オートレースの昔と今
オートレースとの出会いは家族でいった川口オートレース場(キューポラの街、埼玉県川口市にあるレース場)子どもながらに記憶に残っているのはとにかく大賑わいの場内と物凄いバイクの爆音と売店のおでん、休日になると川口オートレース場に来場、場内には公園もあり楽しみの一つでもあった 幼少期ながら賑わう人と売店、爆音、目の前で繰り広げられるオートレースにハマる。リトルリーグに入り野球小僧⚾️になり社会人野球まで野球漬けも私のライフスタイルの中には常にオートレースがありました。社会人になるまではスポーツ新聞とテレフォンサービスで予想と結果合わせが楽しみに。
成人になり休みがあると妻と娘たちと川口オートレース場、船橋オートレース場、伊勢崎オートレース場にも足を運ぶようになった。
どこのレース場も特徴がそれぞれあり楽しみ方もそれぞれ、当時川口オートは住宅地に現れるオートのメッカと言われており来場者NO.1の大賑わいの中での観戦、船橋オートは実力者揃いで虎の穴的な存在感、帰りはお決まりららぽーとで食事と買い物、伊勢崎オートはなんといっても開放感のメインスタンドでの観戦、特に夏の伊勢崎はとにかく暑いが最高!そして各場の売店グルメもレース場の魅力の一つ、川口オートはおでん、もつ煮、げそフライ、焼き鳥、最終レースに近づくと割引価格に、船橋オートはあんかけ焼きそば、タンメン、伊勢崎オートはてんこ盛りの太麺の焼きそばが定番。休日の川口オート特観席と船橋オートの湾岸指定席に入る場合はとにかく何時間も並ばないと入れない程の大賑わいだった。湾岸指定席内の無料生オレンジジュース(懐かしい噴射式自販機)はとても美味しかった。昭和のこの時代、船橋オートのとなりに巨大室内スキードームザウス(世界最大室内スキー場、総工費約400億)があったのも時代の象徴として懐かしい(2002年まで営業)。
川口オートで言うと今では考えられないがとにかくレース観戦の前に無料駐車場に車を停めることが初めにクリアしないといけない課題の一つでもあった、それでも日曜日は早くいかないと停めることは出来ず無料駐車場は諦めて近辺の当時個人がやっている有料駐車場に800円払って停めることも度々あった。当時レース場の周りには開催時のみ個人で臨時駐車場を開設している場所がかなり存在していた、先日、その場所を見にいってみたら面影はなく既に住宅に置き換わっていたのも時代の流れか。今みたいにネットが普及していなかったので開催日の前日の夕方からコンビニで発売されるオートレース新聞(当時500円オートニュースかオートレース研究が陳列される時間がとにかく不規則で困った)を待って買って前日に予想するのも楽しみの一つだった。伊勢崎オートは駐車場も広くとめられないことは殆どなくとてもありがたいレース場、あと伊勢崎オートの予想屋さんはものすごく活気があった、予想台も華やかで予想が当たるとメインスタンド前を手をあげて走り回っていたのもとても好きで印象的な光景の一つ。
伊勢崎オートと言えば1989年にナイターオートを始めに開始したレース場である、多分、土地柄騒音問題等ナイターレースを開催する環境が整っていたと想像できます。とにかく初ナイターオートを見たくて、開始初日にいきナイターオートを見た際は光り輝く中での爆音のオートレースは衝撃的だった記憶は今でも鮮明に覚えています。当時はCS放送がまだ開始されていなくオートレースは各レース場でライブで見るしか選択肢がなかった時代で今でこそ全場のレースは毎日スカパーや色々なネット環境で見れるようになってはいるがオートレースは他の公営競技より環境整備が少し遅れていたと思います、ちなみに電話投票開始が1991年からCATVによる中継放送が1997年から開始されている。1997年と言えば元SMAPの森且行選手がオートレーサーになった年で1997年7月6日のデビュー戦には川口オートレース場に35,000人の人が集まり普段オートレース場では中々買う人が少ない単勝車券売り場にファンが殺到し森且行選手の単勝車券を買うために長蛇の列になり買えない人もいた程の盛況であった(当時は単勝車券を買うには単勝車券窓口が単独でありその単独窓口でしか買えなかったのと単勝車券窓口は数カ所しか設置してなかった為。(今ではマークシートでどこの窓口でも購入可)。森且行選手とのエピソードがあってSMAP全盛期に川口オートレース場のハンデ位置60mくらいに位置する無料観覧席で良く遭遇していました、SMAP全盛期だったので当初は驚きましたが、後にオートレーサーになるとの発表があった際はなるほどと納得したほど。
1998年には8枠8車制を導入、オートレースあるあるだと思いますが、8枠8車制になる前は枠は6枠までしかなく8車で走る場合①②③④⑤⑤⑥⑥の構成で5枠と6枠に2人づつ組まれており、5と6枠を買えば2人いるのでどちらが来ても良いので的中し易いと言えばそうかもしれないが狙っていた選手ではないほうの選手が人気で売れており、人気になっていない選手が1着の場合、8枠8車制なら相当配当が付いただろうなあと良く思っていました、あと5枠6枠の2人のうち1人が欠車になると2人併せて枠として欠車になってしまっていたので優勝戦やグレードレースでは欠車の度にブーイングが起きていたのも印象的でした。
2002年になると3連単が発売導入された、これはギャンブラーにはたまらない導入になったと思います、3連単の導入で一気にオートレースの配当が上がりました。ちなみにオートレース史上最高配当が飛び出したのは、2006年5月22日伊勢崎オートレース場で開催された12R。
その額なんと3連単1,572万1,720円という驚くような配当です。336とおりの3連単の331番人気で総投票数のわずか1票が的中しました。
ちなみに公営競技の3連単の最高配当は2012年8月4日に新潟競馬場で開催された5Rで飛び出した2,983万295円。1,572万1,720円という金額は、公営競技の括りのなかでも第2位となる歴史的な記録となっています。2003年にはインターネット投票が開始されました、ちなみにオートレースの最高売り上げは2003年に記録した売上3497億円 総入場者695万人で、2016年船橋オートが廃止になる前年の2015年は売上678億円総入場者165万人で最高記録を達成した2003年をピークに毎年徐々に減少し、結果、最高売上を記録した2003年と12年後の2015年を比較すると売上高では約5分の1に減少、総人数も約4分の1に減少してしまいました。
(2016年からは船橋オートが廃止になりオートレース場は6場から5場になる)この12年間の売上及び入場者の減少はオートレース界としてはかなりの痛手となってしまいました。確かに振り返るとSGレース開催を除いては2016年ころにはレース場内の混雑はなくなっていた、無料駐車場も停められ、指定席も好きな席を選べる程になっていた。
この減少要因は色々想定できますが、ファンの取り込みと控除率の引き上げではと言われています、ファンの取り込みについては若年層の取り込みの失敗ではと言われています、オートレース場にいった人なら分かると思いますがとにかくゴミが落ちています、ハズレ車券や食べ物関係のゴミ、悲しいですがとても衛生状良い環境とはいいきれない光景です。いまでこそ場内は禁煙になっていますが今の時代においても喫煙者は多数見受けられるほどです。今オートレース場には昔にくらべて若い人がとにかく見受けられません。若者は勿論、カップル、家族の取込みや来場者が楽しみやすい環境施設、売店との連携によるグルメの更なる拡大も必要だったかもしれません。また衝撃の一つであったオートレース発祥の地である船橋オートが廃止になる数年前の2012年に控除率を25%から30%に改訂したのもファン離れを加速させてしまったのではと言われています(ファンからすれば控除率upに伴いオッズが下がってしまう為)施行者側も存続の為に色々考えた施策だと思います。その後、施行者側としても色々施策を立ち上げていますその一つがSG(スーパーグレード。競馬でいうG1レース)と特別G1(競馬でいうG2レース)の2連勝単式(1着、2着の組み合わせを着順通りに当てるもの)に限り、払戻率(売り上げから配当に回る割合)を70%から80%に引き上げてもいますし、開催日数の拡大、1日2回乗り、アーリーレース、ミッドナイトレース、デジタル化時代に沿ったWEB関連の充実等、IT事業社との連携によりファン及び若者までスマートフォン片手にオートレースを楽しめる環境はお陰様で揃いました、色々施策は推進されWEB関連の充実により2015年678億円だった売上高も2021年から1000億円を超えています。但しレース場への入場者が売上比較であがっていないのが寂しい課題の一つにあげられます。永年現地レース場を支えて頂いている売店関係者の方々、予想関係者の方々を考えるとWEBの更なる充実と共にレース場への入場者拡大施策も急務かもしれません、選手からしても多勢の観客の前で走れる方が良いと思いますし、WEBと現地ライブ観戦両方が盛り上がり売り上げも上がればそれに越したことはないと思います。まだまだオートレースを体験していない方々、オートレースの魅力に触れられていない方々も多数いると思います。選手もベテランから新人まで個性豊かな魅力ある選手、他競技にも引けを取らない若いイケメン選手が沢山全国5場にも所属しています、永年の騒音課題も消音マフラーの使用で改善されました、まだまだ施策推進次第では更なる売上げ拡大、入場者拡大の改善余地は多数あると思います。船橋オートのような事はできれば避けたいし、もう一度昔のようにとは行かないまでもオートレースが話題にあがり、地域住民、顧客の信頼のもと少しでもファンが増え施行者側もファンも選手も関係者も娯楽として開催が楽しめ盛り上がるオートレース界になることを祈るばかりです。
練習レースが無事故でありますように!
オートレースが盛り上がりますように!
船橋オートのようなことが起きませんように!
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