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ウェアラブルデバイス

ウェアラブルデバイスとは、手首や腕などの身体に常時装着させる高性能な小型コンピューターデバイスを意味します。

その代表的なのが「AppleWatch」などの腕時計を主の役割としてカレンダー、脈拍測定、電話、メッセージ通知、音楽選択、Pay機能など。
使いこなす達人にとっては肌身離せない正にウェアブルデバイスとなっています。

私は、残念ながらウェアブルデバイスは音楽を聴くためのヘッドホン位でWatch系は試した事が有りません。ワイヤレスのヘッドホンを無くしたり、壊しただけでも相当ショックを受けるので、数万円もするWatch系は怖くて身に着けられません。そもそも腕に時計をつける文化が私には有りません。

アラフィフおじさんの私は、駅の改札口をスマホに搭載されているSuicaでサクサク支払いをしている様子にもスゲーなという感触を毎回抱いています。
最近やっとスマホのPayを利用して半年になるので、おじさん世帯は電気の要らないICカードのSuicaやクレジットカードなどの現物が一番安心します。

スマホのPay系なども充電切れたらどうしようというのが、常に頭をよぎります。いつも私は外出時には携帯充電器を持ち歩いているので、いざという時にはいつでも充電できるのですが、それでも通勤ラッシュや人様が多く居る場でのモタツキ感は出したくありません。

そのような事を考えると財布に入っている5年以上経過したICカードのSuicaの安定感は抜群です。常に5千円~1万円のキャッシュをチャージしておくとこれだけで都内はスーパー、コンビニ、タクシー、バス、電車全ていけます。持ち合わせのお金が無くても財布に入ったSuicaが有るだけでも1週間以上コンビニやATMに立ち寄らなくても生活できると思います。

たまに焦るのが使い過ぎてチャージを怠った時に、電車の改札やバスの乗車時にあの人お金無いのかなという社会の冷たい視線を稀に受けます。

またICカードが便利なのは、過去10年以上携帯していて一度も折れたとか無くしたとか接触不良になった事が有りません。

・・・

そんなウェアブルデバイスの聡明期に未だICカードが最強だと思っている原始人オジサンがバスで帰宅するある日の出来事でした。突然の雨で帰宅時間帯に珍しくバスの乗車率が高く、私のいつも乗車するバス停に見知らぬ若い学生や社会人が並んでいました。

私の前に可愛らしい新社会人らしいOLさんが髪型から靴まで全て綺麗にコーディネートされていました。あれかな、突然の雨で帰宅経路変えたか普段徒歩だったのをバスを利用する感じかな?

そんな下らない事を考えながら、OLさんの乗車タイミングになりました。
OLさんは身に着けていたAppleWatchのような時計をICカードの読取機械に腕を近づけました。

「ピッ」
「ブーブーブー」
「ピッ」
「ブーブーブー」
「ICカードの残高をお確かめの上再度ご入金ください。」

そして、OLさんがウェアブルデバイスに搭載したSuicaの残高が無い事に気が付いた。OLさんの後ろに並んでいた私は全力の菩薩の作り笑顔をして、私は焦らないから焦らずにゆっくり対応して下さいという雰囲気を全力で出した。

善人にみられたいと思う偽善者ぶりなのか?
綺麗な女性をみて大人の男性の魅力を感じさせようとしたのか?
珍しく冷静に落ち着いた大人の対応が取れた。

OLさんから「どうぞお先に」という一声を期待した。

社会人の良識としては混雑している場では、場の流れを乱す行いは自分の優先度を下げて他人を優先するのは当たり前だろう。例えば、バスの並び順が変わって座席に座れるか座れないかの瀬戸際でも、後続に並んでいる人達に迷惑をかけないように譲るのが良識というものだろう。

OLさんが、パニックなったのか何故か頑なにICカードの読取機器の前でモゾモゾしだした。菩薩の作り笑顔をした私も流石に「アッ?ア~ン!?」というビーバップハイスクールの仲村トオルがかました顔のようになってしまった。

私はOLさんの対応を冷静にみていた。

でも彼女から私や他の乗客を先に通すという発想が欠落していた。その上で、恐らく財布には現金を持ち合わせて無くてキャッシュレス頼りの生活をしていてパニックになったのだろう。5分前後モゴモゴしてやっと座席に移動して、スマホをいじりだしてチャージをし始めていた。

私は、最初菩薩の顔をしていたのが、OLさんの横を通り過ぎる時には恐らく何か冷めた表情でOLさんに「何が一番大事なんだよ」という視線を送っていた。

推測ですが、実家通いか箱入り娘か分かりませんが、見た目は良い物を身につけて身なりは非常に鮮麗されているお嬢さんが、給料は自分の使える範囲が少なくて現金は殆ど持ち歩けない方のだと思う。
1000円亭主がなけなしの1000円札を使うと裸になるような状況だろう。

私が言いたい事は、ウェアブルデバイスなどを格好良く身につけるならばSuicaの残高は常に1万円前後入れておきたい。すると精算したときに残高が4桁から1万円以上あると後ろの乗客者が大概凄いサラリーマンやOLさんだと思ってくれる。

そのOLさんには申し訳無いがウェアブルデバイス経由でSuicaを精算するのは未だ早過ぎる。チャージ金額が常に毎回1万円前後できて初めて高級なウェアブルデバイスをつけられる。
一番大切な恰好つける部分を取り違えると見栄を張っている只の貧乏人だと思われる。同じ貧乏人だったら、見栄を張る所はへそくりとなるチャージ金額だろう。

原始的なICカード最強かも知れない。

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