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型月世界魔術師設定:水銀を扱う錬丹術士


【術者のステータス】
魔術回路・質: B+
魔術回路・量: B+
編成: 異質
魔術属性:【土&水】→【水銀】
魔術特性:【纏着】
魔術系統:【錬丹術】
起源:【浸食】(起源覚醒には至っていないが起源を用いて水銀の特性と術式の運用、身体の水銀流体化などを使用している)

水銀使いの錬金術師。
秘伝の外丹術により魔術属性が【土&水】→【水銀】に変化している。
魔術刻印の位置は右肩甲骨付近から右腕。皮膚と筋肉は特殊水銀と魔力を混ぜた流体金属に置き換わっており、腕の形状を変化させたり、第三の腕のような肢体を出す。
東洋の錬丹術を西洋錬金術と融合させ扱う魔術師。
所属は時計塔と連携しているプラハの協会。

魔術系統は水銀を用いた錬丹術(錬金術)

【術者のプロフィール】

秘伝の錬丹術における外丹の魔力と呪が込められた水銀を混ぜた丹薬を誕生直後から第二次性徴期まで飲まされ続けていた為、属性が水から水銀に変化。身体の半分の皮や神経、筋肉が固体にも流体にもなる特殊な水銀体へと置き換わっている。通常時は特殊な水銀故に見た目は普通の肌と同じに見えるように魔術で表皮を通常の肉体に近い性質に変性している。
2000年以上の時間をかけて独自の魔力を与えられ続けた水銀は変質し、ただの物質ではなく、生物としての意思を持ったかのような特性をもっている。しかし高等なものではく、ただ魔力を”喰う”、魔力に群がる、魔力を持ったものに纏わりつく、といった群虫に似たものになっている。ただの水銀ならば触れただけならば肉体に影響がないがその部分も変質しているため、生身の肉体に対して毒として作用する。一滴のこの特殊水銀が他の水銀に混ざれば、毒薬の一滴が水に混ざればその水は毒になるように、同一同質化するため尽きることのない特殊水銀として存在する。
術者は外丹術による丹薬と本人の内丹術で身体の状態を保っているが、常に特殊水銀という毒物によって肉体や神経が侵されている為に健康状態はかなり悪く一歩間違えれば死ぬ綱渡りな状態である。
魔力を纏った特殊水銀はエーテルや魔力を”喰う”特性を持っている。術師を蝕む水銀は術師本人の魔力を喰っているが、同時にその水銀体は術師自身と同化しているため魔力の総量は変わらない。ただ魔術回路まで侵食しているので、神経系を蝕み、本人の肉体的な能力はかなり低くなっている。
通常の魔術回路は青色をしているが、一族の特殊水銀に侵食された魔術回路の色は水銀の色が混ざりくすんだ灰色に近い青になっていることから、魔術回路が変質化してることが伺える。

【家系】

生家は紀元前に始皇帝に仕えていた道士の徐福が日本に渡り共に連れてきた道士3000人の子孫、徐福一派による不死を殺すための研究から派生した、水銀によって不死を殺す錬丹術を受け継いできた道士として長い家系にあたる。
しかし、数百年の研究の結果、不死を殺すという本来の目的自体を失い、大陸本来の道術や日本の陰陽道などの繋がりを経た結果、水銀に特化した錬丹術を扱うという家系となった。
思想魔術だけに特化しているわけではなく、シルクロードを通して飛鳥時代辺りからアラビアや西洋から錬金道具や魔術書を入手し、独自に思想魔術とは別に錬丹術に対して西洋魔術からのアプローチをしていた。そのため、稚拙ではあるが魔術回路の継承もその時代から行っていた。母系の西洋錬金術士の家との付き合いもこういった西洋魔術との関係があったためである。
現在は表向きは製薬会社、鉄鋼業、輸送業などの商会の代表として運営してる。父方の祖父は螺旋館の館の一つの主。祖父や父、兄は師父として思想魔術を継承している。
母系の血筋として母方の祖父はプラハの協会で重鎮講師を勤めた錬金術師で由緒正しい西洋魔術師の家系だったが、母系現当主である母の兄は後継者に恵まれずに血の繋がりのある母系魔術刻印として最適合だった甥であるこの術者が魔術刻印を継承し、母方の西洋魔術師の家の次期当主となった。そして、術者は15歳でイギリスの時計塔やプラハに渡り西洋魔術と西洋錬金術を学ぶことになった。本来の水銀に浸食された魔術回路に母系の魔術回路を継承させるのには、かなりの拒絶反応を引き起こしたが、幼少時から少しずつ継承させていった。幼い頃に母系魔術師家系の次期当主になってから15歳で西洋に渡るまで所属は一応螺旋館扱いであり、その間は思想魔術における家伝の錬丹術の思想鍵紋を伝授されている。
思想魔術と西洋魔術の両方を扱うという特殊な魔術師。
この術者には兄や妹もおり次男である。東洋の思想魔術は西洋の一子相伝ではなく、兄弟姉妹にも魔術刻印を分け与え、術式の伝授を行うため、兄や妹は思想魔術を継承しており、父方の一族同様、螺旋館に所属する思想魔術師であり、表向きでは商会の運営をしている。
西洋に渡ってから術者は螺旋館には戻らず魔術協会の時計塔及びプラハの協会に所属している。家に伝わる徐福由来の錬丹術と自身で学んだ西洋錬金術を応用した特殊水銀のアマルガム錬金術を扱う。1代で西洋魔術である西洋錬金術に家伝の思想魔術である錬丹術を転用&応用し、思想鍵紋を使わない水銀を用いた錬丹術を西洋魔術の一つとして体系体に運用していることから東洋からきたプラハの奇才と時計塔では呼ばれている。
表向きの商会の工場や倉庫は水銀やゴーレム、丹薬の製造工場としても機能しており、世界各地で運用補給が可能である。それによって思想魔術に用いる辰砂や水銀、特殊アマルガム合金、丹薬など生家や螺旋館の為の補給流通網が確立されている。術者は立場上魔術協会に所属しているが、商会の身内であり、魔術協会と螺旋館の関係性は良好なため、特に問題なくその補給流通網を利用しているので術者は世界各地で特殊水銀やゴーレム、呪符などを補給できる。

【プラハの協会】

時計塔と提携している魔術協会の組織。チェコのプラハに居を構える西洋錬金術に特化した機関。教育機関の学院として、時計塔が大学だとしたら、プラハの協会は専修学校といったところ。基本は時計塔で1~2年間、時計塔の全体基礎科または個体基礎科で西洋魔術の基礎を学び、その後プラハの協会で錬金術を学ぶ。錬金術に特化しているとはいえ時計塔の派閥の影響が強く、魔術協会の一組織として一枚岩ではない。
プラハの協会の西洋錬金術は、アトラス院の錬金術とは全くの別物で、同じ魔術協会ではあるが組織として仲が悪い関係性にある。


【秘術の水銀】

上述したプロフィールに書かれている通り、2000年以上の年月をかけて紡いできた魔力を喰う性質を持っている特殊水銀。これをアマルガムゴーレムなどに応用すると一瞬で蒸発させる程の大技でないと相手に纏わりつき魔力を喰う厄介なものになる。それを使い相手に大技を何度も使わせて魔力を消費させ疲弊させる持久戦を得意とする。接触した水銀が相手に纏わりつき魔力を喰らう。有機物には寄生生物のような毒として、無機物相手には流体から固体へと自在に変化させ動きを止める生物としてのような特殊な水銀。1滴の特殊水銀が通常の水銀に混ざるだけで、その水銀は特殊水銀に同一同質化するという特徴を持っている。



【徐福由来の錬丹術、特殊水銀など、その戦闘法】

外丹術による即時ブースト
内丹術による回復術
錬金術による変性転換

【特殊水銀とアマルガム合金のゴーレム】

特殊水銀を纏うアマルガムゴーレムを使役する。
本来鉱石などから生成された固体であるゴーレムだが、生成には鉱石に特殊水銀を混ぜ合わせたアマルガムゴーレムである。それは固体に流体金属である水銀が混ざるため、半流体といえるような状態のモノになる。故にゴーレムの個体を水銀ごとまるごと蒸発させなければ、個体同士の融合などの手段を取り損傷箇所を再生する。
上述した通り、”接触した水銀が相手に纏わりつき魔力を喰らう。有機物には寄生生物のような毒として、無機物相手には流体から固体へと自在に変化させ動きを止める生物としてのような特殊水銀の能力。”

ゴーレム、拳銃、銃弾など、一括りにアマルガム合金と総称しているが、使用する金属や特殊水銀の配合量は緻密に計算され尽くして、それぞれの用途用に異なるものである。しかし変性転換魔術によりその配合を常時変えてアマルガム合金であったものを全て特殊水銀にすることも可能。

【Beretta 93Raffica Custom(魔術礼装)】

元はイタリア製の3点射機構のある自動拳銃。拳銃本体には魔力の伝導力が良くなる付呪を施してある。魔術だけではなく銃本体を改造をしており、銃身を短縮し通常の自動拳銃サイズにしたり、反動を抑えるため銃身自体にガスポートの追加など、大型の拳銃サイズから取り回しの良い拳銃サイズに近代化改修を施している。術者の水銀体の身体や魔術回路に同調同期するような特殊アマルガム合金を使用しており、この拳銃は擬似的に魔術回路の拡張というものなので、魔力を込め引鉄を引くという一工程だけで後述の変性転換魔術を行使することができる。
この拳銃から発射される銃弾は術者の錬金術である変性転換魔術の起点となる為、常に携帯し基本使用する礼装である。
銃弾の弾頭に特殊アマルガム合金を使用する。発砲後、弾頭の形状を変えることが可能。先端を極度に尖らせ貫通力を極限まで高めたり、様々な形に変化させることができる。対人戦において一般的に魔術師に銃弾は効果が殆どないため、その虚を点いて着弾直前に水銀流体として相手を覆うように特殊水銀を纏着させるなど、ある種、魔術師殺し的な銃の運用方法をする。
また対人や退魔相手に使用するだけではなく、銃弾自体を地面や壁、街頭などに当てることで、遠距離から銃弾を媒介にして後述の変性転換魔術を行使する。銃弾が切れる前に弾倉内に魔力を使い錬金術で自身の身体の水銀や辰砂、周囲の鉱石や金属などを媒介に銃弾を錬成する(火薬、薬莢、弾頭の3重錬成)。弾倉交換の必要がない無限射撃が可能。

【辰砂や水銀による変性転換魔術】

術者の錬金術の基盤となるもの。辰砂は水銀の元でもある為、属性を介した転換魔術に鉱石や宝石などを使わずに辰砂を使用する(もちろん辰砂を元に制作されている水銀やアマルガム合金も媒介に使用する)。
転換魔術として5大元素への転換、燃焼、凍結、雷撃などを引き起こす。上述の93Rの銃弾による変性魔術の効果も同様である。銃弾を用いて遠距離の物体を変性する。

【固体を特殊水銀に変化させる魔術】

本来は土&水の属性を用いた流体変性の錬金術であるが、属性が水銀に変わっている為、変質&強化され、辰砂を使用したり銃弾が着弾した地点を特殊水銀の流体に変化させる変性魔術。
相手の足元を水銀流体に変性し、底なし沼のような足止めやそのまま溺れさせて窒息させる。
上述の通りこの特殊水銀は魔力を喰う特性があるため、魔術回路自体を起動していると群体生物のように水銀が積極的に群がり魔力を喰らう。その為、強化の魔術などでの脱出が困難であり、魔術回路も切った状態にしなければ数秒も身体が保たない。特殊水銀は生身の身体へも有害な物質な為、そのままでは水銀に蝕まれていく。脱出するためには素の身体能力を駆使して即座に脱出するか、第三者からの救援、ワイヤーやロープを使った脱出などがある。しかし、術者の任意のタイミングで水銀を固体化することが可能なため、高確率で対象の捕縛や足止めが可能である。転移の魔術などであれば確実に脱出することができるが、水銀は纏着するためそれを蒸発させない限り、水銀は肉体を蝕み魔力を喰い続ける。

【呪符操術】

思想鍵紋を使う思想魔術。
思想魔術における道術の呪符を式神のように操る。道術と錬金術を組み合わせた魔術技術。呪符の効果として上述の転換魔術と同じように火、土、水、風、空の元素転換を引き起こす事ができる。
思想魔術の呪符には魔力が宿っており、数ヶ月や数年単位で魔力を宿す。その為、上述の西洋錬金術の転換と違う点は、術者の魔力をほとんど消費しないことである。呪符自体を操る少ない魔力だけで転換魔術が使えるため効率を考えたら、辰砂や水銀を用いるよりもこちらの方が断然効率も威力も高い。しかし、呪符に強大な魔力を貯めるのに数ヶ月や数年以上の時間を費やす為、数に限りがあり貴重という欠点がある。術者の場合は水銀を変性転換させる錬金術を主に使うため、5大元素の転換ならば辰砂や水銀のアマルガム合金の銃弾で事足りるが、それでも威力が足りない場合はこちらの呪符を使用する。
枚数が限られるが数百年単位で魔力を貯めた強大な呪符は術者の魔力総量を遥かに超え莫大な威力を発揮する。それ故、最終的な切り札として使用する。
呪符操術として変性転換用の呪符以外にも、呪符自体を強化し切断に特化したもの、相手を捕縛するもの、抗呪として相手の能力を封印するものなど、状況に応じた呪符が揃っており、変性転換などの1点に特化した西洋錬金術と違い臨機応変に使用できるのが思想魔術の呪符における最大の利点である。

【外丹術と内丹術】

外丹術の特殊配合の水銀を元にした丹薬を服用することで、身体能力の大幅な強化ができる。例を上げるのならば、肩や腕から第三の腕が生えるように半身の形状を変化させる。槍のような形状に変えての近接戦闘や盾のような形状にすることで半身を守ることもできる。金液を使った丹薬は損傷した肉体を回復するものとして使用する。
内丹術は瞑想や陰陽五行における太極を臍に見立てそれを中心とし体内の気功を効率よく身体に循環させる技術である。術者が西洋錬金術において用いる内丹術は、その太極を自身の魔術回路に焦点をずらし、魔術回路を活性させ最効率で魔力を体内で循環させることで通常時よりも魔術回路の質を強力にするものである。この内丹術と外丹術を組み合わせることで、負傷しても即座に肉体の治癒を可能にしている。強化魔術であり治癒魔術である。
丹薬とは別にカプセルに入った特殊水銀を直接飲むことで、魔力を即座に回復したり、神経系や肉体に反動があるが水銀体となっている部分の肉体の拡張をすることができる。

【固有結界:幻想陵墓水銀世界】

術者の血脈にのみ受け継がれている上位思想鍵紋を使用する思想盤の特権領域。魔法に最も近い魔術師の到達点である魔術が固有結界である。
始皇帝が造らせたとされる始皇帝陵墓内の水銀世界を心象風景で再現する固有結界。これを使う術者を含め対象以外が全て特殊水銀でできた空間。水銀世界そのものが固有結界内の疑似人理となり対象となる水銀以外の異物を排除しようと働く固有結界。全方位からの攻撃や擬似的な守護者の召喚など、更に伝わっているこの固有結界の効果の一つに知性のある対象を覆い尽くし2000年を超える水銀に魔力ともに紡がれた記憶という情報を相手の脳に一度に流し込む精神攻撃がある。対象は記憶飽和を起こし自我を喪失し情報量に耐えきれず脳が潰されるか戦闘不能に陥る。
ただし、術者自身も水銀と一体となりその膨大な記憶情報も脳が受けとるため、固有結界解除は術者の肉体は水銀となり、残存する魂も崩壊する。生存方法は存在しない自死魔術。
肉体が水銀に変化している術者の血脈のみが使用できる禁術である。2000年以上の間、記録上これまで使用した人間は3人ほどしかいない禁術だが格上の相手を確実に道連れにしているという。

【西洋魔術の魔術詠唱と思想魔術における呪句】

【西洋魔術の詠唱】

"O Mercury, heed my call, shift and flow,
I command, your essence in me bestow.
Rise from cinnabar's depths, reveal your true face,
Cloak of Mercury, my guardian replace.
As Amalgam's Warden, my power you'll be,
Lost in mystic wisdom, Eastern alchemy.
In fluid form, my being takes flight,
By mercury's touch, I am both spear and shield."

”水銀よ、我が呼びかけに応じよ、移り変わり、流れよ。
我は命ずる、汝の真髄を我に授けよ。
辰砂の深淵より立ち上がり、汝の真の姿を現せ。
水銀の外套よ、我が守護者となれ。
アマルガムの番人として、汝は我が力となれ。
神秘の叡智、東洋の神秘に迷い込め。
流体の姿となって、我が在り方は飛躍する。
水銀の導きにより、我が身は矛となり、盾となる。"


【思想魔術の呪句】

「玄机绝谷、龙啸风起、紫微黄書、急急如律令」
「名日太玄、星光月影、山水画卷、百鸟争鸣」
「翠涧秋泉、鸿雁南飞、天地合一、青云万里」
「翩翩入梦、蓬莱仙境、仙女弄影、神秘玄奥」
「龙虎飞舞、雷霆万钧、天地和谐、九曜星宿」
「金木水火土、道法自然、阳春白雪、青山绿水」
「沧海横流、烟雨悠悠、太极无穷、急急如律令」



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