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【キャリコン試験対策】「1級技能検定」でまとめて対策!<第9回第5問の選択肢に出てきた内容④ヒルトンの意思決定モデル>

当ブログでの過去問の取扱い方について

1級学科試験問題は、5択。適切(不適切)なものを1つ~2つ選びます。
なので、まともに取り組むと、間違った記述を相当数目にすることになり、効果的ではありません。
当ブログでは、過去問で扱われる事項をすべて「正しい記述」「これが認識できていれば正当できる内容」に変換して記載することで、正しい知識のみを印象付けることに集中します。
 ※====で挟まれた文章が過去問で扱われる部分
また、キャリアコンサルティングは、「実務」です。実技で活かすイメージをすることで、「実技に活かせる知識」としてストックすることを目指します。

意思決定理論と言えば、ジェラット先生(Gelatt, 1962)、ヒルトン先生(Hilton, 1962)、ティードマン先生(Tiedeman, 1963)。


1級第9回第5問「ヒルトンの意思決定モデル」に関する記述解説

今回はヒルトン先生の意思決定モデルについての記述です。

ヒルトンの意思決定モデル

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個人の自己概念や期待、職業観などと外界からの情報との間に生じた不協和不一致)の解消が、意思決定の過程である
=================

ヒルトン先生の意思決定モデルは、フェスティンガー(Festinger, 1957)の認知的不協和理論を意思決定プロセスに応用したもの。

不協和が生じた際、不協和の検閲し、個人が耐えられる状態に不協和が低下するまで、「前提」の再検討や他の選択肢の探索を繰り返します。


認知的不協和理論を応用したもの

認知的不協和とは、自分の考えと行動が矛盾したときに感じる不一致、不安、不快感。その不協和を解消するために考えを変更することで行動を「正当化」する現象を体系的に説明したのが認知的不協和理論です。

例えば…

高い受講料を前納で支払って受講した講座が、つまらなかった…

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この時、自分が支払った受講料に対して内容が伴っていないと感じたことで受講を決めた自分を正当化できず、不快感を感じています。

そこで、「高額な受講料を支払っただけの価値があるんだ」と考えを変えることにより、「高額な受講料を支払ったのにつまらない内容だった」という不快感を解消するのです。


就労支援での活用法

JIL資料シリーズNo.165では、職業相談場面において、ヒルトン先生の意思決定モデルを用いて意思決定プロセスを改善する支援例が挙げれていました。

自分は管理的な仕事には適していない(前提)と考えている相談者が、ゆくゆくは、管理職の役割が求められる求人を検討するケース。

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生じる不協和を解消するため、前提を再検討します。これまでのキャリアを振り返り、管理的な仕事に対する適性があるという考えに前提を変えることができれば、不協和が軽減され、この求人に応募するという意思決定ができます。

再検討をしても前提を変えられないときは、他の選択肢(他の求人票)を検討し、また、今後のキャリア形成についての選択の意思決定をしていくことになります。

前提はシンプルではなく、選択した案が別の前提の不協和を引き起こすことも考えられ、またその不協和の解消を目指して意思決定のプロセスを進めます。

まとめ

ヒルトン先生の意思決定モデルで特徴的なのは、「不協和(不一致)」の状態から「不協和(不一致)の解消」を目指すプロセスということ。

ちなみに、ジェラット先生の意思決定理論を選択する問題の選択肢の1つでした。ジェラット先生の意思決定プロセスは…「予測➡評価➡決定」の3ステップでしたね。

▽ジェラットの意思決定理論の記事はこちら▽


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これまでの経験で、なんとか自分の役割に気づくことができました。与えられた役割を全力で全うするため、「わくわく」と「ドキドキ」のど真ん中を走ります。 サポートでの勇気づけ、素直に嬉しいです\(^o^)/