Fインテリアライフ

コーディネートの最初の一歩を踏み出すには? ”ゾーニング”を考えよう

■はじめに■

前回の無料noteでお伝えしたとおりインテリアの失敗は、いろいろな問題を引き起こします。

せっかく時間を使って家具ショップを見に行ったり、ネットで調べて高額なソファやダイニングセットを購入したのに、知っていれば起こらなかったことが原因で大きな損失を発生させてしまっては時間もお金も勿体ないです。

失敗はしたくないけど、インテリアコーディネートってどうやればいいの?と言う方もいらっしゃると思います。そんな方のために今回のnoteを書きました。

このnoteに書いてあることを実践すれば、コーディネートの最初のステップを踏み出すことができます。最後まで目をとおしていただいて、ぜひあなたのお部屋のコーディネートを始めてみてください。


■インテリアコーディネートを始めるには■

インテリアコーディネートを始めるために、あらかじめ知っておくと良いことをまとめてみました。

家やお部屋の寸法には、いろいろな測り方や呼び方や「単位」があります。

まずはじめに知っておきたいことは「単位」です。家具の大きさや窓の寸法や基本的なサイズを測る時にはcmではなくmmを使います。

インテリアや建築では、日本で昔から使われている単位も現在進行形で使われています。畳の大きさは6畳、敷地は「坪」というように、使われているのは平米単位だけではありません。

1畳は㎡かご存知でしょうか。「6畳の部屋に1000mmの収納を置きたい」とショップの店員さんに伝えることもあるかもしれませんし、寸法を知るときの目安になりますので、それぞれの基本の単位を覚えてしまうと便利です。おおよその幅と奥行きや基準になる数字だけ覚えていれば大丈夫です。なんとなくでも良いので、この機会に覚えておきましょう。


◆基準の寸法◆

・メートル法
1cmは10mmですので、1mは100cmです。ではmmではいくつでしょうか。
10mm=1cm=0.01m
1000mm=100cm=1m


・畳数
1m×1m=1㎡(一般的にへいべいと読みます)
では1畳は何平米でしょうか。
0.5坪=1畳(畳1枚分)=1.62㎡
1坪=2畳(畳2枚分)=3.31㎡

※畳は地域によってサイズが異なりますので㎡単位は目安として考えます。
・京間(1910×955mm)
・中京間(1820×910mm)
・江戸間(1760×880mm)
・団地間(1700×850)

他にも「インチ」「尺」などの単位もありますが、インテリアで使うのはmmがほとんどです。mmと畳数が分かれば問題ありません。


◆空間の役割◆

家具はただ配置すれば良いというのではなく、どこでどのように使うのかを踏まえた上で配置していきます。家具を適切に配置するために以下の項目について考えてみましょう。

ゾーニングと生活動線

ゾーニング

ゾーニングとは空間に役割を割り当てることを言います。今回はLDKの空間を例にとって考えてみることにします。

例えば普段の生活をイメージしたとき、お料理をするためのキッチンと食事をするダイニングスペースは、近い方が配膳しやすいですよね。

そして食事が終わったら、ソファなどが置いてあるリビングスペースで寛ぎます。
これらのスペースが一つの空間に割り当てられている部屋のことを、頭文字をとってLDKと呼んでいます。

まずは一つの空間でキッチン、ダイニングスペース、リビングスペースをどのように割り当てるか考えます。賃貸などでは、キッチンはあらかじめ決まっていますのでキッチンから考えてダイニングスペース、リビングスペースと大まかに決めてしまいます。

この時注意することは、お互いのスペースに人が行き来できる動線が確保できるかどうかも確認します。生活動線とは人が通るスペースや人が動く流れのことです。

例えば、キッチンとダイニングスペースの動線は近い方が良いですがソファに座るまでの通路を確保したり、室内をスムーズに移動できる通路を確保するなどです。キッチンからダイニング、ダイニングからリビングへ自然に移動できるように、割り当てるスペースや通路を考えましょう。


◆家具ごとに最低限必要なスペース(LDK)◆

一人あたりのスペースは600mm(60cm)を基準にしています。

ダイニングテーブルで2人が横並びで座ると基本寸法では1200mm必要になりますが、これでは体格の良い男性同士だと肩のあたりが窮屈に感じますので、余裕を持たせて1200m以上の幅を選ぶ、というように座る人を想定してダイニングテーブルの幅を選びましょう。そして、脚の数やレイアウトを考えてダイニングチェアを選びダイニングセットを組んでいきます。

商品によっては天板のサイズオーダーが可能なものもありますので、有効スペースと使う人に合わせて選ぶことができます。

ダイニングセット
・4人掛
W1200〜×D75mm〜

・6人掛
W1800 〜×D80mm〜

このときの注意点は、ダイニングセットを置くスペースだけを考えるのではなく、人がダイニングチェアに座ったとしても生活動線が確保できるか考える必要があります。

※椅子を引くために必要なスペースと通路
600mm〜

※食卓に人が座ってその後ろを配膳などで通るとき
1000mm〜

ダイニングスペース


ソファとテレビ

ソファの場合も、ダイニングセットと同じように一人分のスペースを600mm(60cm)と考えます。ソファのサイズ表記は基本的に外寸になりますので3人掛けのソファなら1800mmが基本になりますが、ソファに背もたれクッションや、肘掛けがついていれば、その分大きくなります。

※ソファは大型家具になりますので、お部屋に置けても、搬入ができないということも起こります。搬入経路にあるドアや通路の幅と高さをきちんと測っておきましょう。

ソファ
・2人掛
W1200〜×600mm〜

・3人掛
W1800〜×700mm〜


TVボード
テレビボードは置きたいテレビの横幅よりも外寸で300〜600mm大きめのサイズを選ぶ方が安定感もあり、見た目のバランスもよくなります。それ以上大きくすることも可能ですので、有効スペースに合わせてみましょう。
奥行きは450〜500mmが一般的です。


※TVボードとソファの距離を適切に保つ

TV推奨距離


一般的に目が疲れにくく、適切だと言われているテレビとソファの間の距離は、「テレビ画面の高さ×3倍の距離」です。
ソファ背面から、TVボード背面までの距離を測ります。

50インチテレビの場合
画面の高さ=620mm
基本距離=620×3=1860mm

しかし、お部屋のスペースに制限がある場合はこの基準値にそって可能な範囲で、できるだけ離しましょう。またお部屋のスペースに余裕がある場合も基準値より少し離す方がおすすめです。

テレビサイズによる推奨距離(ソファ背面からTVボード背面まで)
・20〜32インチ=2000〜2500mm
・32〜50インチ=2500〜3000mm
・50〜60インチ=3000〜3500mm


■まとめ■

いかがでしたでしょうか。お部屋の空間は最大の容積が決まっています。つまり、生活するために必要な空間の大きさを知ることが失敗しないインテリアコーディネートの基本中の基本です。見た目にこだわるだけでなく、快適に生活ができることもインテリアコーディネートで考えなくてはいけない非常に大切なポイントです。


このことを踏まえて、インテリアスタイルや素材や色合わせを考え、ひとつの空間をトータルでコーディネートし、自分にとって居心地のよい住まいを作ることが、インテリアコーディネートの奥深さであり、楽しさではないでしょうか。


■次回の予告■

今回はゾーニングというコーディネートの基礎になる考え方をお伝えしました。このゾーニングで調べた情報をもとに家具の配置を考え、その次にどんな家具を置くかを選んでいきます。

家具にはそれぞれに選ぶ時のポイントや注意するべき点があり、このポイントを踏まえた上で気に入ったインテリアスタイルのテイストや配色を考えながら、家具を組み合わせて考えていきます。

次回は家具選びについてお伝えしたいと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。次回のnoteも無料で公開いたします。どうぞご利用ください。


この無料noteは、02/13/2020以降公開です。


■シェアをお願いいたします■

このnoteの続きが気になる方はTwitterでこのnoteをシェアし、困った事例などがあれば教えてください。またコメントをいただけますと励みになります。どうぞよろしくお願いいたします。