サンリオという沼

もう二十年近く仲良くしてくれている友人は非常に理知的で、生き物を愛せどもデフォルメされたキャラクターにはまっているところを見た事がなかった。勿論好みは人それぞれであるし、私がうっかりゆるキャラの話をしても「本当に好きですね～」レベルの反応であったため彼女との交友関係は続いている。だからこそそんな友人が猛烈な勢いでシナモロールにドはまりした時は目と耳を疑った。事実だった。

サンリオのキャラクター達とは小さい頃から身近にいたが、ちょっと子どものお小遣いではグッズを集めにくい値段設定だったように思う。そしてある程度財力を得た頃にはゆるキャラにどっぷりハマっており、キティちゃんが好きだといっても500系に乗りに行くくらいのものになっていた。成層圏辺りにいた友人がマントル付近に落ち込むような勢いでハマった頃もシナモロールは可愛いけど私はもうちょっと虚無顔が好きだなぁ、ポムポムプリンとかポチャッコいいよねと思っていた。それから暫く経ってフラガリアメモリーズが発表された。サンリオキャラクター達に仕える騎士達が世界を救うという内容である事を知り、私はマロンクリームちゃんといううさぎの女の子が好きだった事を思い出した。彼女にも騎士がいるのだろうかと調べてみると、ロマリシュという騎士がついている事が分かった。彼は穏やかで優しそうで、この人がマロンクリームちゃんを守ってくれるのかと思うと物凄く嬉しくなった。AGFの記事でもちらりと触れたが、公式でツーショットを見せてくれるのが待ち遠しい。

そう思って生きていた筈なのに、気が付いたらマロンクリームちゃんのアクスタとアクキーとぬいぐるみとロマリシュ君のアクスタを手に入れていた。何が起こったのかよくわかっていない。ローソンのからあげ君コラボのポムポムプリンが家で寝ている。十一月からこちら、一瞬で家がサンリオキャラクターに支配されてしまった。そして明日私は初めてサンリオピューロランドに行く。年パスを買うつもりだ。

友人がシナモロールにハマったのはここ一年程の事だったように思う。今年の初めに水色のコートを着て会いに行ったら淡いピンクのコートを着た友人が「キキララ～！」と喜んだので、一年半くらいかもしれない。私がその時の友人の地点に到達しているかはわからないが、近いうちに並んでピューロランドに行く気がする。