2023年8月初旬~中旬

8月第1週

気温が過度に上がると「たこ焼き」は売れない。

さすがに気温が高くなってきて「たこ焼き」の需要が落ちた。
まあ、これは毎年の事なので気にすることはないのだが暑さもほどほどにして欲しいところだ。

例の風邪が「五類」になってからと言うもの、県外からのお客様が目立つ。
また、外国人観光客もチラホラ現れるようになった。

先日もスイス人の老夫婦がやってきた。
彼等は高齢なのでスマホで翻訳というようなハイカラな事はできない。
しかも、スイスの公用語はなんとドイツ語だと言う。
なので、当然のようにダンケシェーンだ。
お互いに混乱しながら、たこ焼きを食べていった。
雑居ビルの二階に位置する営業時間1時間のたこ焼き屋に何のご縁があったのだろう。

それも聞けぬまま悶々とした。

タクシー料金値上げ

私は「安全のために」ほぼ毎日タクシーに乗って帰宅する。
ちなみに、店から自宅まで夜中ということでタクシーメーターは一度くらい回転するかしないかだ。

以前は約700円程度だった料金が、今では900円弱まで値上がりしている。

ある日、いつも通り平常運転で酔っ払ってタクシーに乗った。
私が「運転手さん、最近タクシー料金が値上がりしましたよね」と私が言うと彼は次のように切り返してきた。

「それはお客さんがショートだから気づくんですよ。ミドルやロングでは言われた事ないですよ。」

あぁ、なるほど。

値上げも大きなグロスで見ると濃度が薄まるのが消費者意識なのか。

私の店も1日の売り上げ額よりも1時間でいくら売り上げているのかまで細分化すると今まで見えなかったものが見えてくるのかもしれない!

そう考えて興奮したが酔っ払っているので、どうでも良くなった。

8月第2週

コラボメニュー

今年は柄にもない事を数多くやることになった。
その一つが他店とのコラボメニューだ。

これは私の販促という意味ではなく、そこには友情というか男兄弟がいない私にとって弟を支援したいという気持ちでスタートした。

8月末までということでスタートしたのだが、スタートして3日後に何故か私の店からコラボメニューの掲示物が無くなっていた。

10分ほど探したが私の性格なので「まぁ、いいか口頭で伝えたらいい」と方針転換。

「今月だけのメニューがある」と内容も伝えずにフレンドリーアプローチ。

まぁ、売れる、売れる。

私はなんと説得力があるのだろうと勘違いしながら作り続けた。
その結果、いつもの「気まぐれメニュー」の中で販売数ダントツの一位。

こんなに説得力があるのだったら化粧品や仮想通貨も売れるのではないかと思うくらいに皆さん頼んでくれる。

また、満足度も高く「続けてほしい」と言われることもチラホラ。

コラボメニューも満更でもないかな。

お盆が来た。

毎年、常連さんが他県から来た友人と来るのが定番なのだが今年は違った。
なんと、観光客が数多く来てくれた。

観光客は単価が低いのが定番だが、そこは数で稼ぐ。
私の店は、そんな店だっただろうか。

なにより知名度が上がってきているのは嬉しい限りである。
私のような雑居ビルの7席程度しかない店に県外から来てくれると言うのは奇跡に近い。

そう自分に言い聞かせながら飲み過ぎてしまい、営業後半の記憶は曖昧だ。



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