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Mリーグの魔法

麻雀プロによるチーム戦Mリーグは、今期5年目のシーズン真っ最中。
そんな中、Mリーグ発足時から現時点までのMリーグで起きている今の状況について客観的な目線でその変化を纏めたい。

1.Mリーグの使命

麻雀は、日本人の日常生活に深く根差す大衆娯楽であると同時に、極限の集中力と判断力、論理的思考に加えて、勝負勘をも鍛えることができる素晴らしい頭脳スポーツです。
Mリーグは、トッププロがしのぎを削り覇を競う、史上初のチーム対抗戦のナショナルリーグを通じて、この麻雀の楽しさを、素晴らしさを世の中に伝えてまいります。

https://m-league.jp/about-detail

1-1.Mリーグの理念

高度な頭脳スポーツとしての麻雀への認知の確立
麻雀に対する負のイメージの払拭
麻雀による世代間交流の促進と社会発展への貢献
麻雀を通じた国際交流親善への寄与

https://m-league.jp/about-detail

1-2.Mリーグの活動目的

・Mリーグは、プロ団体から厳正なドラフトを経て指名されたトッププロによる真剣勝負を通じ、高度な頭脳スポーツとしての麻雀の認知を確立し、日本における麻雀の競技力向上に寄与します。

・Mリーグは、参加する選手に違法賭博との決別を課し、プロ団体をはじめとする麻雀界や関係企業等と密に協力しながら、麻雀に対する負のイメージを払拭し、娯楽・競技としての地位向上に努めます。

・Mリーグは、ファンやサポーターとの交流を通して、頭脳スポーツとしての麻雀の楽しさを広く世に伝えます。

・Mリーグは、子どもからご高齢の方まで広く楽しまれている麻雀を、より健康に安全にプレイできる環境整備に努め、世代間の交流を促進し、社会の発展に貢献します。

・Mリーグは、オリンピックの正式種目化を目指して所要の働きかけを国内で行うとともに、国際的な交流および親善に貢献します。

・Mリーグは、チームにとっての最大の目標であるシーズン優勝、一つでも上の順位を勝ち取るために、チームと選手が一丸となって全力で競技に臨む姿勢を重視します。

・Mリーグは、チームのシーズンの順位はもちろんのこと、累年の成績・ポイント(累積ポイント)も未来永劫残っていく価値と考えます。

・Mリーグは、頭脳スポーツとして、チームの順位を向上させることが難しくなった場合においても、チームポイントを伸ばすために、全力で競技に臨む姿勢を尊重します。

https://m-league.jp/about-detail

MリーグのHPに記載されている「Mリーグの使命」は、Mリーグの選手、チームオーナーの関係者(監督、運営社員)そして、オーナー企業の社長が従うべき原点がここにある。

企業が社会で経済活動を行う際に、自分達の歩む方向性や活動に濁りが無いか未来に続く道を歩んでいるか迷った時には、企業は、「企業理念」に従った行動をできているかを考える。ここでの企業理念は、その会社の社会における存在価値や会社の根幹となる考え方・価値感を示します。

Mリーグにおける「企業理念」は「Mリーグの使命」です。

2.スポーツとしての地位を確立できたのか

前項の「Mリーグの使命」には、4回も「頭脳スポーツ」というキーワードが出現しています。つまり、Mリーグの重要な使命としては「頭脳スポーツ」として麻雀競技を確立する事が大儀です。

2-1.スポーツとは

日本では、スポーツを推進するために文部文化省に「スポーツ庁」が創設されています。このスポーツ庁は、日本国内におけるスポーツの発展及び国民への浸透を目指した象徴的な省庁です。そのスポーツ庁が定めたスポーツ基本法にスポーツの定義が明示されています。

ちなみにスポーツ庁の歴代の長官は、初代長官が水泳メダリストの「鈴木 大地」さん。そして、現在のスポーツ長官は、ハンマー投げメダリストであり超人である「室伏 広治」さんです。

2-1-1.スポーツ基本法(平成 23 年法律第 78 号)

スポーツは、世界共通の人類の文化である。

スポーツは、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神的な充足感の獲得、自律心その他の精神の涵(かん)養等のために個人又は集団で行われる運動競技その他の身体活動であり、今日、国民が生涯にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営む上で不可欠のも のとなっている。

スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利であ り、全ての国民がその自発性の下に、各々の関心、適性等に応じて、安全かつ公正な環境の 下で日常的にスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、又はスポーツを支える活動に参画する ことのできる機会が確保されなければならない。

スポーツは、次代を担う青少年の体力を向上させるとともに、他者を尊重しこれと協同する精神、公正さと規律を尊ぶ態度や克己心を培い、実践的な思考力や判断力を育む等人格の 形成に大きな影響を及ぼすものである。

また、スポーツは、人と人との交流及び地域と地域との交流を促進し、地域の一体感や活力を醸成するものであり、人間関係の希薄化等の問題を抱える地域社会の再生に寄与するも のである。さらに、スポーツは、心身の健康の保持増進にも重要な役割を果たすものであり、 健康で活力に満ちた長寿社会の実現に不可欠である。

スポーツ選手の不断の努力は、人間の可能性の極限を追求する有意義な営みであり、こうした努力に基づく国際競技大会における日本人選手の活躍は、国民に誇りと喜び、夢と感動 を与え、国民のスポーツへの関心を高めるものである。これらを通じて、スポーツは、我が国社会に活力を生み出し、国民経済の発展に広く寄与するものである。また、スポーツの国際的な交流や貢献が、国際相互理解を促進し、国際平和に大きく貢献するなど、スポーツは、 我が国の国際的地位の向上にも極めて重要な役割を果たすものである。

そして、地域におけるスポーツを推進する中から優れたスポーツ選手が育まれ、そのスポ ーツ選手が地域におけるスポーツの推進に寄与することは、スポーツに係る多様な主体の連携と協働による我が国のスポーツの発展を支える好循環をもたらすものである。

このような国民生活における多面にわたるスポーツの果たす役割の重要性に鑑み、スポー ツ立国を実現することは、二十一世紀の我が国の発展のために不可欠な重要課題である。 ここに、スポーツ立国の実現を目指し、国家戦略として、スポーツに関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、この法律を制定する。

https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/hakusho/nc/__icsFiles/afieldfile/2018/06/15/1406196_2_1.pdf

2-2.改めてスポーツとは

スポーツ選手の不断の努力は、人間の可能性の極限を追求する有意義な営み

そして、私の過去の経験と考えで纏めるならば以下である。

スポーツとは、ゲーム性のある一定のルールが確立した競技において、公正・公平性が確立した環境下において、点数・時間などの得点をチーム・個人が競い合い、勝敗を決定する。ある一定の期間においてその競技試合の順位を競い、日本一のチーム・日本一の個人を目指す。しいては、世界一を目指す競技と定義できる。その日本一を目指すためのスポーツ選手の不断の努力は、人間の可能性の極限を追求する有意義な営みとなる。

2-3.他のスポーツ競技は

スポーツにおける最近の真新しい出来事としては、FIFAワールドカップカタール2022が開催されました。サッカー日本代表は、ドイツ、スペインという優勝経験があるサッカー大国のグループリーグにおいて、ドイツ・スペインを倒すという歴史的偉業を収め、多くの日本国民に勇気と感動を届けました。
そのサッカーのルールを知らない多くの国民が、僅か1点というゴールに歓喜し、失点した時には落胆し、そして日本が敗退してもその偉大な功績に対して多くの国民がその活躍に称賛した。

サッカー日本代表は、まさに日本のサッカーの国民代表であり、過去多くの厳しい試合を経験し、厳しいレギュラー争いを経験し、膨大な練習を4年以上やり続けたトップサッカー選手が日本を背負って、世界一を目指して屈強な海外選手と戦い切った。

サッカー、野球、バレーボール、卓球、ボクシング、柔道、格闘技、陸上、水泳、スキー、スノーボード有りとあらゆるスポーツ競技は、通年日本一のチーム・選手を決めるための真剣勝負の試合が多く開催されている。ルールは違えどプロ競技スポーツ選手が目指す先には、必ず日本一がありその先に世界一がある。

2-4.Mリーグはスポーツとしての確立できたのか

当初私は、Mリーグが開催された時には涙を流すほど感動しました。自分が1麻雀の愛好家として、他スポーツ競技に似た熱狂を麻雀の世界でも感じられるのかと、そして自分が極めてきた麻雀に関して自分より強い日本人選手の技術と極められた精神力を目の当たりにできるのか。

4年半を経過して、確かに考えられない素晴らしい手順や芸術的な技術も数多く見受けられた。

ただ、ここ最近のMリーグの試合は、

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