アイヌ協会への要望

自民党の杉田水脈衆院議員は11日までに、保守系月刊誌のユーチューブ番組に出演し、アイヌ文化振興事業に公金不正流用疑惑があるとの見方を示した上で、関係者を「公金チューチュー」とやゆした。昨年12月の総務政務官辞任について、アイヌ関係団体に直接謝罪するのが嫌でやめたと明らかにした。https://news.yahoo.co.jp/articles/c863aeb7eed9364cf5bcc3f0ccb598b9297a8472

上記の件の対応についてアイヌ協会に問い合わせをしたところ、政府関係機関への働きかけはしているが、アイヌ協会として本件でHP等での公式な声明は考えていないとの回答であった、とても残念である。

このような対応は関係機関への様々な考慮があると考えられるが、公的な立場にある杉田議員の不当な批判や誤解を招くであろう発言は、アイヌ民族全体に対しても広範囲に影響を及ぼす可能性があり、誤解や差別偏見を広げるリスクがあるため、本件に対してアイヌ協会として公式な立場を示すことは、協会の信頼性を保つ上で重要であると考える。
特に、公金の不正利用のような重大な疑惑が提起された場合、そのような主張が事実無根であれば、明確に否定することが求められる。
もし実際にそのような事実がある場合は、問題に真摯に向き合い、それを認め、改善と再発防止策を講じることが不可欠である。
電話での職員の対応では、日本テレビの情報番組「スッキリ」で、アイヌ民族を傷つける不適切な表現があった問題では声明をだしたとの事であるが、本件で出さない判断基準は何か?と確認したところ、アイヌ協会ではこのような事案に対する対応は明確化されていないとのことで、本件は雑談で話しは上がっているが会議等は開かれていないとのことなので、早急にこのような各事象に対して対応マニュアルを作成し、影響力のある人物の発言に対しては会議等を通じて対応を決定するというアプローチを取る必要があると考える。
これらはアイヌ協会という組織としての一貫性と透明性を保つ上で不可欠である。
また、このような対応を取ることで、アイヌ協会の存在意義でもある『先住民族アイヌの尊厳を確立するため、人種・民族に基づくあらゆる障壁を克服し、その社会的地位の向上と文化の保存・伝承及び発展に寄与すること』を守る上でも最も重要であると考える。

杉田議員の発言を自らの襟を正すチャンスと捉え、アイヌ協会が日本社会で信頼され、組織としての地位を高める機会となることを願う。
これらはアイヌが日本国民の中の一民族としてマジョリティである和人、諸民族と日本社会で共生していく上では必要不可欠であると私は考えています。

酒井厚司

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