6/22 TSUTAYA TYPE MASTER SIREIS ファイヤマスター決定戦 ≪予選全勝ウインディデッキ≫ 環境考察、使用構築、対戦ログ。

こんばんは。おーたむと申します。

ずんだもちとーまさん主催の「ファイヤマスター決定戦」に参加してきました。この記事は、大会レポートになります。変則レギュが好きなのと、会場である北千住TSUTAYAがいい場所だというのもあり、参加を決定しました。

事前考察

さて、変則レギュレーションマッチの1番の楽しみは、環境考察とデッキビルドだと思っております。カードプールを漁り、普段の環境との差異を見出し、カードパワーを再評価して、既存になかったシナジーを探し、新たなデッキタイプを発掘します。ということで、ここがメインディッシュです。本番は答え合わせ。つって予防線張って挑んでも負けるとひたすら悔しいので、本番は本番です。本戦も勝ちたかったな。

まずはレギュレーションの確認です。

 ☆デッキに採用可能なカード
 ・炎タイプのポケモン
 ・ヤヤコマ(無色)
 ・カラカラ(闘)
 ・メタモン◇(無色)
 ・イーブイ(無色)
 ・イーブイGX(無色)
 ・基本炎エネルギー
 ・特殊エネルギー
 ・トレーナーズ(グッズ、サポート、スタジアム)

要するに、炎タイプのポケモンのみ使用可ということです。

ここで、既存のスタン環境を見てみると、ブルー型レシリザボルケというデッキがあることに気づきます。60枚全てに制限が掛からないtier1デッキタイプである以上、このプールで一番デッキパワーが高いと考えられます。これを1つベンチマークとします。また、ズガドーン(火の玉サーカス)デッキも、既存のデッキから60枚そのまま持ち込むことができます。最近は見かけないデッキタイプのため、参加者全員が気づくわけではないと思いますが、非GXでレシリザをワンパンすることも可能なため、デッキ相性ではズガドーンの方が有利と考えました。

カードプールから強いカードを探すと、炎のみでデッキを回せて、かつレシリザボルケやズガドーンと殴り合えるカードは、ウインディ(グランドフレイム)しか見つかりませんでした。ウインディの強みは以下の3つです。

・上技グランドフレイム。120打点でエネ加速するため、ズガドーンを倒しながら後続を用意できる。特にボルケニオンに対しては一撃で倒しつつ高熱爆破で倒されない。

・下技ヒートタックル。120+190でレシリザを倒すことができるため、欲しい打点がウインディのみで完結する。

・非GXかつHP140なので、サイドレースにとても強い。

難点は、1進化のためレシリザやズガドーンのタネポケモン相手にテンポ負けしかねないことでした。しかし、この制限ルールゆえにありえないほど強いカードが2種発見されたことで、デッキテンポが劇的に改善します。それは「フレンドボール」と「ナリヤ・オーキド」です。

フレンドボールはマスターボールなので、ノーコストで進化上のウインディをサーチできます。ギラマネロがトレジャー込みボール12枚でマネロラインを立てに行くように、ハイテンポでの盤面形成が可能となりました。ジラーチがない代わりに、ブルーの探索から火打石や溶接工をサーチしつつフレンドボールでウインディを立てる動きが実現します。ナリヤ・オーキドは単純に無条件で4ドローなので、ただ強いカードです。特に今回の炎タイプは、火打石や溶接工、巨大なカマドなど、手札が増えやすいため、リーリエやシロナを打ちにくい場面があります。場面を選ばず使えるナリヤ・オーキドは特に強さがあると考えました。

これらの採用で、毎ターンウインディを立てていく動きができるようになりました。ウインディがデッキとして成立したことと、わかりやすいトップメタを握るよりも楽しそうだしなーという理由で、ウインディデッキを煮詰めることにします。ちなみに、構築考えてて一番強そうだなと思ったのは、ブルー型でスタンプ2ブロアー2を刺したバトン型カキレシリザでした。サブアタッカーにヒードランを刺して、ボルケの打点がズガに届かないことを逆手にとってサイド2枚どりルートを作るタイプのものが強そうでした。ウインディの方がおしゃれだなと思ったのでウインディにしました。おしゃれデッキの方が楽しいので。

使用構築

実際に使用した構築はこちらです。

・ウインディ/ガーディ/メタモンPS 5-4
メインアタッカー。メタモンPS込みで最大枚数の投入です。ガーディは2エネ30点が出る方を採用。グランドフレイム120*2+30でレシリザを倒すルートが発生するためです。

・ヒードラン 1
HPのでかいサブアタッカー。レシリザやブースターGXといった、120打点や190打点で届かない相手に対して、上技で60-30のバラマキをします。ヒートバズーカ150+グランドフレイム120でレシリザを見れるので詰め筋にもなる。ヒートバズーカは雑に打つと自分が山切れで死んでしまうので打ち所が難しいです。

・ズガドーンGX 1
サブアタッカー。主にGX技枠として採用で、レシリザボルケがサイド3-1-1-3を要求してきたときに、2体目のレシリザをワンチャン無視できることを意図していました。ブルー型レシリザに当たりませんでした。対レシリザで、盤面にエネが溜まった時にフィニッシャーを担える気がしていましたが、結局1度も盤面に出ることはありませんでした。よく考えるとブンまわったレシリザ相手に盤面にエネがそんなに残らないので、対要検討の枠。

・フレンドボール/ネストボール 4-4
ボールはノーコストで打てるものを最大枚数の採用です。最初はハイパーボールまで採用しておりましたが、ハイボのコストが厳しく非採用としたところ、特に問題なく回ったのでこの枚数としました。文句なく強い。

・ポケギア3.0 4
溶接工かブルーを毎ターン打ちたいので。

・火打石/エネルギースピナー 2-1
ブルーから序盤に触って山を圧縮しつつ盤面またはトラッシュにエネを送るためのカードです。ハイボと同じく火打石のコストがきついので最低限の枚数。相手がカマドを出してくれるだろうことに甘えて、このくらいの枚数でもなんとかなるだろうという判断です。実際なんとかなりました。

・リセットスタンプ 2
仮想敵がブルー型レシリザかズガドーン単と、どちらもハンドを抱え込むデッキのため、スタンプが刺さると判断して2枚採用です。1枚だと、中盤に好き勝手されて間に合わなくなるか、終盤に打つカードがないか、となって捲り切れないため、最低限の枚数でした。ズガ単に対してフラダリラボでバトンとカマドを壊しつつスタンプを押す動きをメインで想定しての採用でしたが、実際にとても強かったです。

・あなぬけのひも 1
入れ替え札。ブルーから触れるので1枚は欲しかったですが、基本的にアタッカーを切り替える動きをしないので、0枚でも困りはしなかったように思います。ブルーから擬似的にグズマになる可能性があるので、ポケモン入れ替えではなくあなぬけのひもを採用しています。

・ギリギリポーション 1
天才メタカード。ウインディがボルケのこうねつばくは110やウインディのグランドフレイム120を受けたときに、残りHPが30以下になるため、エネを残しつつ1回攻撃を無効にできます。これでレシリザボルケに対して1ターンの猶予が作れたり、ミラー系統に対して後手から捲るルートが作れたりするだと思って採用したんですが、ボルケニオンがいなかったので1度も使うことなく終わりました。ウインディにはヒートタックルとしか言われませんでした。わかる。

・レスキュータンカ 2
ウインディラインを5〜6回立てるため、最低限の枚数を採用しています。もう1枚あっても良さそうでしたが、ヒードランを挟めば足りたのでこの枚数に落ち着きました。実質ボール。

・炎の結晶 2
雑に強いカード。ウインディが気絶したときに、トラッシュにエネが3枚落ちますが、グランドフレイムでは2枚しか拾えないので、サイドを取り合うとトラッシュにエネが溜まっていきます。中盤以降はこのカードでエネに触りにいく形になります。3枚目を使う前にゲームが終わってしまうことがわかったので、この枚数です。

・ねがいのバトン 1
強いカード。対レシリザ戦では、バトンでエネを残すことで溶接工を打つことなく後続を用意して、ヒートタックルにつなげることができるカードなので、対レシリザを強く意識するならばもう1枚は欲しかったカードです。枠が捻出できずに1枚だけの採用でした。仮想敵に想定したのがブルー型レシリザだったため、ブロアーに簡単に触れることからあまり評価していなかったというのもあるのですが、実際にはエンニュートなどと合わせたレシリザが多く、想定よりもちゃんと機能していたようでした。あと先貼りされたフラダリラボに対して無力というのもあります。もう少し煮詰めたかった枠。

・溶接工 4
言うまでもなく最強カードなので最大枚数。2ターン目までに触って、ウインディを起動させたいです。ウインディ自身も技でエネ加速をするので、雑に消費できると言う側面もありました。

・ブルーの探索 4 
強いカード。デッキのすべてのカードに触れるため、いつ打っても強いです。打ちたいタイミングでスタンプやフラダリラボ、ギリギリポーションに触るために、ブルー型となりました。メタカードをちゃんと刺せるデッキはサーチカードかドローが強いデッキである、と言う教えを守りました。

・グズマ 2
サポ権の使い先として溶接工よりも優先度が低かったため、最低限の枚数での採用です。レシリザを先殴りしたり、手負いのレシリザを狩ったり、マグカルゴのような居座られると面倒なシステムを倒しにいったりします。

・ナリヤ・オーキド 1
強いドロソ。でも溶接工やブルーの方が強いので優先順位は落ちました。私が1枚しか持っていなかったので1枚だけの採用です。この枚数が多ければ、ポケギアのヒット率が上がるため、本当はもう少し入れたいです。

・シロナ 1
ナリヤ・オーキド2枚目がいいです。ワンチャン初手で強いリーリエでも良かったような、ハンドリフレッシュなのでシロナの方が強いような。ジャッジマンも結構検討したのですが、自分が止まる率の方が高かったため断念しました。回転率を上げるカードですとダート自転車でも良かったですが、ポケギアを厚く積んでいるためサポートカードを優先しました。

・フラダリラボ 1
今回のプールで、メタゲームの頂点にあると見ていたカードです。一番強いと思われるズガ単のシステムで、一番脆弱性が高い箇所がねがいのバトンのため、ウルトラスペースや巨大なカマドといった展開用スタジアムと同時に止めて、スタンプを重ねることでウインディを倒せないターンを作りに行くことができると考えていました。フィールドブロアーと比べてのメリットはスタンプと合わせてヒートファクトリーを割れることで、デメリットは序盤に貼ってしまったときに自分のバトンが消えてしまうことです。結論が出せなかったのが反省点です。

・基本炎エネルギー 12
強いカードなのでなるべくたくさん採用。

非採用カード

・レシラム(げきりん)
130打点かつHP130の非GXたねポケモン。別に130打点が欲しいことはないな、と言うことでヒードランになりました。

・ズガドーン(火の玉サーカス)
青天井打点の出る非GX。結晶2枚だけではレシリザに届く打点を出せず、このカードのために構築を歪めるところまで考察しきれなかったため、非採用となりました。ねがいのバトン2枚目・フィールドブロアー・炎の結晶3枚目などを採用して、ズガドーンでレシリザを殴りに行く形にしても良かったかもしれませんでした。

・レシラム&リザードンGX
相手のレシリザをワンパンできるカードではないため、非採用。

・ビクティニPS
忘れてた。エネも軽いし、終盤のリソース切れも防げるし、ズガドーンGXより強そうですね。

・こだわりハチマキ
グランドフレイム2回でレシリザを倒せるようになります。ねがいのバトンの方が通った時のアドが大きいことと、メタ外デッキに対してはバトンの方が強いと考えて非採用に。採用枠が1枚だけならば、バトンではなくてこちらでも良かったかもしれません。

・ジャイアントボム
天才カード。ヒートタックル190と合わせるとレシリザと3-1交換することができるようになるカードです。ヒートタックルの反動が入っていると、ボルケのこうねつばくはでウインディが落とされてしまうため、レシリザで殴らない動きが簡単にできると考えて非採用になりました。

・ムキムキパッド
ウインディデッキの強いカードで、ヒードランにも対応します。しかし、この環境においてHP140がHP190に上昇しても、レシリザの攻撃やウインディのヒートタックルは耐えることができず、ボルケなどはHP140でも耐えるため、採用を取りやめました。

・フィールドブロアー
フラダリラボの互換。ヒートファクトリーを割れない代わりに、自分のどうぐの効果を持続されることができるカード。こっちでも良かった気がします。

・ヒートファクトリーPS/巨大なカマド
強いスタジアムたち。どうせ相手が貼ってくれるだろう、と考えて非採用とし、デッキ枠を空けました。相手が貼ってくれなかったとしても回るように組んでおいたので、相手が貼ってくれたら儲けもの、と言うスタンスで臨むことができました。デッキタイプとしてこれらがないとダメ、と言うわけでもなかったため、非採用で正解だったかと思います。

当日の対戦ログ

1戦目:○6-3 レシリザGXウインディエンニュート 後攻
ガーディ単で1ターン目を返しますが、倒されなかったためゲームになりました。サイドを先行されましたが、アタッカーとしてレシリザが出てきたので、グズマで先に殴りに行き、スタンプを打ち合ったりラボ貼って相手のバトンを止めたりして、最後はスタンプもらって手札4枚からポケギア→ラストグズマに触れたのでベンチの手負いレシリザを倒して勝ち。

2戦目:○6-4 ズガドーンエンニュート 先行
配信卓でした。YOUTUBEに上がっているので見てみてください。こちらヒードランスタートで相手ヤトウモリスタート、溶接工から入れたためヒードランで先2から殴り始め、サイド先行します。そのまま順当にウインディを立て続けて殴っていき、スタンプでも止まらなかったので勝ち。

3戦目:○1-0 ズガドーンエンニュート 先行
2戦目の方と同じ構築だとのこと。ズガドーン単騎でターンが帰ってきたため、溶接工フレンドボールグランドフレイムで倒して勝ち。
その後もう1戦やったら、後攻1火の玉サーカスで負け。もう1戦やったら先2グランドフレイムで勝ち。BO3が25分もかからずに終わり、そう言うゲームだなあとなりました。おもしろかった。

4戦目:○5-4ズガドーン 後攻
順当にウインディ立ててサイドを取り合うゲーム。ビーリンタイム抜けたタイミングで2回目のスタンプを押しつつフラダリラボを置いて盤面のエネを枯らし、そのまま後続が切れたので、倒し切って勝ち。

決勝リーグ1回戦:●4-6レシリザGXエンニュートマグカルゴ 先行
初手、ハンドにネスト・フレボ・ポケギア・シロナで、一番強い動きはネスト→ガーディ、フレボ→ウインディ、ポケギア→ブルーの探索→火打石溶接工だったのですが、ネストでメタモン呼びながらポケギア打ってブルーを引き結局シロナを打つと言う弱い動きをしたのが全てでした。結果、2エネ手張りしたウインディが落とされて殴り始めることができず、そのまま相手盤面がエンニュエンニュカルゴとなったのでどうしようもできなくなって負け。ウインディがヒートタックルでレシリザを落とした返しに、エンニュートのかえん60+ホットポイズンで落とされたり、ガーディがククイかえんで落とされたりと、倒されないだろうと突っ張ったところを全部取られたのも弱かったです。レシリザのミラーを意識するならば採用されてしかるべきカードだったので、想定できなかったのは弱かったし、そもそもカルゴエンニュを立てる余裕を与えてしまった初動がダメだったと言うお話でした。プレイング上手くなりたい。

と言うことで、予選全勝から決勝リーグ1没と言う微妙な結果に終わってしまいました。レシリザが比較的辛いようには思っていましたが、そもそも立ち回りのプランをしっかり練り切れていなかったことが、本番でのプレイングのブレにつながったと考えています。メタゲームの読みは正しかっただけに、詰めの甘さが出たなあと非常に悔しく思っています。次は勝つ。

次回以降のタイプマスターへのTIPS

□フレンドボール
めちゃくちゃ強いのでどのタイプでもとりあえず4積みから始めれば良いと思います。このカードの存在により、ブルーからアメ+フレボで2進化を立てると言うような動きが簡単に成立するため、既存環境よりも進化デッキが安定します。今回のエンニュートのような1進化システムポケモンも組み込みやすいため、進化ポケモンをエンジンに据える形が作りやすいようです。

□ナリヤ・オーキド
雑に強いドローソースですが、あくまで4ドローなので、リーリエやシロナを組み込める場合は無理に採用する必要はなさそうでもあります。メタモンPSスタートすると2ドローになりがち。

終わりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。今回は強い構築が組めたかと思っています。次回以降のタイプマスター決定戦の参考になる部分もあるかと思いますので、参考にしていただければ幸いです。投げ銭を置いておくので、よければ応援ください。

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