Study9.白ネギの薬味に向いている部位、切り方。
白ネギをといえば、その香りと辛みを生かして薬味として重宝されていますが、その使う部位と切り方にはどんな意味があるのでしょうか。そんな疑問を解決するために行った実験です。
今日のテーマ
実験結果
今回、「生の状態で少量使う場合」という条件で実験を行っています。大量に使う、または料理の熱に触れる場合、ネギがまた違った良さを発揮してくれると思いますので、条件を配慮した上で内容をご覧ください。
今回使ったのは、上写真の①緑の部分と、②白い部分です。
※①は内側に「ぬめり」のある「ワタ」をほとんどなく筒状になっている部分を使用しています。②は、より甘さがあると仮定されるお尻の部分を使用してます。
まずは①緑の部分です、上写真のように、【A】繊維を断つ方向に千切り(左)、【B】繊維に沿った方向に千切り(右)にします。この2つに対して、下記4項目を評価しました。
・食感・・・【B】の方が硬くしっかりした食感に。大量に食べるとかなり硬いと感じます。【A】の方が柔らかく量が多くても食べられそうです。
・香り・・・【A】は少し鼻をツンとする辛みのある香りを感じます。【B】はほとんど香りを感じませんでした。
・味・・・少し辛みを感じるものの、少量のため両者ともにあまり味を感じませんでした。
・見た目・・・【A】は「くるん」とまるまります。【B】はシャキッとまっすぐで、多少揉んだりしても形を保ちます。
同じく②白い部分も、上写真のように、【C】繊維を断つ方向に千切り(左)、【D】繊維に沿った方向に千切り(右)にします。
・食感・・・【C】は繊維を断っているのでふにゃっとしてハリがありません。【D】はシャキっとしています。
・香り・・・どちらもネギの良い香りがします。【C】はうっすらと、【D】は一瞬鼻をツンして良い香りがします。
・味・・・繊維を断つ【C】の方が甘みを感じました。
・見た目・・・【C】は繊維が立たれているのでふにゃっとしています。【D】はシャキっとしています。
以上の結果を下記表にまとめます。薬味としてポジティブに感じた部分を赤文字にしました。
こうまとめると、白い部分が香り・味 共に薬味として生かしたい特徴が多いことがわかります。特に白髪ねぎとして使われる「繊維に沿った切り方」がより良いことがわかりました。
一つ予想外だったのは、繊維を立つよりも、繊維に沿った方が香りを強く感じたことです。一般的には繊維を立った方が成分が染み出し、香り、辛みを感じやすくなるという情報が多くあります。白髪ねぎを通常繊維に沿って切るのは、このことを知ってのことなのかもしれません。
緑の部分は、繊維を断つ方が香りを感じネギとしての個性を生かしやすく、食感も不快さを感じません。こちらも、よく薬味として使われる切り方が薬味として向いていることが分かりました。
結果
まとめ
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