ビジネスパーソンにこそ聴いてもらいたい!M-1グランプリの裏側
audiobook.jp運営のササタニです。テレビのお笑い番組が大好きです。今回紹介するのは『M-1はじめました。』です!
『M-1はじめました。』とは
M-1を立ち上げた元吉本興業の谷良一氏がM-1誕生の裏側を語るドキュメンタリー。「漫才プロジェクト」の担当を命じられてからM-1立ち上げに至るまでの一部始終が語られています。
最後まで聴きごたえのある作品なのですが、個人的に面白かったポイントをご紹介します!
当初はテレビ局に相手にされなかった
いまや年末といえば「M-1」ですが、当初はテレビ局に企画を持ち込んでも相手にされず、放送されるのかも危うい状態でした。当時は漫才人気が低迷していたんです。意外ですね。
何とかテレビ放送にこぎつけたい著者と、視聴率至上主義のテレビマンとのやりとりが聴きどころの一つです。
最初に打診したフジテレビに放送を断られて、著者は日テレの名物プロデューサーに企画を持ち込みます。ところがプロデューサーは 「結果がわかっている企画はいやなんです」と断ります。著者が「ガチンコなので誰が優勝するかはわかりません」と返すとプロデューサーからは意外な答えが。
「でも誰かは優勝するでしょ?それが面白くないのです」
この続きはぜひ本書を聴いてもらいたいのですが、テレビ東京に持ち込んだ際にも「決勝にでてくる10組の中に、病気の親がいるコンビはいませんか?」と聞かれるなど、なかなか企画を理解してもらえません。1か月後に迫った記者発表までに放送局が決まるのかどうなるのか。ドキドキの展開です。
優勝候補の漫才師がエントリーしてくれない
大会開催が決定し、1千万円の賞金を餌に出場者を集めようとするのですが、吉本興業の漫才師からは賞金がもらえるのは嘘だろうと疑われたり、吉本興業以外の事務所からはどうせ吉本の漫才師が優勝するのだろうと疑われたりと、なかなか信じてもらえません。また、有力な漫才師たちはそこそこ人気があったので無名の企画には積極的ではありませんでした。そんな漫才師たちに著者はエントリーを直訴しにいきます。このあたりの漫才師とのやりとりも聴きどころです。
他にも、予選会の会場に観客が集まらないなど問題が続出しますが、面白い漫才を届けたいという信念で著者は泥臭く突き進んでいきます。
「M-1」の舞台裏を知りたくて聴いてみた本作ですが、最後まで聴いた印象は、一人の社員がプロジェクトを成功に導くまでのドキュメンタリーで、ビジネスパーソンにもグッと刺さる内容でした。
オーディオブックならでは
著者をはじめ登場人物の多くが関西弁なのですが、本作ではナレーターさんが関西弁で感情豊かに表現しています。オーディブックならではの臨場感をお楽しみください。
「M-1グランプリ」にはあまり興味ないという人にもこのサクセスストーリーは響くはずです。ぜひお聴きください!
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