賞を取る意味。

がんばったで賞なんて無いんだから。
こちらはひだりききのエレンという漫画の中の言葉ですが、このひだりききのエレンは名言が物凄い多く、たまにトリハダ立つぐらい自分の核心を突かれることもあるほどです。
社会人の為の少年漫画と言えるぐらい、仕事に生きる大人が熱くなれる漫画ですので未読の方は是非御一読を。

ああ。冒頭から漫画の話をぶち込んでしまった。
どうも私です。
自分の好きな事となると興奮してまくし立てるタイプの人っていますけどアレです。割と嫌われるやつです。宜しくお願い致します。

さて漫画の話を続けます。終わると思いましたか?残念ながら続きます。
10年程前から始まったマンガ大賞というものがあります。
他にも次にくるマンガ大賞や本屋大賞なんてのもあります。
大体が「めちゃくちゃ面白いけどまだ世にそれほど知られていない漫画をオススメしたい」という思いから作られ、回を重ねる毎にその影響力は大きくなっているように感じます。

一方でまだ自分しか知らないこの漫画もその賞を取れれば売れてしまう。売れてしまったなら読まなくて良いかと考える人が出てきます。
マイナーだったバンドが売れてしまって寂しいなんて経験された方は多いんじゃないでしょうか?
それに近い感覚で離れていく読者も少数いるかと思います。
その結果、より大多数のファンを獲得し売上も上がることでしょう。

ファッションでも賞レースはたくさんあります。
世界的な規模で開催されるものから学生がメインのものまでかなり多く開催されています。
有名なのは、LVMHプライズ、Tokyo新人ファッション大賞、毎日ファッション大賞辺りでしょうか。
この辺りは受賞せずともノミネートされるだけで認知度が格段に変わります。

と言うのも少し前までファッション大賞などは業界で働いている人達か一部の服オタしか見ておりませんでした。
それがネットが発達し情報を得やすくなった昨今、多くの人達の目に触れるようになり「次に流行りそうなブランド」が簡単に知れるようになりました。

ここまではほぼマンガ大賞と同じです。
しかし服と漫画とでは「次にくる」という言葉の重みが大きく異なります。
簡単に言うと服は飽きられるのが早いです。
先程の売れてしまったなら読まなくていいやの感覚がより顕著に現れます。
結果、賞を取って話題になったけれどもすぐに話題にならなくなり売上も落ち着いてしまうケースが多くあります。
もっとも全てがそうではなく、人気がずっと続くブランドや根強いファンが多くついたことで安定軌道に乗ったブランドもあります。

賞を取ったから必ず売れる訳ではなく、売れたとしても持続しないかもしれない。
そもそも何故賞を取るのか。
認められたいからか、広く知ってもらいたいからか、はたまたプライドのためか。
創る側から考えるとまた違った見方ができるかもしれません。

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