IMG_1532のコピー

Study9.白ネギの薬味に向いている部位、切り方。

白ネギをといえば、その香りと辛みを生かして薬味として重宝されていますが、その使う部位と切り方にはどんな意味があるのでしょうか。そんな疑問を解決するために行った実験です。

今日のテーマ

白ネギを薬味として使う際、最適な部分切り方を見つける。

実験結果

香りを一番に楽しみたいなら、白い部分の外側繊維に沿って白髪ねぎに。

今回、「生の状態で少量使う場合」という条件で実験を行っています。大量に使う、または料理の熱に触れる場合、ネギがまた違った良さを発揮してくれると思いますので、条件を配慮した上で内容をご覧ください。

スクリーンショット 2020-01-28 18.52.44

今回使ったのは、上写真の①緑の部分と、②白い部分です。
※①は内側に「ぬめり」のある「ワタ」をほとんどなく筒状になっている部分を使用しています。②は、より甘さがあると仮定されるお尻の部分を使用してます。

画像2

まずは①緑の部分です、上写真のように、【A】繊維を断つ方向に千切り(左)、【B】繊維に沿った方向に千切り(右)にします。この2つに対して、下記4項目を評価しました。

・食感・・・【B】の方が硬くしっかりした食感に。大量に食べるとかなり硬いと感じます。【A】の方が柔らかく量が多くても食べられそうです。
・香り・・・【A】は少し鼻をツンとする辛みのある香りを感じます。【B】はほとんど香りを感じませんでした。
・味・・・少し辛みを感じるものの、少量のため両者ともにあまり味を感じませんでした。
・見た目・・・【A】は「くるん」とまるまります。【B】はシャキッとまっすぐで、多少揉んだりしても形を保ちます。

画像3

同じく②白い部分も、上写真のように、【C】繊維を断つ方向に千切り(左)、【D】繊維に沿った方向に千切り(右)にします。

・食感・・・【C】は繊維を断っているのでふにゃっとしてハリがありません。【D】はシャキっとしています。
・香り・・・どちらもネギの良い香りがします。【C】はうっすらと、【D】は一瞬鼻をツンして良い香りがします。
・味・・・繊維を断つ【C】の方が甘みを感じました。
・見た目・・・【C】は繊維が立たれているのでふにゃっとしています。【D】はシャキっとしています。

以上の結果を下記表にまとめます。薬味としてポジティブに感じた部分を赤文字にしました。

スクリーンショット 2020-01-28 19.30.20

こうまとめると、白い部分が香り・味 共に薬味として生かしたい特徴が多いことがわかります。特に白髪ねぎとして使われる「繊維に沿った切り方」がより良いことがわかりました。

一つ予想外だったのは、繊維を立つよりも、繊維に沿った方が香りを強く感じたことです。一般的には繊維を立った方が成分が染み出し、香り、辛みを感じやすくなるという情報が多くあります。白髪ねぎを通常繊維に沿って切るのは、このことを知ってのことなのかもしれません。

緑の部分は、繊維を断つ方香りを感じネギとしての個性を生かしやすく食感も不快さを感じません。こちらも、よく薬味として使われる切り方が薬味として向いていることが分かりました。

結果

薬味として楽しむなら、香りを一番に楽しめる白い部分の外側繊維に沿って白髪ねぎに。

まとめ

それぞれの個性を生かし、今後使っていきたい方法を以下にまとめました。

<薬味として>
緑の部分繊維を断って輪切りにし、辛みを生かす料理に。
白い部分の外側→白髪ねぎにし、香り・甘み・辛みを生かす料理に。

<彩りとして>
緑の部分繊維に沿って細切りにし、少量彩りをプラスしたい料理に。
      ※味をあまり邪魔をしないため。

白ネギに関する下記実験も、合わせてご覧ください。
「Study5.白ネギサラダに向いてる部位」
「Study6.白ネギ「押し切り」「引き切り」で味は変わるのか。(結果出ず)」
「Study8.白ネギペーストに向いている部位」

ーーー
野菜の美味しさを日々研究している「野菜Labo」特製のポタージュを販売しております。
白ねぎポタージュはクリーミーだけどサラッと食べやすいポタージュ。
5種の野菜を楽しめるポタージュ詰め合わせも用意しております。
▼▼商品の詳細はこちらをクリック▼▼


最後までお読みいただきありがとうございます。頂いたサポートは「野菜のおいしい食べ方がもっと世の中に溢れるため」の活動や勉強のために使わせていただきますね。