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Study67.人参をおいしいポタージュにするには、蒸すだけでもいい?ミキサーでカットしても大丈夫?

今日は「春のポタージュセット」に入る予定の「白菜ポタージュ」に続いて、「にんじんポタージュ」の実験に移っていきたいと思います。


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にんじんはこれまでも何度か実験を行ってきたのですが、これまでの実験で「炒めて煮る」か「煮るだけ」なのか判断に迷っていました。今回は、「炒めたにんじんがそもそも、好き」という理由から「炒めて煮る」を採用していきたいと思います。

その時の実験はこちら
Study47.人参をおいしいポタージュにするには、炒めるか、炒めて煮るか、煮るだけか。(続編)

今日は「おいしさを保ちながらいかに時間を短縮できるか」を比較するために実験をしてきます。

用意した条件はこちら

A.丸ごと蒸して、そのままポタージュに。
B.丸ごと蒸して、機械でみじん切り、炒めて、煮る。

これまでの実験で「蒸す」だけでポタージュを作ったことがなかったこと、また仕込みを行う工場に大きな蒸し器がありこれが使えると作業効率がとてもアップする事からこの条件を選んでいます。

包丁で切らずに機械でカットしても味が変わらないかどうか?という点も同時に確かめていきます。

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まずはA.Bまとめてにんじん(216g)を蒸し器で10分蒸します。するとにんじんがすぐに柔らかくなりミキサーでも簡単に砕けるようになります。

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半量はミキサーでみじん切りにします。

この時点で、水が出てビチャビチャになっていないので大丈夫かもしれない...?という気がしてきます。

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もう半量はそのまま5分追加で蒸します。

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丸ごと15分蒸したにんじんは、丸ごとミキサーに入れて豆乳(82g)、塩(0.5g)、米油(4g)と撹拌します。

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ミンチ状にしたBは、フライパンに移し米油(4g)、塩(0.5g)と共に炒めてから、煮ていきます。

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煮汁に黄色が移ってきて、見るからに美味しそうです。

出来上がったものがこちら。

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(左A.蒸す B.蒸し→ミンチ→炒め→煮)

色の違いがとてもはっきり出ています。Aは赤みがかっていて、Bは黄色味が強いです。

「炒めるか否か」で毎回この違いが出るのですが、本当に不思議です。

蒸すだけはボタッと、炒めて煮るとモタッとなめらか

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(A.蒸す)

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(B.炒め→煮)

スプーンですくってみるとそのさは歴然なのですが、「A蒸す」はボタッと下に落ち、「B.炒め→煮」の方はモタッと下に落ちます。Bの方が明らかに滑らかです。

舌触りも、炒めてにいる方が良いがなめらか

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(A.蒸す)

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スプーンで作ったときの表面のなめらかさを見てもらうとわかりやすいのですが、Aは表面がぼそぼそしており、Bは表面がなめらかです。

この見た目の差が舌触りにもそのまま反映されていて、Bはとてもクリーミーで思わずほっぺたが緩みます。Aは、味がとてもおいしいのですが舌触りがやはり少し気になり、おまけにちょっとシャリシャリしています。

機械でカットするのは問題ない

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今回、どちらも蒸してから機械を使ってカットしたのですが味に問題はありませんでした。玉ねぎなどはカットの方法によって端がだいぶ変わってきてしまうのですがにんじんは蒸してからであれば問題ないことがわかりました。

生で機械にかけた場合、一つ一つの細胞が壊れやすいのでもしかしたら味が変化してしまう可能性も残っています。

蒸す→機械でみじん切り→炒め→煮る、を採用

蒸すは、食べ続けることがちょっと難しいです。単純に加熱時間が短いので、蒸し時間を15分から延ばせば改善する可能性もあるので、次回課題に持ち越しです。

また、煮込む工程がないため、「ローリエを入れて煮込む」ことができません。

こういったことを踏まえ、大幅に手間と時間を削減できる可能性があった「A」は諦め、Bを採用していきたいと思います。

おうちでのポタージュ作りでは、最初から炒めてみ煮るがオススメ

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今回は工場でのポタージュ作りを前提にしていたためこの実験を行いましたが、ご家庭でポタージュを作るときは最初から包丁でスライスし(いちょう切りなど)、炒めて煮込んでミキサーにかけると言う方法がお勧めです。ぜひおうちでも試してみてください*

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12月に発送を開始した野菜Laboのポタージュセット「冬の朝のひとくちめ」に続いて、春のセットづくりが始まりました!

<スケジュール>
2021年2月2日予約ページオープン予定
2021年4月1日発送開始予定

完成までの様子を、一緒にnoteでお楽しみください!

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