夜更けにキミと


嫌いな人と無理に付き合う必要はないと思う。だけど、過去に嫌いだけど無下にできない人がいた。


春。
知らない人から一件のLINE。

ご飯の誘いだった。
名前も分からないし、どなたですか?と聞き返した。
慌てて名乗る彼は、昔の学校の同級生。

共通の友人からラインを聞き出したらしい。

"勝手に人の連絡先を渡すなよ"

と思いながら、顔は知っていたので会話を続けた。


同級生といっても、一度も言葉を交わしたことがない人。
語学のクラスが一緒だった時に、やたらうるさかったので正直なところ個人的な印象はクソうるさい人という最悪なものだった。

しかし、誘われたら断れないタチなのでご飯に行くことにした。

どうやら私は彼に好かれていたらしい。
話をするうちに私も面白い人だと思ったが、友達関係以上になることはないと確信していた。

その後に告白もされたが、断ったらいわゆる"そういう"フレンドになろうと言われた。

正直、意味がわからなかった。
その時点で色々あって、嫌いな人に成り下がっていたし、彼の欲求を満たすためだけにある私の存在価値とはなにか分からなくなりそうだった。


しつこく関係を迫る彼に突き放した言葉を投げかけると、ひどく怒った。



俺は妹がいるから、女性の気持ちが分かる。とよく言っていた。
しかし、夜中に電話することが多かった私たち。
生理でしんどいと言うと、何も理解していないようで「少しだけでも電話したい」と言いながら朝まで電話を切らせてはくれなかった。

そのまま1,2時間の睡眠で大学へ向かう。

当時の生活は荒れていた。

このままでは本当にダメになってしまう。
そう思って彼に伝えたら、相当な暴言をくらい泣いてしまった私に「泣けばいいと思ってんじゃねぇよ」という捨て台詞とともに連絡を絶たれた。


付き合ってもいないのになぜこんなに疲れないといけないのだろう。
彼から連絡が来てからの1ヶ月、振り回されすぎて心身ともに疲弊していた。


数日後、謝罪のLINE。
ふざけんじゃねぇ。典型的なDV野郎かよ。

もう関わりたくなかったので、LINEをブロックして会話も全て消した。

それからは一切なにもない。

まあSNSは見張られていたけど、私に害がないからと目を瞑っておいた。

もっと素敵な出会いをしたい。
男女の友情はあると思っている。

関係を迫らず、お互いにいい距離感で楽しめる人なら良かったのだけど、彼は欲しがりすぎた。


まあ、せいぜい私を忘れて楽しい人生を送ってくれ。


#好きと嫌いは紙一重 #恋愛 #男女の友情



サポートしてくれたらスキが零れ落ちます!