ラップ調音MAD合作の色々

最初に

ラップ調音MAD合作に参加させて頂きました。


アニメ素材のセリフ合わせが昔から大好きで、
知らない作品でもこういう音MADがきっかけで視聴したりします。
特にシリアスなタイプが好みで、菅沼さんやサブ垢MADの人の影響は強く受けています。

今回の様なセリフ合わせ主体の合作はいつか見てみたいと思っており、かすてらさんが本合作をやりたいと呟いた時は即座に反応して主催をしてもらいました。お疲れ様でした。

自分は音声まとめ(曲順決めたり実際に繋いだり)とパート制作をしました。
参加者が選曲したものを順番から決めるタイプの音声まとめは非常に楽しい半面、曲順次第で合作全体の流れに影響が出るため、今回の合作で音声をミックスする上で考えたことを記事に書いてみます。
(この記事におけるミックスは繋げるという意味です。vstなどで音を整えるという意味ではありません。)

音声ミックスで考えたこと

過去のHARDCORE Anime OTOMAD MEGAMIXや音MADLIVE.XXXでのミックス、普段のDJの経験からかすてらさんに音声まとめを任命されました。
正直ヒップホップのミックスはあまり聞いたことが無くイメージが掴めなかったので普段通りのミックスにしてます。
申し訳程度に各所にスクラッチのサンプル入れたりしてそれっぽくしていますが、詳しい人が聞いたら多分怒られます。

全員の音声が提出されたところから音声まとめとして動き始めました。
この時点で映像はどのパートも出ていなかったため完全に音声の印象のみで曲順を決めています。
今思うと映像がある程度出てからでも良かったかなと思ってます。(スケジュール的にも仕方ないけど)

実際に作業をするにあたって各パートの印象を考え、合作全体の流れをイメージするところから始めました。
メドレー作者の方は分かってくれるかもしれないのですが、全体の盛り上がりの流れを曲線でイメージしています。

こんな感じです。

画像2


今回はアッパー⇔ダウナー、ポップ⇔渋い、感情的⇔非感情的の様に雰囲気を分け、それを元に流れを考えました。

以下からは各パートの印象や合作全体での役割などです。敬称略。

1.かすてら Beastie Boys×かぐや様は告らせたい
ポップ寄りな雰囲気という印象でした。
ナレーションから始まる、キャラがマイクで喋るという要素からオープニング感を演出できると思い最初に配置しました。
また、生放送で他の合作からいきなりシリアスなパートから始まると温度差を感じそうという懸念も少しあります。

2.かっぱ More Good Times×終物語
少し長めで徐々にヒントを出していくという、じっくり展開していく感じがちょうど良かったため2番目に配置しました。
いわゆるAメロみたいな扱い方をしています。

3.影莉央 LONELY NIGHTS×22/7
初めて聞いた時マッシュアップが天才すぎてリアルで声を出しました。
このパートの後から盛り上げて行きたかったため、いわゆるブレイク的な役割のパートになっています。

4.グラコロ Jump Jive Roar×イヴの時間
ここから徐々に盛り上がっていきます。
ビルドアップみたいなイメージです。
最初の方は静かな雰囲気のため前のパートとの温度差も控えられ、中盤から盛り上がっていくため非常に扱いやすいパートでした。

5.竹塔 WAMONO~和モノ~×ご注文はうさぎですか?
盛り上がりに関してはこのパートとその後の芋タルトさんのパートがこの合作での山場だと思います。
「ハッ!」の掛け声から始まるのが盛り上がりを助長していて良いです。
この合作内では少ない、コミカルでポップなパートのため合作内で最もアッパーな位置にしようと判断しました。

6.芋タルト BUUMMM×炎炎ノ消防隊
前のパートが鐘の音で終わり、このパートは歪んだベース(?)の音から始まっているのでかなりいい繋ぎになりました。
前のパートの勢いを殺さず、かつ少し落ち着きもあるため後のパートにも繋げることができました。

7.パペロン When You Left Me×とらドラ!
雰囲気が変わってエモいパートです。
影莉央さんのパートと繋ごうかとも思ったのですが感情が強めのパートはアクセントがかなり強く、並べると胃もたれすると判断してバラバラに配置しました。

8.菅沼 ロマンティック伝説×進撃の巨人
ここからowataxさんのパートまで一括りの流れにしています。
前のパートが静かなギターで終わるのに対し、違う雰囲気でのギターから始まるためここから流れが変わることを視聴者に伝えたかったです。 ギターで繋がっている為大きな違和感はないかなと思ってます。

9.水無月☆★ 証言×少女終末旅行
owataxさんのパートへの繋ぎやすさからこの位置にしました。
ここからヒップホップクラシックって感じの流れです。

10.owatax Luv Sic Part 3×四畳半神話大系
最初に聞いた時からラストしようと考えていました。
エモくて気だるげな雰囲気がヒップホップって感じです。
セリフがなくなってからの尺の長さもエンディングらしくなっています。

こんな感じに色々試行錯誤した末、無事に完成しました。
進捗を晒した際は多くの参加者の方にアドバイスを頂きました。
ありがとうございました。

自分のパートについて

参加が決まった時点で証言か、STUTS - Renaissance Beatのどちらかにしようと思っていました。

やっぱMPCですわ。

あまりラップに詳しくはないのですが中学生の頃はRIP SLTMEばかり聴いたり、DTM始めてからサンプラーとかHIPHOPの歴史とかに興味持ったりで半端な知識で挑みました。

証言はボカロラップを掘っていた時に見つけたマイクリレー風カバーで知り、原曲を聴いて完全に痺れました。

素材は今まで使ったことないけど雰囲気が好きな少女終末旅行にしました。
自分が好きな日本語ラップは気だるくて緩い雰囲気がある曲なので、少女終末旅行の雰囲気と合致するなと思ってこのアニメにしました。

韻を踏むのは正直無理だなと思ったのでラップっぽいリズムでの台詞合わせをテーマに音声を作りました。グリッドを使わずリズムをところどころ崩したり三連符を多用しました。owataxさんのパートの方が圧倒的に本格的でめっちゃ悔しいです。
また最初の雨のシーンからずっと雨音が後ろで流れており、雨粒がぶつかる音でビート的なものを組んでこっそり流してます。わかりづらいです。

映像は実写を取り入れようとしましたが、締め切りまでの間にまったく雨が降らず諦めました。いつかリベンジしたい。

最後に


自分は台詞合わせ、音合わせ、刻みが音MADの三大要素だと思っており、そのうちの台詞合わせは簡単なようで奥が深く、作っていても聴いていても一番楽しい技法と思っています。
台詞合わせ主体の音MADがより増えていくと嬉しいなと思います。

最後になりますが、
自分に大きな影響を与えてくれた菅沼さん、
同じく莫大な影響を与えてくれた竹塔さん、
めちゃくちゃ音声まとめにアドバイスをくれたowataxさん、
エモすぎてリアルで声出すレベルのパートを作ってくれたかげりん、
中学の頃読んだとらドラの甘酸っぱさを思い出させてくれたパペロンさん、
超クオリティの映像を真っ先に提出して緊迫感を与えてくれた芋タルトさん、
俺にオーバーウォッチを教えてくれたかっぱさん、
俺にジョー力一を教えてくれたグラコロさん、
自分の無茶ぶりに応えて企画し完遂してくれたかすてらさん、
音MAD合作晒しイベントの運営の皆さん、視聴してくれた皆さん、本当にありがとうございました。

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