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ペースメーカーとしての黄皓(@haohaohaokun)氏 #バチェロレッテ

バチェロレッテシーズン1出演者で一二を争う人気を集めた実業家、黄皓(コウコウ)氏。
配信開始時は「シンデレラでいうところのブスな姉たちが言い合ってるシーンぐらいの話です、僕からすると」などといったヒールとしての発言がピックアップされがちだったが、過去三作のバチェラーシリーズを愛してきた筆者は当初から黄皓氏のペースメーカーとしての働きに注目していた。

ペースメーカーとはマラソンなどの陸上競技でレースをリードし、ペースをつくる走者のことを言う。
台本も演出もない恋愛リアリティショーである今作バチェロレッテにおいては「場で求められているハプニングや展開を瞬時に把握し生み出す力」に著しく秀でた黄皓氏がこのペースメーカーとしての役割を自ら担っていたように見えた。

この記事では、黄皓氏のペースメーカー的発言を考察していきたいと思う。


エピソード1

41:34〜
「僕ら順番守ってますけど、どっかでぐっと行かないと後悔しますよ」

初回のカクテルパーティで萌子さんに話しかけられずにいる杉ちゃんこと杉田氏の背中を押した一言。
この時点ではまだ「えやばい泣いてる人いるんだけどうける😂💞」くらいの温度感で杉田氏を認知した視聴者がほとんどだったはずだが、新R25のインタビューによると黄皓氏はこの時すでに彼を異質の存在として認識していたようである。

「僕はナルシストじゃない、セルフラバーです」バチェロレッテ参加の黄皓が語る“モテる自信”|新R25
https://r25.jp/article/873474724391656899?u=ts

初回のカクテルパーティでここまで杉田氏の本質に近付いていたのは、おそらく黄皓氏くらいではないだろうか。
恐るべし、黄皓氏である。


エピソード2

18:35〜
「あぁもう部屋にはいないですよ。そうそうそう。なんでマラカイなの?え、どうして?意味わからん、みたいな。
えだからなんかこの間ファーストローズね、あのーチャミ、もらったじゃない?
で基準がよくわからんくなってしまって…」

19:51〜
「福田さんがもしそういう個性、唯一無二の個性を持っている方に惹かれるってなると、ちょっと僕らは太刀打ちしがたい部分は…
そう、唯一無二感はないですよ正直。」

これはデートに誘われなかった男性たちによる団欒シーンでの発言。
イベントオーガナイザー藤井氏と美容男子瀬戸口氏が火花を散らせた場面、といえば「ああ!」とピンとくる視聴者も多いはずだ。

実はこの場面、一見すると瀬戸口氏がいきなり口撃を始めたように映るが、口火を切ったのは黄皓氏である。
黄皓氏の思惑に気付き、美容男子瀬戸口氏がゴールを決めたかたちだ。
この空間をオーガナイズしたのは黄皓氏だろう。

狙っていた以上の絵を作ることができたという手応えを感じつつも傍観者を貫いていた21:08〜の表情は筆者の印象に強く残った。

一体何者なんだ、黄皓氏。

1:00:56〜
「一回、喜んでみる?」

ローズセレモニー後に旅の行き先が台湾と知り喜びを男性陣と共有するあのシーンの一言である。

視聴者の大好物である、男子のわちゃわちゃシーンをありがとう。
それに尽きる。

エピソード4

47:31〜
「なんか君余裕ぶってるけど大丈夫?いや俺も別に何も欠点ないよ?
あの喋った感じ何もないけど
だってないもん、彼と違って。」

台湾でのカクテルパーティでローズ氏に対して一発かましたあの発言である。

エピソード2の団欒シーンのような撮れ高のある場面を生み出そうとしたのだろう。
しかし、この後のローズ氏とのやりとりにより感情が動かされ、自らに課したペースメーカーとしての役割を忘れ本気で苛立ちを覚えている様子だった。
いつも余裕綽々な黄皓氏のセクシーな一面を垣間見ることができる、コウコウgirls垂涎もののこのシーン

杉ちゃんこと杉田氏が不穏な空気に耐えられず膝をぽんぽん打って自らを落ち着かせているのも、ローズ氏が(あれやべコウちゃんちょっとこれマジで怒ってるかも…?)と焦った様子であーんを試みるのも、それに対して黄皓氏が傷ついた捨て犬のような顔で「いらねえよ」と乱暴に言い放つのも、すべて、すべて含めて最高でしかなく、本作のベストシーンのひとつと言えるだろう。
ローズ氏の後日談もあわせて楽しんでほしい。

『バチェロレッテ ・ジャパン』ー後日談インタビュー / 當間ローズ
https://youtu.be/5FKYLa71aXk


エピソード5

14:52〜
「みんなのことはやっぱ長く時間を経てるとまあ友情も生まれてくるし好きだけど、やっぱり馴れ合うつもりはもうないしもうそんなこと言ってられるタイミングじゃないかな。
カクテルパーティーもなんか一人ずつはいじゃあ次どうぞ終わったら声かけてくださいってなんかそんな行儀の良い奪い合いあんのかな?って。」

これはツーショットの温泉デートを終え、男性陣のもとに戻った後の発言。
一通りマウンティング(正確にはヒール的発言と筆者は考えるが)した後の発言なのでこれも「攻撃」として認識した視聴者もいるだろうが、筆者はここで黄皓氏の実直さを垣間見たような気がした。

旅をともにしてきた参加者たちが育んだ友情は本作の魅力のひとつである。
しかし、和気藹々とした雰囲気がひとりの女性を奪い合うこのサバイバルを膠着させることもまた事実だ。
黄皓氏は「馴れ合い」という自身の心をもちくちくさせる言葉をあえてチョイスしてまで「ちとここらで気を引き締めようぜ」と旅をともにする仲間たちに一石投じたのだろう。

バチェロレッテ「今なら話せる本音」杉ちゃん、黄さん、ローズ、坂東対談! | anew - マガジンハウス
https://ananweb.jp/anew/316540/

配信終了後に黄皓氏が応じたインタビューで答え合わせができるのでぜひご一読いただきたい。


エピソード6

15:20〜
「いやまあ正直最初の頃と違って最近なんかお互いが萌子さんのことどこまでどう思ってるかってあんま聞かないよね。
聞きづらくなってるのは事実なんだけど。
でもぶっちゃけ…え、どうなの?
結構好きなの?
それともなんか行けるとこまで行けたらいいやって感覚なの?
なんかちょっとそこまぁ言ってくれるのか知らないけど。」

16:10〜
「え、じゃあ譲ってよ。」

16:44〜
「明日のデートではたぶんもう譲れんし譲る気もないし。
えっなんでそんなヘラヘラしてんの?
おちょくってる?」

2on1デートへ向かったローズ氏とマラカイ氏を見送り、北原氏・杉田氏と談笑するシーンでの発言である。
今回のローズセレモニーを終えると、萌子さん不在の状況で男性同士が顔を揃えるのはこのタイミングが(少なくとも番組上では)最後になる。
ここが参加者同士が火花を散らす(シーンを撮る)ことができるラストチャンスだった。
黄皓氏は一参加者でありながら、リアリティショーを作り上げる制作側としての視点を持ってこの番組に臨んでいるのだ。

相手は杉田氏と北原氏、例え「ある種の演出」とわかっていても挑発にはのらない平和主義のふたりだったためピースフルでユーモラスな場面となった。

ただ、結果として「だから僕も譲りたくないわけよ、こう見えても」「モノじゃないですからね」という発言が引き出された杉田氏は男を上げたし、「明日のデートではたぶんもう譲れんし、譲る気もないし」という言葉でここに至るまでいまいち見えてこなかった萌子さんへの気持ちを黄皓氏は視聴者に開示した。
経営のみならず、リアリティショーの構成までこなしてしまうPERFECT HUMAN
それが黄皓氏である。


39:31〜
「3人にしかローズがあげられない時になにで選ぶのかなってすごい不思議なんだよね。
これ聞いていいのか知らんけど。」

これは、終始和やかな雰囲気だった最後のグループデートの流れをがらっと変えた核心に迫る一言。

前述したように黄皓氏は制作側としての視点を常に持っている。
ただ、この発言はそれ以上にローズセレモニーを明日に控えていた萌子さんへの優しさを感じさせた。

前日の2on1デートではローズを渡すひとりを選択することができなかった萌子さん。
彼女の「選択」を決定づけるのは和やかな談笑ではなく、対話だ。
杉田氏や北原氏が言うように「選択」に葛藤を覚えている彼女にとってこれは「酷な質問」であり、「デリカシーない」と捉えられかねない発言であることは黄皓氏も理解していただろう。
理解した上で、彼女のためにあえて流れを変える発言をしたのだ。
最後まで黄皓氏の萌子さんへの恋愛感情を汲み取ることができなかった筆者だが、彼が萌子さんという人を理解し、ある種の愛情を持って関わっていたことは紛れもない事実だと感じた瞬間だった。


最後に

バチェラーシリーズ過去三作においても、ペースメーカーとしてここまでの働きをしつつ、最後まで旅を続けた参加者はいなかっただろう。
これ以上のバチェロレッテが今後生まれるのだろうか。

「くぼりんは超えられねえわ…」

「このドラマチックなストーリーは超えられねえだろ🤦」

「こんなリアルなショーある!?!?」

と毎シーズン良い意味で予想を裏切られてきたので、きっと筆者は次回作も毎週の配信を楽しみに過ごしているのだろう。


今作バチェロレッテに夢中になった視聴者としてはぜひ、黄皓氏にはバチェラーとしての出演を期待したい。
「わかる🥺💞」という黄皓氏ファンの皆さまにおかれましては、スキ♡をクリックして応援いただけましたら大変嬉しく思います。


追記
黄皓氏と親交の深いストーリー芸人Jeremyさんにもぜひ「バチェラーの親友の親友。」としてバチェラーになってほしい。
イケメン実業家だしマッチョだし…

サポートはこどもに消毒用アルコールで水没(アル没)されたPCの買い替え費用になります…