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リアルトロッコ問題

トロッコ問題というキーワードをご存じだろうか?

ハーバード大学教授の哲学者マイケル・サンデル氏が学校の授業で、生徒に倫理観や道徳観、論理的思考を教えるための問題の1つです。

トロッコ問題とは

トロッコに車掌と複数の乗客が乗っている。
車掌が線路の先を確認すると、工事をしている5名の作業員が線路上にいた。ブレーキをかけたいのだが、残念なことにブレーキが故障しており高速に進むトロッコを停止できない。

すると、線路には路線を変える分配器の前に作業員が1人いる。作業員が何もしなければ、トロッコは5名の作業員に突撃する。
そして、分配器を変更すると経路は変えられるのだが、その先の線路上にも作業員1名が作業している。

選択しても、しなくても必ず5名又は1名の死者が出る事は、確実な状況な時にあなたが分配器の前にいたら、どのように考えどのような選択をするのかという問題です。

非常に難しい問題ですね。この問題について、先に紹介した書籍で詳しく説明があります。是非、読んでみてください。知性と感性が磨かれると思います。


冬の寒い平日のお昼時の時間に、私は体調が良かったので複数の用事のために都心の駅にバスで出かけた。いつもは席がガラ空きの状態の路線でしが、この日は非常に天気が良く、寒い真冬のつかの間の晴天だった。

そのため、家にこもっていた高齢者の多くが、無料バスチケットを利用して、散歩や買い物、お茶のために多く同乗していた。

その時に、前記のトロッコ問題に似たような事象が発生した。

私がバスに乗車した時には、乗車率が90%近かかっために残された2席の1つに私が座った。

次のバス停に到着すると、

①乳児を抱えた30歳前半の女性
➁70半ばの男性

が乗車した。そして、椅子に座っている私は、見かけは確りとしているおっちゃんだが、健康年齢は見かけによらず推定60歳後半~70歳位の➂一級障碍者の男性がいる。

この①➁➂ のそれぞれ座席に座る理由がある。

私の選択は、3択存在する。

A.座り続ける。
B.席を女性に譲る。
C.席を高齢者に譲る。

の何れかだろう。

もし、貴方が席に座っていたらどうだろうか?
私の立場になって、少し考えて欲しい。


私の優先度は、以下です。B、A、C の優先度です。
私の考えは、日本社会では必要以上に高齢者が色々な意味で優遇されており、年功序列のパラダイムを若い人達に押し付ける忌まわしき文化がある。

私自身は、今後の日本国の繁栄を考えれば、年下序列という文化を考えるべきだろう。即ち、上の世代が子供や子供を育てている親たちを敬う世界です。若い世代を苦しめて、自立していない老後というのは、人の生き血をすすって生き長らえるドラキュラのようなものだ。

では、実際の私が出した選択は何だろうか?

私は、自分の体調を心配しつつも、無言で席をたって後方に移動した。
もし、乗車時間が30分以上係るのであれば、恐らく下車している。

下らない席取り合戦をするならば、
・安全な外でタクシーを捕まえる。
・安全な外で次のバスを待つ。
・ゆっくり徒歩で歩く。
・引き返して、自宅に帰る。
の何れかを選択しているだろう。

そして、私は無言で席を譲ったが、譲ろうとした相手は乳児を抱えた女性に向けて譲っている。この時に、私が一声女性に「どうぞ」と声を掛ければ、女性も席を座り易かったのだろうが、予期せぬ事が起きた。

2番目に乗車してきた高齢の爺様が、自分に席を譲ったと勘違いした。
どんなに厚かましい生き物だろうか?

私の目線から、乳児を抱きかかえた女性が運賃を払う瞬間で、私の席に寄った時に席を離籍しているのにも関わらず、高齢者の爺様は権利を主張してきた。

申し訳無い事に、女性は高齢者男性にどうぞと言い出した。

その上で、高齢者男性がまるで自分が譲ってあげているんですよという雰囲気を醸し出した。更に、面倒な事に女性の後ろの席の高齢者が、乳児にあやす感じまで出してきて、乳児に触れる感じが出てきた。

乳児というのは、免疫が確立していない時期で、インフルエンザやコロナの変異株が流行っている第10派の時期には、他人に触れてはいけない、増してや乳児に対しては。


この様子を視ていた自分は切れそうになっていた。

もし、もう少し周囲の爺様・婆様の偽善者振りが継続していたら、私は変質者に思われても、バス内で大きな怒号を飛ばし、爺様・婆様に説教をしていたらだろう。

「子供を連れた母親を優先するの当たり前だろうが、俺は糞爺・糞婆に席を譲った訳では無いんだよ。甘やかされた最近のクソガキは本当厚かましいな。」
「後、婆! 感染症流行っている時に免疫の無い乳児を汚い手で触るな。変ななの移ったらどうすんだよ。乳児はこれから両親と明るい未来があるんだよ、棺桶に入るだけのジジババと違うんだよ。」

という心の声が出そうになった。

そして、用事を済ませて帰路に返るときにある言葉を思い出した。

「戦争、災害などの有事の場合には、女子供から避難させる事。」

この言葉は不変の真理をついていると思う。

この当たり前の事が理解できない、甘やかされた高齢者が日本を埋め尽くしている。そのような、高齢者を軸に経済を動かそうとしている事が、日本経済を衰退させている事は間違いないだろうと感じた1日だった。

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