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会えなくなっても友達だからね。

昔々、とあるサッカー大好き少年はこんなことを言った。

ボールは友達怖くないよ!

また、顔の中にアンコがいっぱい詰まっている正義のヒーローを称える主題歌はこんなこたを歌っている。

愛と勇気だけが友達さ♪

彼らは友達がいないから強がっているわけではない。
本当にそう思っているのだ。

世間を斜めから見ている頭の固い人たちに変な目で見られるかもしれないので、あまり言わない方がいいとアドバイスをあげたい。

が、もう広まりすぎてどうしようもない。
諦めよう。

僕にも友達がいた。
彼らは最近、いろいろあって絡らみに絡まり、昼ドラのようにどんどん居なくなっていった。

優しく触れてみるのだが、一度絡まってしまうと、もう後の祭り。
次々と彼らは旅立っていく。

排水溝へと。

僕の髪は天然パーマネントである。

彼らは僕の予想以上に絡まり、同士討ちを果たす。

争うはやめてほしいのだが、頭の上の戦いは止まらず、彼らの想いは僕の髪質のようなチリチリと散っていく。

大切な友達である髪の毛たち。
これ以上彼らが居なくなるのは耐えられない。

けれど現実は僕と髪の毛を容赦なくいたぶる。

やめてくれ!
友達なんだ!

風呂場に木霊した僕の嘆きは、友達と一緒に排水溝へと流れていった。

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