舞台観劇記録(2023-No.015)

朗読劇「世界から猫が消えたなら」

12月17日(日)、昼の部、現地にて観劇してきました。
2022年6月に行われた朗読劇の再演とのこと。

原作は川村元気さんの同名小説。2012年の、作家デビュー作だとか。
川村元気さんって、新海誠監督の「君の名は。」「天気の子」「すずめの戸締まり」で企画・プロデュースをされてる方なんね?作品は知ってるのに、ググって初めて認識しました(苦笑
脚本・演出は、村井雄さん。

まずは私が観た回の配役を。(敬称略)
僕       :石谷春貴
悪魔      :山下誠一郎
彼女(兼役、母):古賀葵
親友(兼役、父):村瀬歩
猫(キャベツ) :井澤詩織

他の回も多彩で魅力的なキャスト陣で、それぞれ同日にライブ配信されていた内容を3週間の期間限定で、有料のアーカイブにて観られるとのこと。

そもそもは友だちの誘いでありまして。
最前中央という奇跡のチケットを獲ってくれたことに賛美と感謝を。

舞台観劇では、もう少し後ろの方が舞台を視界におさめることができて首を動かさずに済む点で理想的ではあるのだけれど、演者さんたちに「近い」ということその1点では最前が最も嬉しいことではありますね♪

で、どの回を?となった時に、キャスト5人のうち4人がFGOのCV出演者だから一番興味がある、ってなってたのは言うまでもなく(笑
もう御一方も、アニメ「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」の、スヴィン・グラシュエート役をされてる方ですので、型月関連って大枠にはまってはいたっけな、と。

さてさて、いつもの如く、感じたことをつらつらと。
今回は少し物語りのネタバレありで。

会場入りして一番に目についたのは、舞台そのもの。
入場前からアナウンスがある通り、場内は撮影禁止というのも頷けるかな。
街並み?家々の窓には細工がしてあるっぽい?というのが第一印象。
話しの転換点で、中央下段の一角に電車の模型が灯りを載せて一巡りする演出あり。近かったこともあって、機構として灯りが付いてるのではなく、懐中電灯の様なものを”載せて”あることが解り、危うく笑いだしそうになっていました(笑
また、家々の窓は読み通りに、時間帯の演出をしているかの様に、電球色の灯りがともる場面あり。
こういう物語りに合わせて世界観を彩る大道具、すばらです♪

物語りは、主人公である「僕」が余命幾ばくもないと宣告され、そこに「悪魔」があらわれるところから。その悪魔がささやくには、「1日の延命と引換えに、世界中から1つ、何かを消さなければならない。」とのこと。消すことになるその何かを自分で選ぶことはできず、できるのは「消して、1日延命」か「消さず、死を受け入れる」の2択。

この主人公の選択をどう思うか?
私の感想はその1点に集約されました。
もちろん、物語りの最後の2択は文句なく賛成するところではるのだけど…
自分の「死」を前にして…
何をも犠牲にしても生きたいと願うだろうか?と…
今回の観劇、自分にとってはそういった死生観につながる体験でした。

以下、私の手前勝手な妄想として…
実は、主人公は最初の発作のときに既に死んでいて、不憫に思う悪魔の気まぐれと悪戯心から、現実世界とは別の夢の世界(もしくはバーチャルリアリティーとか)での数日間だった、なんてオチにしても面白いだろうな~などと思ったり。
飼い主の死を悲しみ、彼の心の安寧を願った猫(キャベツ)の想いに応えた悪魔の所業、なんて線もありだな、なんて。妄想、終わり。

そもそものところ、世界中から1つの何かしらが全て消えることと、1人の1日分の命が等価とは思えないんよなぁ…
さすが悪魔、全くつりあってない、ぼったくりもいいとこだと(苦笑

キャスト陣の演技と御姿で気になったとこは、女性陣の御2人。
猫役、井澤詩織さんの、猫耳な髪型と、鳴き声がめっちゃキュート!///
ただ、この猫(キャベツ)って…全日程で女性が演じてるけど…
たぶん、オスじゃないかな?などと思ってしまった天邪鬼な私がおります。
猫ってオス・メス問わず女性的な雰囲気があるとは思えるけれど…
どうなんだろか?明確な言及、あったっけ?
あと、古賀葵さん演じる(元)彼女役は、快活な雰囲気で、兼役の母役では病弱ながらも柔和な雰囲気で、明確な演じ分けはすばらでありました。
赤系色のワンピースに、白いカーディガン?は、夜の部の大久保瑠美さんと同じ雰囲気のお召し物だったらしい。
御二方とも間近に観ることができて、大変に眼福でありました♪///

今回の観劇では涙が出るほどの共感や同情はわき上がらず、ではありましたが…猫(キャベツ)が、寄り添うことができなくなるなら、と…そう言わせしめる「僕」に対しては少しばかりの羨望を抱きました。

蛇足1:
花とゆめコミックスから、全4巻でコミカライズあり。
雪野下ろせさんの作画とのこと。

オーディオブックでは、2015年のオーディオブック・オブ・ザ・イヤーを受賞していて、2016年には実写映画としても公開されてたらしい。

蛇足2:
今年の観劇はこれで終わり、かな?
来年はどんな出会いがありますやら…
1月の「ラヴ・レターズ ~2024 New Year Special~」は観たい回のチケットがご用意されなかったので幸先が悪い?(苦笑
どうぞ佳き出会いがありますように♪

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