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Study60.白ネギを美味しいポタージュにするには斜めスライスし、塩は早めに加える。
note公式twitterで紹介していただき、たくさんの方に読んでいただいています。ありがとうございます*
いろんな切り方でつくる、白ネギのポタージュ
— note (@note_PR) September 29, 2020
斜めスライスし、塩は早めに加える…。野菜Laboの田野実 温代さん@yasai_laboが、これから甘みが増してくる白ネギのうま味を余すことなくあじわう、ポタージュのレシピを紹介してくれました。https://t.co/T6pquqKQyM
今日のテーマは、これから甘味がのって美味しくなってくる「白ネギ」です。今回もバターナッツカボチャに引き続きおいしいポタージュにすることを目指していきます。
白ネギといえば、誘惑的な良い香りと加熱すると出てくる甘味を生かしたいところです。
今回は2つの切り方を試します。
1、斜めスライス
2、縦に細切り
さらに、それぞれ加熱の前に塩で和えるパターンも追加します。
1' 、斜めスライス 塩
2'、縦に細切り塩
切り方をあえて変えたのは、「タマネギの場合は切る方向によってポタージュの美味しさに変化が出てくる」ので、同じヒガンバナ科の野菜として同じ結果が出るのでは?と思いついたためです。
先に塩を和えるか和えないか、については、塩をふるレシピを良く見かけるのでどんな効果があるのだろう?と気になったためです。感覚的には、水分が抜けやすく早めにしんなりし、浸透圧でネギの旨味成分が引出されるのでは?と予想しました。
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ネギ(60g)を切っていきます。左が、斜めスライス、みぎが縦細切りです。この時点で、斜めスライスの方がとても切りやすいことを思い知らされます。(ちなみに、斜めにせずに輪切りにすると切ったネギが転げていきやすいので、輪切りにしたい時もほんの少し斜めにすると転げにくくなり楽に切ることができます。)
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縦に切っていくとネギの芯と皮がバラけていくので、とても切りにくいです。こんなに切りにくいのに、美味しさに繋がらなかったら悲しいな、、と思いながらも続けていきます。
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フライパンに米油(大さじ1)とネギを入れ火にかけます。焼ける音がしてきたらトロ火にし、たまに混ぜながら炒めていきます。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274091/picture_pc_75754027cf5f2fb55e0459fac66d2245.jpg?width=800)
「1、斜めスライス」を加熱していきます。皮と芯が均一に切れているので全体に同じスピードで火が通り、とても炒めやすいです。10分炒め、44gになりました。続いて「2、縦に細切り」です。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274252/picture_pc_0cefb2070f734a1f70b87a1b8a710902.jpg?width=800)
炒めながら、見た目が硬そうだな、という印象です。輪切りよりも切り方にばらつきが出やすく、皮と芯が均一に切れていないため、火の通りにばらつきが出そうな感じがします。そして予想通り、序盤から皮が焦げてきてしまいました。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274304/picture_pc_de179d709654c2e0857b27cad55ee726.jpg?width=800)
皮と芯とで水分量に違いがあるためかと思います。しんなりするまで10分炒め、42gになりました。「1、斜めスライス」の方が繊維を断つように切っているので水分が抜けやすいのでは?と予想していたのですが、「2、縦に細切り」の方が重さが軽くなってしまいました。続いては「塩で和える」パターンです。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274360/picture_pc_3b76a2fa1fef096d2dcb194654ad03af.jpg?width=800)
ネギ(60g)に対して1%の塩(0.6g)で和えて、すぐに米油(大さじ1)と共にフライパンに入れて火にかけます。「1' 、斜めスライス 塩」は塩で和えない時と炒め具合にあまり差は感じないまま10分炒め、45gになりました。
「2'、縦に細切り塩」は、塩で和えない時よりも早くしんなりしてきました。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274441/picture_pc_94baf4915c9820851c8ca63466d94459.jpg?width=800)
とても炒めやすいです。こちらも10分炒め、45gになりました。塩で和えた時の方がしんなりしやすいように感じましたが、むしろ重さは重くなってしまいました。
1、斜めスライス(60g→44g)
2、縦に細切り (60g→42g)
1' 、斜めスライス 塩(60g→45g)
2'、縦に細切り塩 (60g→45g)
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274482/picture_pc_ce8ba500744e822ad9b047fcb9fb2879.jpg?width=800)
左側が「斜めスライス」右側が「縦に細切り」で、上が塩なし、下が塩ありです。見た目にはほどんど変わりありません。続いて豆乳(80g)と一緒に攪拌します。最後に、塩を加えていない「1・2」に同量の塩(0.6g)を加え良く混ぜます。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274516/picture_pc_aba5e60d16ae7243954ce51e12df1c49.jpg?width=800)
色の違いはほとんどみられませんでしたが、ペーストの状態に大きな差が出ました。切り方による違いが大きく、縦に細切りにした「2・2'」はモタッと仕上がっています。
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274584/picture_pc_a0043e381d2296609a9c315d2c6d970c.jpg?width=800)
スプーンで持ち上げてから落とすと、ボタッと落ちます。
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274653/picture_pc_caed5f124ef28ff02052f8e5398c0991.jpg?width=800)
見た目もボツボツして滑らかではありません。一方、斜めスライスした「1・1' 」は比較的滑らかで、持ち上げて落とすとトロトロッと流れ落ちます。
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274711/picture_pc_73f25a4b0b6fb4f0b22afb2daf7756ec.jpg?width=800)
しかし、見た目は完全に滑らかではなくボツボツした感じが残っています。
![画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35274744/picture_pc_66d0017dfc7e63ea2491400c9dbd5177.jpg?width=800)
攪拌したとしても、元々切る繊維の長さがトロみに大きく関係しているようです。実際にポタージュにする際は、煮るなどしてさらに加熱する必要があります。
切り方で味に差は出ないけど、滑らかなのは斜めスライス。
食べてみると、縦に細切りの「2・2'」はざらざらした舌触りで美味しく感じられず、斜めスライスの「1・1' 」は舌触りが滑らか美味しく感じます。切り方による「味」自体の差はあまり感じませんでしたが、明らかに美味しく感じたのは斜めスライスした「1・1' 」でした。今回は味ではなく舌触りが美味しさに大きく関係していました。
塩を早めに加えても状態に差は出ないけど、甘味を引き出す。
塩を和える・和えないの違いについては、塩で和えた「1'・2'」の方が、塩味と味の一体感があるように感じました。塩味ではなく甘味を感じ塩気が引き出し役に回ってくれています。塩で和えない「1'・2'」は、塩味をダイレクトに感じました。塩が全体に行き渡るように良く混ぜたはずなのですが、成分が濃い状態で塩を混ぜたので、うまく溶け込んでいない可能性があります。塩を加えてから、加熱する工程を経た方が良さそうです。
大切そうなポイントが少しわかってきました。引き続き、皮を焦がさないようにしながら、煮る工程も加えて実験を重ねていきます。ちなみに、今回60gのネギに80gの豆乳で伸ばしていますが、正直豆乳が濃くマイルドすぎて少し水分を入れる必要があります。こちらの割合も、調整していこうと思います。では、引き続き実験をお楽しみに*
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