これさえあれば怖くない!サッカー用語集(随時更新)

お久しぶりです、あっつベルです。東京五輪もついに開幕し、サッカー日本代表は男子は勝利、女子も苦しみながらも引き分け勝ち点を手にしいいスタートダッシュを切れたと思います。私は男子代表の初戦vs南アフリカをTwitterのスペース機能を用い実況しながら観戦していましたが、その中で「あれ?サッカーの用語って難しくね?」と感じました。

ということで今回は、これだけあれば大丈夫!ときっとなれるようなサッカー用語のハンドブックを作っていこうと思います。オフサイドやFW,MF,DFのような体育の教科書に載ってそうな用語は紹介せず、一定以上サッカーを見ている人にしか伝わらない用語をメインにするのであしからず。

ポジション・プレースタイル

HV(インサイドバック)

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3バック(5バック)の時に、CB三人のうち左右にいる二人を指す単語です。日本では一般的に左CB、右CBとだけ呼ばれることが多いです。HVはドイツ語で"Halbverteidiger(ハーフスペースのDF)"という合成語から、インサイドバックは文字通りバックラインの中でインサイド(内側)にいる人という意味です。

ウイングバック(WB)

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3バックの一列前の両サイド、または5バックの大外にいる人たちを指します。(本質的には同じポジションを指します)サイドバックよりも攻撃的な役割を求められることが多いですが、守備もしっかりこなすことも要求されます。余談ですが、サガン鳥栖の金監督はWBを指して「ウイングハーフ」と呼んでいます。より前への意識を高く、5バックにはしたくないとの意図が込められているそうです。

インサイドハーフ(IH)

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中盤の中央に三人横並びでいるときの両脇の選手を指します。4-3-3(4-1-2-3)や3-5-2(3-1-4-2)などの中盤の選手を指すことが多いです。攻守にハードワークが求められる中盤の中でも攻撃で特に仕事を求められます。

アンカー

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最終ラインの目前に位置し、主に守備面でチームを支える選手です。「錨」の名の通り、チームの重心を守り安定させる役割をします。ボランチとも近いポジションですが、一人でいる場合や守備に重きを置いている場合にアンカーという呼称を使うことが多いです。

偽SB

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ペップバイエルンによって一躍有名となったシステムですが、複雑な構造を持つので詳しい説明は省略します。簡単に言えばSBが攻撃時に中盤の真ん中に入り攻守にわたってポイントを押さえるシステムです。SBとしての守備力や走力に加え、中盤でプレーできる視野の広さや技術も求められるレベルの高いシステムです。

偽9番(0トップ)

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メッシやトッティなどが行って有名になったシステムで、初期配置でCFにいながら攻撃時には下がってきて中盤のように振る舞い、中央に味方が飛び込むスペースを提供するプレースタイルを指します。ポジションによって背番号が決まっていた時代にCFは9番であったところから、9番にいながら9番でない仕事をするという意味で偽9番と名付けられました。

サリーダ・ラボルピアーナ(ダウンスリー)

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日本語では「アンカー落とし」とも呼ばれます。ボール保持時にCB2人の間、ないしは外側に中盤の選手(主にアンカー)が下がってきてビルドアップを助けるシステムを指します。主に4バックの時に用いられますが、3バックでも稀に起こります。また、アンカーではなくIHがCBの外のスペースに降りてくる時には「クロースロール」という特別な呼称があります。(画像点線矢印)

ピッチ上の名称

3ライン

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画像黒線のFW、MF、DFの3つの横のラインを指します。5レーンと違い人に焦点を当てた区切り方で、流動的に変化します。FWが縦に並んでいたりMFが2列になってる場合も基本的には3ラインでカウントします。

5レーン(5レーン理論)

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ペップ・グアルディオラによってひろく広められ、今ではサッカーをしたことが無くても名前を知っている人もいるかと思います。画像薄い白線のピッチ上を縦に5分割する方法で、どこにいればいいかを明確にする役割を持ちます。外側から、アウトレーン(サイドレーン、ワイドレーン、外など)、ハーフレーン(ハーフスペース、内など)、センターレーン(センタースペース、中など)と呼ばれます。

ギャップ(ゲート)

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相手選手複数の間にできるスペースを指します。ライン間のように固定されたものではなく相手の状況によって流動的に現れるスペースになります。ギャップの中でも相手ふたりの間からその向こうに現れるスペースを私はゲートと呼んでいます。

チャンネル(ポケット)

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4バックのCBとSBの間のスペースのことで、CBとSBどちらが対応するのかが曖昧になりやすいです。ここを走り抜けるプレーは「チャンネルラン」と呼ばれます。5バックでもWBとHVの間をチャンネルと呼ぶことがあります。

フロントエリア(フロントスペース)

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ライン間の中でもFWとMFの間を指して使われる用語です。稀にFWよりも前のスペースを指すこともありますが、相手のMFよりも前のスペース全体を指すと考えれば問題ないです。


ライン間(バイタルエリア)

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FWとMF、MFとDFのそれぞれのラインの間のスペースを指します。しかし、多くの場合は単にライン間という時はDFとMFの間のスペースを指すことが多いです。DFとMFの間のスペースは「バイタルエリア」とも呼ばれます。

プレー・戦術の名称

アイソレーション

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攻撃チームが片方のサイドから極端に人を減らして、敵味方ともに孤立させる戦術を指します。個人技で1vs1に勝てる選手やクロスに合わせるのが上手い選手に強みを出してもらうために使うことが多い戦術です。

アンダーラップ(インナーラップ)

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「オーバーラップ」の対義語で、前にいるボールを持った味方をピッチの内側から追い越すプレーを指します。オーバーラップと比べて、人の多い内側に入るため難易度が高いのであまり知名度は高くないです。

オーバーロード

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片方のサイドに極端に人を増やす戦術を指します。攻撃の場合は多くはアイソレーションとセットで扱われることが多く、守備ではサイドから攻撃される場合には広く使われます。人を増やすことでボールを奪いやすくしたり、細かくつないだボール運びをしやすくできます。

カバーシャドウ

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守備の選手が、ボールを持った相手選手からほかの相手選手を背中で隠すようにポジションを取ることを言います。カバーシャドウをかけながらボール保持者にプレスをかけることでひとりでふたりの選手を観ることが出来るようになります。

コンドゥクシオン(ドリブルアット)

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スペイン語で「運転」を意味し、突破ではなく運ぶドリブル全般を指します。大きく分けて「前進するコンドゥクシオン」「引き付けるコンドゥクシオン」「侵入するコンドゥクシオン」の3種類に分けられ、「引き付けるコンドゥクシオン」にドリブルアットという別名があります。詳しい話は調べていただくか、要望があれば個別に解説します。


レイオフ

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「ポストプレー」の一種で、受けたパスをダイレクトでパスを出した選手ではない3人目に落とすことです。前を向いてボールを持つ選手を簡単に作り出すことが出来るので、攻撃しやすくなります。ちなみに、後ろ向きの選手に落としを誘発するパスを「楔のパス」と言います。

終わりに

今回挙げたのは私がよく使う用語なので、取り上げていないだけでまだまだたくさんの用語が存在します。これからも随時思いついたり学んだ用語があれば書き足しますので、サッカーをこれから学びたいという人は時々覗きに来てください。最後になりましたが、ここまでたくさんの画像を使わせていただいたTACTICAListaさんありがとうございました。

それでは今回の記事はここまで。また次回の記事でお会いしましょう。それでは。


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