脳・AIハイブリッド

ERTO 池谷脳AI融合プロジェクトはBMI(Brain Machine Interface)のMをAIに置き換えることであろう。
マーケティングの脳科学応用は失敗が多い。ここで、マーケティングへの脳科学とAIのハイブリッド活用の途を妄想する。
<ニューロマーケティング>
2000年に入ってから脳科学が急発展した。特にfMRIのデータ活用によって脳の各部位の機能特化の分析が大きな流れになった。
極端に言うと消費者の購入意思決定は脳のある部分が発火するかどうか観察すれば決まる的な知見が出回った。
ただ、fMRIの測定は大がかりな装置が必要で、簡単に測定できない問題があった。その点、脳波の測定は簡単で、データの蓄積も可能という利点があり、脳波の利用が多くなった。
サイゼリアの前社長は脳波で店のメニューのおいしさを測定して、発売を決めたり改良に使っていたということである。
また、脳波はリサーチより、BMIとして治療、介助装置としての利用の方が盛んである。脳波で運転、キーボード操作、などである。
<ディープラーニングと脳機能>
2022年暮れに発表されたChatGPTの登場は衝撃的だった。これら生成AIはマルチモーダル化で画像、
動画、音楽も生成するようになっている。
ところが、生成AI(LLM)がなぜこのように的確な応答ができるのかの論理、数学的な説明はまだ、なされておらず、「結果が使えるんだからいいのでは」というはなはだマーケティング的な扱いになっている。このLLMは入力層と出力層の間に多数の隠層をもたせたディープラーニングで動くが、このやり方は脳をマネているそうである。そこで、逆にLLMなどAIの働きを脳にフィードバックして脳の性能をアップさせようと考えるのが池谷先生のERTOである。棋士が将棋AIを使って練習すると違って、脳とAIをハイブリッド化する。治療、介護で使われる電極をインプラントする(イーロン・マスクがやってる)などの侵襲的方法になるかもしれない。
<ウソ発見器として使うのはやめよう>
マーケティングの脳科学応用は、ウソ発見器として始まったと言える。本人の認知、知覚、感情を言葉で表現してもらい、それを観察、計測するのがマーケティング(リサーチ)の基本である。これだと、脳の反応(発火)を言語野を通して言語表現するプロセスがバイアスになり、表現できない、表現が歪むなどの弊害が多くなる。そのために脳活動(fMRI)を直接観察し、「おいしい」と口では言ってるが「おいしい中枢」は発火してないとか、その逆の現象が精確に把握できるという仮説が提案された。これは述べたように脳の局所機能説の否定(DMN)と測定の困難さで実用化にいたらなかった。
<生成AIと脳のハイブリッド>
企画書、調査票の作成、グラフ作成とコメント書き、フロー作成、発言録作成、などMRに生成AIは使われているが、画期的成果はまだ報告されていない。使ってみたら使えたよ程度である。これは生成AIと我々の脳機能の間にインターフェースができていないからとも考えられる。
アウトプットしてから比較しているので融合されていないからである。
我々の脳に生成AIを組み込んでしまえば、生成AIの思考と我々の思考が融合したマーケター(マーケティング)のPDCAが可能になる。
マッドサイエンス的発想だが、近い将来可能になると考える。

池谷先生はマッドサイエンティスト?


Z(twitter)で拾った画像なので信用できるか?




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?