い子になるの少し」
社畜OL一般人にぐさぐさ刺さる歌詞~~~~~~~~。でも人生を変えようと、少し悪い子になろうと思って、自分の思う人生の不公平を正そうとするときの行動を考えたらどれも犯罪を犯さないとダメだったので、無限の可能性がある子どもって羨ましいなって少し泣きました。

ミスター第一のおしおき。ミスターのヘアースタイルって
①ラクに着脱可能な茶色リーゼント
②緑のウェットヘア
③緑のリーゼント
④ハット on 緑ヘア
⑤ハット on 茶色リーゼント
⑥茶色リーゼント
の6種類あるんだけど、プリンシパルキャストの中で一番衣装替え多いのでは…?ハットはYoutubeにあったどこかの国の公演で、最後の図書館のシーンでとれないはずのハットが脱げてしまっているのを見てから、余計なハラハラを考えて観てしまうw

図書館①

ハニー先生が借りたトルストイの本、トルストイってロシアの作家なんですね…。ご時世もあってワームウッド家の話で出てくるブルガリアのマフィアは元はロシアのマフィアらしく、つまり最後にマチルダがブルガリア語を喋るシーンは元はロシア語、マチルダはロシアの作家が書いた本を原語で読むためにロシア語を勉強したわけで…。

ハニー先生が読んでいたから興味を持ってトルストイを読んでいた、ということだったら可愛いなって思ってます。もしくは自分が読んでいた本を読んでいる大人と出会い、自分の好きなものを初めて共有できる人がいるかもという気持ちから「あの人誰!」につながったのかも、ということでも可愛いなと思います。

ただハニー先生が「トルストイ、がんばって!」と言われるほどの本を、母国語ではない言葉を勉強しながら原語で読むマチルダは可愛くない(笑)
まあハニー先生はイタリア語も話せるので原語で読んでた可能性はある…。

ここからミュージカル版オリジナル要素かつ物語の肝である脱出名人とアクロバットのお話をマチルダが語り始めるのだけど、劇中の言い回しがマチルダの語彙でできているところが好き。5歳の語彙ではないけど、マチルダの言葉でできているから少し児童文学っぽいといういか、抽象的なところが。

脱出名人の「時間さえ僕らの味方だよ」がすごく好き。マチルダはどんな不公平な人生で環境に虐げられていても、見えている世界は優しさとあたたかさにあふれていて、それは現実では見えないものを物語が見せてくれていたからかなぁって。

フェルプスさんに家族のことを聞かれるたびに家での扱いと真逆のことを言うマチルダが切ない…。「家族に愛されている子どもは親からこういう風に言われている」というのを知っているうえで話す聡いところがまたさぁ…。

そして決して自分の境遇に同情してもらおうとしない、プライドの高さも感じる。大人に状況を話して助けてもらうことも、慰めてもらうこともできるのに、それをせずに自分で行動しなければ、という力強さを感じる反面、ずっと理解されない環境で育ったからか周りを頼れない、そしてどんなにひどいことをされても家族だから逃げられない(家族だからこそ逃げない?)脆さも感じる。

マチルダほど聡い子であれば家族を人生において重要視しなくていいという発想には至りそうなんだけど、いたずらを仕掛けておとなしくさせるだけで、自分が家を出るということをしないあたりにマチルダの中での「家族」という存在の絶対さがあるんだろうなと。

SCHOOL SONG/スクール・ソング

ネトフリ映画版を見たときから強く印象的で、プレビュー初日でこの曲を観たときに感動のあまりボロ泣きした。日本語歌詞で聞けることとか、檻に見立てたセットを上下左右に行き来するところとか、音に合わせてピタッと木箱がハマって「ガンッ!」って鳴る音とか(人が乗れるように中身は鉄でできているらしい、だから女性では大変なぐらい重いとか)。

人って素晴らしいパフォーマンスを見たときに涙が出るんだということを知った。今まで観劇中に泣くときって、人物のそれまでの歩みを考え、役者の表現から「もしかしてこういうことを考えている?」っていう辻褄合わせをしてピタっとハマったときに「悲しい」とか「切ない」って感情が思い浮かんで涙が出てくるって感じだったんだけど、これに関しては頭に何も浮かんでないのに「凄い、凄いものを見ているぞ」って気持ちだけで泣いちゃってた。
元からエリザのミルクとかレミゼのワンデイモアみたいな集団で歌う曲に弱いこともあるけど、なんだか演劇のことをさらに好きになった瞬間だった。

PATHETIC/情けない

マチルダが掛け算を即座に答えるシーン、かける数が1桁なのでそんなにやばいことをしている気が薄れる(とはいえマチルダは5歳)けど、原作読んだら筆算を頭に浮かべて計算処理を物凄く早くしている、というわけではなくこの数字とこの数字をかけるとこの数字になる、というのがパっと思い浮かぶ、だからどう計算しているのか説明ができない、という描写だった。やべー。なんなら原作では「計算機のような鉄の塊ができて私にできないわけがない、人間の頭脳は素晴らしいから」みたいなこと言っててまじでやべー天才だった。

本に詳しくないのでマチルダが読んでいる本がどのぐらいのものなのかわからないのだけど、5歳児が『人間失格』を読んでいる、ぐらいのもんかなと思って観てる。

ハニー先生はアフタートークで「決してか弱い儚い女性ではない、プリンセスではない。マチルダに出会ったことで勇気をもっていく芯をもった強い女性だと演出家から言われている」とお二方とも言っていて、それを聞いてからハニー先生のことをさらに注目するようになった。

だから「PATHETIC」のシーンはマチルダに出会ったことで、この才能を妨げてはいけないと初めて勇気を出すシーンなんだね。ドアをノックすることにすら怯えている情けないシーンに見えるけど、規律を絶対にしているトランチブルに今から意見を言う、ということ自体ハニー先生の人生を思うと超一大決心だったかと思うし。とはいえ手をブルブル震えさせながらノックすることに迷っているハニー先生は可愛いです。

THE HAMMER/ザ・ハンマー

自分の過去の栄光のビデオを流しつつ、校内中の監視カメラを見ているトランチブル校長は仕事熱心では???

ハニー「字が読めます」トランチブル「私も読めるわ!」←好きすぎ

初めて見たのが昆ハニーと大貫トランチブルだったんだけど、体格差がすごすぎてアニメかと思った。日本人キャストでこんな体格差が演出できるのすごい。

リボンで歌い踊るシーン、アフタートークによるとトランチブルは美人で人気のある妹のアクロバットにコンプレックスを持っていて、このシーンは「私だって踊れるわ!」という気持ち。ただし少し不格好、ということらしい。なんかトランチブルも色々比較されて生きてきたんだろうな…。ミセスは自分を磨くことで女の価値を上げる方向に進んだけど、トランチブルは文字通り力を持つことで自分の価値を上げたんだなと。

「規則に従えば勝つことができる」「だから子どもに規則を守らせる」ってトランチブル実はいい人では?と一瞬思ったけどそんなことはない。ひとつロジックが通っただけで悪くないと判断するのはよくないね!

小野田トランチブルは\パワー!/、大貫トランチブルはナルシズム、木村トランチブルは乙女という印象。

THE CHOKEY CHANT/恐怖のぎちぎち

ネトフリ版を見てからミュージカルを見るか悩んでいる人がいたら迷わずネトフリ版を見ることをおすすめするのだけど、その理由は「ぎちぎち」をイメージしやすくなるから。

歌詞でも抽象的に恐怖の面だけ書かれるし、最後まで舞台セットとしてぎちぎちが出てくるわけではないから、「ああロッカーの中にとげとげしたものが詰められているものなのね」というイメージができるのでネトフリ版を見るのはおすすめです。

青いリボンでおさげのアマンダがここのみ登場、アマンダは別日のマチルダ役の子がやっているんだけど(今の状況だとキダルトでやっている日もあるみたい)、4人のマチルダを観た後だと非常に愛着が湧いてしまうし、アマンダは可愛い(かわいい)。同級生とずっとべったりしているのも、投げられた後生還してはしゃいでるのも可愛い。

アマンダが投げられているとき、トランチブルはおさげをもっているわけではなく肩に背負っているベルトに手首を通してずっぽ抜けないようにしているので杞憂民は安心してね。落下のときにちゃんと制服っぽい物体が上から落ちてくるの細かいすごい。

ミスターの中古車屋の場面。緑の日で緑のものをほめる日、青っ鼻とか!ってもとの戯曲の直訳だとどうなってるんだろう?青っ鼻って日本語だけの概念ではない?あと青いものを緑と表現するのも世界共通なの?教えて偉い人。
あとミスターは本当にバカだけど、営業スキルはあるからなんやかんや世渡りうまいんだろうな…。

LOUD/ラウドード派手に生きろー

特にいうことなくただただ楽しい…。サイコー…。
大塚ミセスと霧矢ミセスで歌い方に違いがあってどっちも楽しい。

ミセスってあんまりストーリーの根幹に関わらないのだけど、それはマチルダへの態度が「無関心」だからなんだろうな。ミスターは「疎ましい」という感情を持っている(なんなら後述するけどちゃんと我が子として育てる意思があるよね)けど、徹頭徹尾ミセスは無関心なんだよね。そしてこれがマチルダだけでなくマイケルにもそうっぽいんだよね。「坊や静かにしてて!」とか。

社交ダンスとルドルフォにしか興味ないし、子どもも産む気なかったみたいだし、なぜ家庭をもった?という感じなんだけど、女性は一人で稼ぐ力がないから家庭に入った、どうせ入るなら自営業で稼ぐ力をもっているミスターを選んだ、という感じだろうな。

あと「これでルドルフォを一日中雇えるわー!」って言ってるけど、あれルドルフォってダンスパートナーで練習相手ってわけでなく、金銭を伴う契約だったんですね…?

THIS LITTLE GIRL/ちいさなあの子~図書館②

ハニー先生、マチルダの才能に最適な環境を用意するために色々動いてくれるいい先生なんだけど、マチルダと違って力のある人じゃないんだよね…。
マチルダのために何とかしなきゃいけない、でも自分に力がなくてまだそんなに勇気がなくて、非力さに打ちのめされながら本棚の奥に消えていく先生たまらんよ。

マチルダの語る物語、「夫婦は子どもを望んでいて、子どもがいることは幸せだ」という思想がベースにあるの苦しすぎん??だってマチルダは望まれた子どもじゃないじゃん!!(直球ストレート)
結局は創作物ではなくとある現実とリンクした話なので、マチルダの深層心理の反映とは言えないのだけれども、それを語る言葉はマチルダが作り出したものだと思うから。

改めて感想を綴るとマチルダの境遇…重いな…と思うけどそれが全体を通すとコメディな話になるのは児童文学原作ならではなのかな?少女漫画とか平気で両親と死別していたり親同士が再婚して恋人が兄妹になる展開あるじゃないですか…そういう不幸を盛る容赦のなさ…。
けど、親がいなくて孤児院で育った、とかではなく「両親はいるけど愛されていない」で描いているからこそ、マチルダが飢えている「理解者の存在」がより大きなものになるのかなって。

BRUCE/ブルース

「世界一力のこもったハグね」って言葉のあたたかさが本当に好き。ハニー先生の言葉はどれも優しくてあたたかい。

私が観た回で1回だけ、ハニー先生に本を読んでていい、わからないことがあれば頑張って答えるから聞いてほしい、と言われたマチルダが口をもごもごしてからハグをしていたことがあって、私の庇護欲が爆発した。基本的にマチルダは無表情なんだけど、ああマチルダうれしいんだな、自分を見てくれている人がいるんだな、そんな時マチルダはいつもの冷静な言葉が出ないんだな、という…。

ブルースとエリック、少しぽっちゃりめで声変わりをしていない子で、身長が小さめの子4人、大きめの子4人そろえるって凄く大変だったのでは…!?

エリックはいつも自分の机を追われてパタパタ逃げているのかわいそうでかわいい。

ブルースはまだ心情を掴み切れていないところがあって、チョコレートケーキを平らげることに大きな勇気を払った、けど結局ぎちぎちに入れられたことが大きなトラウマになった、と解釈している。今のところ。

一度スプーンを置いたのにもう一度掴むシーンも、実はマチルダの超能力だったのかもしれないし、ブルースの勇気だったのかもしれない。
でも確かなのはこの時ブルースは頑張ったんだよ…。

トランチブル校長、ちゃんと一度は「お見事でした」と褒めるの教育者だなと思う。それともスポーツマンシップ?
ただ1年生の子に忍び込まれてチョコレートケーキ盗み食いされるほど舐められているの、恐怖政治失敗してるやーん。

パンフレットで「マチルダの自分の正義を追い求める姿勢は、トランチブルに通じてしまう」という言及を見てなるほど~~~ってなりました。
そうだよね、「正しい」「正しくない」で制裁をしてしまうのはトランチブルと同じだよね。

「正しくないことでもやる」「正しいことも正解とは限らない」ということがわかるようになるのが「大人になる」ってことなのかなと思う(だからトランチブルは一番子どもって言われている)。
なのでマチルダがこのまま大人になることは危険でもあるんだけど、まあでもラストを観れば、大丈夫かなと思う。


1幕だけで8,000字を超えてしまったので、記事を分けます…。
▽後編

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