道畑拓美 / AUTHENTICITY

AUTHENTICITYのソファをデザインしています。 7の付く日に「ソファの話」を更…

道畑拓美 / AUTHENTICITY

AUTHENTICITYのソファをデザインしています。 7の付く日に「ソファの話」を更新します。 http://www.authenticity.co.jp/

最近の記事

「明けましておめでとうございます」

例年同様の書き出しになるのですが、早いもので新年のご挨拶も今回で16回目となります。 これを機に過去15回分を一度に読み返すことも慣例化しているのですが、日本国内で初めて新型コロナウィルスが確認されてから丸3年が経過しようとしていることの印象はやはり最も強いものです。 昨年初めには新たな変異株となるオミクロン株が急拡大したことも記憶に新しいのですが、それから既に丸一年が経過したことも驚きです。 個人的には楽観視していたことは否定できず、東京オリンピック2020を一年延期

    • 「買い替え」

      お引越しに限らず、ご自宅のリフォームを機に大物家具一式を買い替える方も少なくないようです。 例えばお部屋のテイストをナチュラルからモダンに変えたことにより、家具においてもその空間にはマッチしなくなったことが背景にあります。 その対象は家具に留まらない可能性もあり、そうなると費用面も膨れ上がることになりますので、予算面も決して無視できないことは間違いありません。 主要なものとしてはダイニングセットとソファがあると思われますが、ソファの場合はスタイルとしてI型(一台)にされ

      • 「機能性生地」

        ソファにおける張地(生地)の重要性については何度か触れてきました。 選定基準としてデザイン性や座り心地と同等とまでは言わないものの、それにより室内の印象が大きく変わりますので決して軽視できない部分となります。 一般的にはベーシックカラーを中心として室内にマッチする微妙な色味を吟味したり、寛ぎを得るための肌触り感等を実際試したりするのですが、子供さんが小さい場合やペットを飼われている場合はかなりの比率で選択肢が狭まってしまいます。 ペットの爪立てには人工スウェードが強いと

        • 「スペック」

          職業柄だと思われますが、特にエンジニアの方々はスペックを判断基準にされる方が少なくないように感じられます。 ソファにおいては、耐久性や座り心地の観点よりウレタンの比重(密度)が重要な要素となるのですが、これだけがすべてではありません。 先ずは勘違いされている方も少なくないようですのでここで確認しておきますが、「ウレタン比重が高い(重い)=硬い」・「ウレタン比重が低い(軽い)=やわらかい」ではありません。 例えば、やわらかく沈み込む座り心地がお好きなものの、それゆえへたり

        「明けましておめでとうございます」

          「自由度」

          「何でもできます」とは返って迷わすことに繋がるのかもしれません。 一方では、その内容を具体的に示すことによりその自由度の高さは強みになることは間違いありません。 家具においては、材料面はもちろんのこととして、各種加工機械や高度な技術力が伴えばほぼどのようなことにも対応可能と言っても過言ではないのかもしれません。 もちろん脚物メーカーと箱物メーカーでは保有している加工機械が違うことからも得手不得手はあると思われるものの、それに向いたデザイン性や構造により解決できることは多

          「可変」

          時には形や大きさを変える家具も見られます。 大きさを変えるものとしてはエクステンションテーブルが代表的なものと言えるでしょうし、これは実用性に富んでいるのかもしれません。 しかしながら一方では、小さいままとか大きいままとか、いずれかの大きさのままでほぼ変えることはないとの声も一部では聞こえてきます。 本来は人数により大きさを変えて使用することが趣旨でしょうが、結局のところはそれほどまでこまめに変えることはないのかもしれません。 私個人の印象としては、建築設計士の方がリ

          「脚部」

          オーセンティシティソファのようなウッドフレームタイプは、脚部もデザインの中に完全に組み込まれています。 いわゆる脚無しデザインと言われるようなロータイプのものは文字通り脚部との概念はないのかもしれませんが、ソファにおけるその位置付けは決して軽視できない部分との認識です。 昨今はお掃除ロボットを活用される方が急増している印象で、ソファの下もそれが通るだけの空間を設けたいとのご要望も多く、その場合は一般的に100mm以上の空間が必要になります。(※一部の機種は140mm以上必

          「使用目的」

          ソファの座り心地については、少なくとも軽く腰掛けた程度では良し悪しを判断することは出来ません。 また、ご自身のコンディションによりその感じ方も違ってきます。 例えば、とても疲れているときにドンっと腰掛けた際には、比較的やわらかく沈み込むような座り心地が心地良く感じられる傾向があります。 また、座り心地に対する先入観が本来ご自身にマッチする座り心地選定の邪魔をすることも珍しくありません。 比較的多いものとしては、腰痛を持たれていることからも総体的に硬めが良いと決めつけら

          「ローソファ」

          脚無しデザインと言うような言い方をされることもありますが、ソファにおいてはどっしり感を表現するためには有効的だと言えます。 これはイタリア高級ブランド製品にも比較的よく見られることもあり、高級感との観点においても用いられるひとつの手法かもしれません。 ソファ前に設置されるセンターテーブルにおいても、極力これを低くすることによりソファがそれに邪魔されることなく綺麗に見えることもあり、総じて低く設定する意味もあるのでしょう。 全体的に大きく低く設定することにより良い意味での

          「偽りを見抜く」

          心の底より良いと思えるモノって実はそんなに多くはないのかもしれません。 単にモノに視点を当て、それだけに本当の魅力を感じられるとすれば、それは真に製品力を有しているのかもしれませんが、往々にして他にも少なからず情報があるものです。 事前に仕入れた画像や知識により、実物を見ることもなく憧れを抱くなんてことも珍しくないと思われます。 自身の場合はやはりそのデザイン性に強く惹かれることになり、当初は画像だけの情報になることが多いのですが、それだけにそのクオリティはとても大事な

          「偽りを見抜く」